営業職で高収入を稼げる業界とは?同じ営業職でもこんなに差があった!

営業職で高収入を稼げる業界とは?同じ営業職でもこんなに差があった!

営業職と聞いてどんなイメージを持ちますか?

「インセンティブがある仕事」「稼げるけどノルマがあったり、きついイメージがある」「会社の花形部署!」など様々なイメージがありますよね。

営業職は大変な仕事ではあるものの、高収入を得やすい仕事の代表格でもあります。

そんな営業職ですが、業界によって稼げる金額が異なってきます。

本記事では営業職のなかでも、より高収入を得られる業界をご紹介!

「営業をやるなら、より稼げる業界で働きたい!」と志望する方はぜひチェックしてください。

営業職とはどんな仕事?

営業職とはどんな仕事?

営業職の仕事内容をおおまかに説明すると、自社で扱う商品やサービスを顧客に売り込み、購入・契約まで結びつける仕事を指し、会社の利益に直接つながる職業です。

こう見ると販売職と大差ないように思われますが、営業職とは店舗を持たずに法人もしくは個人に商品やサービスの提案を行います。

一方で販売職は顧客自ら店舗へ足を運び、商品やサービスを購入するため営業職は異なるお仕事です。

前述でもお伝えしたように、営業職は会社の利益に直接つながる職業なので、給料も高めに設定されている企業が多いです。

また、自身の営業成績によって毎月の給与や賞与額などインセンティブ制度を設けている企業も多数あり、頑張れば頑張るほど給与を上げていくことも可能です。

反対に営業成績が悪いとそれが給与に反映されるため、人によっては厳しい職業とも言えます。

営業職の平均年収

大手求人サイト「doda」の調査によると、営業系の平均年収は下記の通りでした。

営業系の平均年収
平均年収:439万円
⇒20代:373万円 30代:493万円 40代:571万円 50代~:668万円

出典:転職ならdoda

同じくdodaで発表された平均年収の職種全体の傾向は以下の通りでした。

職種全体の平均年収
平均年収:403万円
⇒20代:342万円 30代:435万円 40代:495万円 50代~:596万円

出典:転職ならdoda

これらを比較すると、営業職は全世代で職種全体の傾向より高い収入を得ていることが分かります。

営業職で高収入を稼げる業界BEST6

高収入を得やすい営業職ですが、そのなかでもさらに稼げる業界をご紹介します!

「がっつり稼ぎたい!」「今よりも給料を上げたい」と望んでいる方は要チェックです。

営業職で高収入を稼げる業界①製薬

営業職で高収入を稼げる業界①製薬

製薬の営業職はMRと言います。MRとはMedical Representatives(医療情報担当者)の略です。

製薬会社などの営業職で、医師や薬剤師など医療従事者に対し、自社の医薬品を販売や情報の伝達する仕事です。

MRの平均年収は、以下のとおりです。

MRの平均年収
平均年収:700万円
⇒20代:492万円 30代:687万円 40代:903万円 50代~:938万円

出典:転職ならdoda

MRは数ある営業職のなかでも20代のうちからトップクラスの収入を稼げます。大手医薬品会社だと40代で年収1,000万円を超えることも可能です。

製薬会社のMRが高収入な理由

MRが高収入な理由として、一般的には以下のような説明が多いです。

  • 医療や薬学の専門知識が必要で常に勉強しなければいけない
  • 出張や外勤が多く激務
  • 勉強会や学会の手伝いなど雑務が多い

一方で大手製薬会社などでは、MRを大量リストラするという動きもあるそう。

その理由として“業務内容に対して高すぎる給料”というのが言われています。

前述で挙げたMRの給料が高収入な理由以外の実態として、2000年頃から製薬業界全体でMRの需要が増え、優秀な人材を確保するために破格の手当や労働条件で採用を行い、それに乗じてMRが強気の賃上げと充実した福利厚生を求め、会社もそれに応じたという経緯によって、MR=高収入となったそう。

しかし、新型コロナウイルスの流行により以前のように営業活動ができず売り上げが落ちたのかと思いきや、MRが営業できなくても医薬品の売り上げはコロナ以前の水準だったとのこと。

