在職中に転職活動を検討、もしくは動き始めた人に向けて、そのメリット・デメリット、そしてタイプ別に成功させるコツをお届けします。
「収入を上げたい」「今よりもっと良い環境で働きたい」などと思ったら、現職でコツコツ頑張るよりも転職で一気に収入や待遇を上げる方が簡単な場合もあります。
現状のままで満足せず、在職中の転職活動で高収入への道を切り開きましょう!
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とは言っても働きながら転職活動が上手くいくかな?
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ポイントをしっかり押さえれば、転職活動は成功しますよ!
在職中の転職活動のメリット・デメリットとは
まずは在職中に転職活動を行うメリット・デメリットをそれぞれご紹介します。
在職中の転職活動で生じるメリットとデメリットをきちんと把握して、自分に合ったタイミングなのか確認しましょう。
在職中の転職活動のメリット
メリットは以下の通りです。
- 生活・金銭面の心配をしなくていい
- 熱意のアピールがしやすくなる
- ブランクなく次の職場に臨める
- 転職先が決まらなくても今の仕事がある
具体的にどういったことなのか、それぞれ詳しく解説していきます。
生活・金銭面の心配をしなくていい
在職中の転職活動の最大のメリットは、何と言っても生活面と金銭面では心配しなくていいという点です。
すぐに採用が決まればいいですが、そうではない場合、減り続けていく貯金残高となかなか内定が決まらない焦りで気持ちに余裕がなく、精神的に参ってしまいます。
また、転職活動はスーツや交通費などでお金がかかるため、手持ちのお金が尽きたら転職活動自体できなくなってしまうことも考えられます。
在職中なら収入は途絶えず、今まで通りの生活を送りながら転職活動を行えるので安心です。
熱意のアピールがしやすくなる
在職中ならではの面接時のアピールポイントとして「御社の社風や業務内容に惹かれたため、今の仕事を退職してでも働きたいです!」など面接官に本気だということを伝えやすくなります。
もしあなたと似た条件で転職希望者がいた場合、こういったことで差をつけられるので在職中であるということをフルに活用しましょう。
ブランクなく次の職場に臨める
ブランクとは離職期間のことで、企業や面接官によってはブランクを良しとしない場合もあります。
なぜかというと、ブランクが長いということは働く意欲・能力が低いのではと判断されることもゼロではないからです。
しかし万が一ブランクが発生してしまった場合、面接や履歴書等でしっかり説明すれば納得してくれる場合もあるので、絶対にブランクがあってはならないというわけではありません。
また、ブランクなく次の職場で働けば、仕事に対するモチベーションをキープしたまま働けます。
転職先が決まらなくても今の仕事がある
転職活動を行えば必ず転職先が見つかるわけではありません。
なかなか採用されなくても今の仕事があるおかげで、焦って転職先を見つけなくていいというメリットがあります。
また、実際に転職活動を行ってみて自分のスキルや経験不足を感じることもあるでしょう。
そのような場合でも、今の仕事でスキル・経験を磨き直してから再チャレンジするということも可能です。
在職中の転職活動のデメリット
デメリットは以下の通りです。
- 転職活動にあてる時間の確保が難しい
- 職場にバレたら気まずい
- モチベーションが保ちにくい
- スムーズに退職できない可能性もある
具体的にどういったことなのか、それぞれ詳しく解説していきます。
転職活動にあてる時間の確保が難しい
現職が多忙であればあるほど、転職活動に時間を割くことが難しくなります。
面接日程の確保だけでなく、履歴書・職務経歴書の作成、求人内容のチェック・応募、企業分析、人事とのやりとりなど何かと時間を要します。
平日のみ面接を実施している企業の場合だと、面接のために有給休暇を取得しなければならず、その取得のために現職の業務調整も行わなければいけません。
さらに面接までこぎつけたとしても、1回の面接で採用が決まることは少なく、1次面接を通過すれば最低もう一度面接を受けます。
1次面接でリモートでの面接を実施する企業も増えてきましたが、最終面接は直接会って内定の可否を判断する企業も多いです。
複数社面接がある場合、さらに日程調整が容易ではなくなります。
職場にバレる可能性あり
転職活動中であることが職場にバレる可能性はゼロではありません。
もし周囲に知られてしまったら人間関係に良くない影響を与えたり、気まずい環境で働かなければいけなかったり、転職を引き留められたりすることも考えられます。
さらに場合によっては競業避止義務が定められている企業もあるので、今の会社の就業規則に抵触しないか事前に確認しておきましょう。
- 競業避止義務(きょうぎょうひしぎむ)とは?