そうなると企業は人件費を圧迫する高給取りのMRを削減しようということになり、大量リストラが発生している模様です。

長期的な目線で見ると、MRになれば美味しいとは断言しにくい面もあるので慎重に検討する必要がありそうです。

営業職で高収入を稼げる業界②金融

営業職で高収入を稼げる業界②金融

金融系の営業マンは大きくわけて証券と銀行に分かれます。

それぞれ詳しく解説していきます。

証券会社の営業職

証券会社の営業職は、個人営業と法人営業とさらに細分化されます。

個人営業とはその名のとおり、個人の顧客に対して株式や投資信託、債権などを販売する営業で、リテール営業とも呼ばれています。

法人営業とは企業や学校法人などを対象に、資産運用や資金調達、M&Aなど金融事業全般のサポートを担います。

証券会社の営業職の平均年収は以下のとおりです。

証券会社営業職の平均年収
平均年収:570万円
⇒20代:468万円 30代:772万円 40代以降:データなし

出典:転職ならdoda

どちらも厳しいノルマが設けられていることもあり、その成績次第で給料が変動するため実力主義の世界とも言えます。

銀行の営業職

銀行の営業職も証券会社と同様に、個人と法人で営業職が分かれています。

個人営業は証券と同じくリテール営業と呼ばれ、個人の顧客に対して預金商品(口座開設)や収益商品(債権や保険)、信託商品(お金の管理や運用)の営業を行います。

法人営業は法人の顧客に対して、融資や出資、事業継承(第三者に事業を引き継ぐサポート)、ビジネスマッチング、資産売却、M&Aなど多岐に亘ります。

銀行の営業職の平均年収は以下のとおりです。

銀行営業職の平均年収
平均年収:469万円
⇒20代:384万円 30代:590万円 40代以降:データなし

出典:転職ならdoda

高い水準をさらに目指すのであれば、メガバンクと呼ばれるみずほ銀行・三菱UFJ銀行・三井住友銀行の3大メガバンクは給与水準が高いと言われています。

金融の営業職が高収入な理由

金融の営業職が高収入なのには理由があります。

  • 基本給+インセンティブ
  • 利益率の高い商材を販売している
  • 優秀な人材が集まりやすい業界なので成果を達成している人が多い

さらに資格取得も高収入につながります。

証券アナリストやファイナンシャルプランナー、プライベートバンカーなどの資格を取得すれば業務の幅が広がり、それに伴い給料が上がるだけでなく、今後のキャリアプランにも役立つので資格取得がおすすめです。

しかし、これらを達成するためには相当な努力と忍耐強さなどが必要になるので、覚悟を持って仕事に臨む必要があります。

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営業職で高収入を稼げる業界③不動産

営業職で高収入を稼げる業界③不動産

不動産の営業職は主に不動産の売買・仲介・賃貸の3つに大きく分類されます。

商材によって扱う金額の規模や顧客も異なるだけでなく、自ら営業しに行くのか、顧客の来店を待つのか、賃貸契約か販売契約なのかなど働き方もそれぞれです。

平均年収は以下のとおりです。

不動産営業職の平均年収
平均年収:416万円
⇒20代:361万円 30代:474万円 40代:528万円 50代以降:614万円

出典:転職ならdoda

いずれにしても、不動産市場は規模が大きく、人々の生活において不動産の需要はなくなることはないので長く働けるというのも魅力のひとつです。

不動産の営業が高収入な理由

前述で不動産営業は売買・仲介・賃貸の3つに分類されるとお伝えしましたが、なかでも高収入を稼げるのが不動産売買の営業職で年収1,000万を稼いでいる人もいます。

売買の営業職が高収入な理由は以下のとおりです。

  • 基本給+インセンティブ
  • 売れた時の利益額が大きい
  • 優秀な営業マンが活躍している

利益の一定割合が営業マンの歩合やボーナスになるため、大きな金額の契約をとればとるほど、その分だけ給料が上がります。

しかし、固定給を低く設定している会社も多く、成果を挙げられなければ低収入が続くということもザラにあります。

その他に給料を上げる方法として宅地建物取引士やファイナンシャルプランナーなど実務で役立つ資格を取得すれば、資格手当を支給してくれる会社もあります。

営業職で高収入を稼げる業界④商社

営業職で高収入を稼げる業界④商社

商社の営業職は自社で仕入れた商材を法人企業に対して売り込みます。そのために新規・既存営業を基盤に市場調査やその分析、商品を仕入れ搬入するための調整業務なども担います。