- 入社時の誓約、もしくは就業規則に所属する企業と競合する企業に転職もしくは起業などの競業にあたる行為を行ってはいけないという義務のこと。憲法で定められたものではないので、職業選択の自由の観点から競業避止義務を課すのは不当であると裁判が起きている事例もあるが、トラブルを起こさないためにも事前に確認する必要あり。
モチベーションが保ちにくい
在職中であるという安心から、転職へのモチベーションを保ちにくくなってしまうかもしれません。
例えば現職が多忙になったら「今は忙しいし、落ち着いたら転職活動を再開しよう」と後回しにしてしまい、そのままズルズルと働き続けてしまう人も少なくありません。
「絶対に転職する!」と固い決意を持って挑める人でないと在職中の転職活動は難しいかもしれません。
スムーズに退職できない可能性もある
いざ内定を獲得し転職先が決まったとしても引継ぎ等が上手くいかずに退職日がなかなか決まらず、転職先に迷惑をかけてしまう可能性もあります。
民法627条1項で退職の自由が定められているので、雇用主は退職を阻むことはできませんが、何かと理由をつけて退職日を引き延ばそうとする場合もあります。
さらに「上司に引き止められた」「残る人達に迷惑かけてしまうかな……」と気持ちが迷いやすくもなります。
【タイプ別】在職中の転職活動の秘訣
在職中でも転職活動を成功させるコツをタイプ別にご紹介します。
自分がどのタイプに当てはまるか考えながら、転職活動の対策を練ってください。
現職が忙しいタイプの場合
現職が忙しいと転職活動をしたくても、つい後回しにしてしまいがちになりませんか?
また、なんとか書類の用意や面接まで漕ぎつけたとしても企業研究や自己分析など詰めが甘く、残念な結果になる可能性も高まります。
そうならないために、現職が忙しくて転職活動が思うようにいかない方は転職活動を長期間のスパンで行ってください。
一般的に転職活動は1〜3か月程度で内定を獲得すると言われますが、多忙な方は半年〜1年の長期間で行いましょう。
以下にスケジュール例をご紹介します。
- 半年スケジュールの場合
- 1か月目 業界研究
2か月目 企業研究
3か月目 自己分析
4か月目 履歴書・職務経歴書の作成
5か月目 応募→面接
6か月目 面接・内定
その月に取り組むことを設定して、着実に転職活動を進めていきます。
ただこの方法のデメリットとして、転職したい企業の募集が早めに締め切られたり、募集受付の期日が設けられている場合もあるため、どうしても転職したい企業がある場合は現職を差し置いても早めに活動を開始するのが吉です。
今すぐにでも転職したいタイプの場合
今すぐにでも転職したいタイプは効率化重視で活動を進めましょう。
効率化の方法はいくつかありますが、まずは複数の転職サイト・エージェントに登録します。
いくつも転職サイトに登録していると管理や見るべき内容が多くて大変ですが、優良求人を見逃さないためにも複数登録がマストです。
そして求人に目を通す量を増やして、情報感度を高めていけば自分がどんな求人に惹かれるのか、業界・企業の傾向はどのような感じなのか知ることもできます。
次に履歴書・職務経歴書、志望動機・自己PRのテンプレートを作成しましょう。
転職したい業界・職種が絞られているなら、ある程度内容をテンプレート化できるため、事前に用意しておけばスムーズに転職活動を進められます。
最初は億劫に感じますが、これをやるのとやらないのでは進めやすさが断然違います。
そして転職活動で時間をとられるといえば、面接です。
面接は最低でも2回行う企業が多いですが、あえて面接1回で内定の可否が分かる求人を狙うのもアリです。
今の転職市場は売り手市場でどこも人材が不足しています。転職希望者の負担を抑え、なるべく多くの人から募集が来てほしいと考える企業も多いので、面接が1回で済む求人を狙うのも効率化の一つです。
焦らず自分のペースで進めたいタイプの場合
焦らず自分のペースで進めたいタイプは、転職活動と平行して自分磨きにも専念すると良いです。
自分磨きというのは仕事におけるスキルアップや資格取得、業務に関する学習などのことを指します。
自分磨きを行うことで市場価値を高め、転職で有利になるだけでなく、今後のキャリア形成にも役立ちます。
もし志望する企業の求める条件や人材像に達していないのであれば、それらに合致するよう自分磨きをして内定を勝ち取りましょう。
また、現職での評価も上がるため「やっぱり転職はやめて、今の職場でもう少し頑張ってみよう」といった選択肢も生まれます。
在職中の転職活動を成功させて高収入をゲット!
転職活動は今の仕事よりもより良い給料、待遇、環境、業務内容の仕事を見つけるための活動です。
在職中の転職活動は決して簡単なことではありませんが、これを乗り越えた先にはより良い職場で働く自分に出会えるはずです。