総合商社と専門商社で稼げる金額が大きく異なります。

総合商社は食料品・サービス・資源エネルギー・宇宙開発など多岐に亘って商品を取り扱い、一方で専門商社は繊維・鋼鉄・自動車部品など特定分野に特化した商社です。

一般的には総合商社の方が年収が高く、東洋経済オンラインの業界別年収ランキングでは総合商社が2位という結果も出ています。

総合商社の営業職の平均年収は以下のとおりです。

総合商社営業職の平均年収
平均年収:449万円
⇒20代:365万円 30代:520万円 40代:604万円 50代以降:908万円

出典:転職ならdoda

基本給はその他企業とあまり大差はありませんが、ボーナスが高額で有名です。

また海外転勤も多く、海外勤務の経験がある営業マンは収入が桁違いに上がります。

商社の営業職が高収入な理由

7大商社と呼ばれる大企業の営業職はとりわけ高収入で有名です。

その7大商社とは、三菱商事・伊藤忠商事・三井物産・住友商事・丸紅・豊田通商・双日のこと。

四季報によると、7社の平均年収は以下のとおりです。

7大商社の平均年収
三菱商事:1,678万円
伊藤忠商事:1,627万円
三井物産:1,438万円
住友商事:1,356万円
丸紅:1,192万円
豊田通商:1,100万円
双日:1,095万円

参考文献:会社四季報 業界地図2022年度版

驚きの金額ですよね!なかには役職に就かなくても勤続年数に応じて年収1,000万を超えている人もおり、役職者は億超えという人もいます。

商社の営業職が高収入な理由は以下のとおりです。

  • 配当金や売却益で得る事業投資=在庫を持たない
  • 海外赴任による高額な手当がある
  • 繁忙期は多忙だが、その分ボーナスが高い

夢のある仕事なだけに7大商社志望はかなり多く、狭き門と言えます。

企業も数多くの志望者の中から優秀な人材を採用したいので、必然的に一緒に働く同僚も優秀な人が多く、働き始めてからも努力し続けなければいけません。

営業職で高収入を稼げる業界⑤機械/電機メーカー

営業職で高収入を稼げる業界④商社

機械/電機メーカーの営業職は、自社製品の販売提案を行います。一般の消費者に届く製品からメーカー向けの産業用製品、情報通信など幅広く取り扱います。

どの製品を担当するにしても、顧客の新規開拓、既存顧客への新規提案、製品のアフターフォローなどが主な業務になります。

機械/電機メーカーの営業職の平均年収は以下のとおりです。

機械/電機メーカー営業職の平均年収
平均年収:471万円
⇒20代:383万円 30代:502万円 40代:604万円 50代以降:753万円

出典:転職ならdoda

日本の電子・電気機器は国内のみならず、海外でも評価が高くグローバル進出している企業も多いです。

機械/電機メーカーの営業職が高収入な理由

キーエンスやパナソニック、日立製作所など大手企業になればなるほど年収が高い傾向にあります。

機械/電機メーカーの営業職が高収入な理由は以下のとおりです。

  • 成果に応じてたインセンティブ・ボーナス
  • 年4回ボーナスの支給がある企業もある
  • BtoBビジネスで将来性があり安泰

今後もIoTやAIなどの自動化で利益を上げられる分野なので、機械/電機メーカーの営業はおすすめです。

すべての営業職に言えることですが、成果を挙げるために自社製品の勉強や根気強い営業活動が必要になってくるので、粘り強く頑張り続けられないと厳しい世界とも言えます。

営業職で高収入を稼げる業界⑥広告代理店

営業職で高収入を稼げる業界⑥広告代理店

広告代理店の営業職は商品・サービスなどを宣伝したい広告主と広告媒体のメディアを結びつける仕事を担います。

広告内容の企画・提案やスケジュール管理、効果検証なども行います。

広告代理店の営業職の平均年収は以下のとおりです。

広告代理店営業職の平均年収
平均年収:421万円
⇒20代:358万円 30代:479万円 40代:528万円 50代以降:615万円

出典:転職ならdoda

実は広告代理店営業の年収はピンキリで、電通・博報堂・サイバーエージェントなどの大手広告代理店なら30代で年収1,000万を達成している人もいますが、高給取りではない広告代理店がほとんどです。

そのため高収入を狙うなら大手企業を目指すのがベストです。中小企業の平均年収は平均並み、もしくはそれ以下でもめずらしくはないので、安易に広告代理店=高収入とは言えません。

広告代理店の営業が高収入な理由

前述でもお伝えしたように、広告代理店の営業職のなかでも高収入を得たいなら大手広告代理店の就職を目指しましょう。

なぜ大手広告代理店の営業が高収入が稼げるかと言うと以下の理由が挙げられます。

  • 1人当たりの売上規模が大きい
  • 残業代が支給される
  • 平均年齢が高い=平均年収も高い

大手広告代理店は取り扱う案件の規模が大きい=動くお金も大きいので、契約受注した場合はそれ相応の報酬を手に入れることができます。

また激務で知られる広告代理店ですが、大手は残業代を支給しているところが多く、基本給+残業代で給与が上乗せされているというのも挙げられます。

そして、長く勤める人も多いので必然的に年収も上がっていくため、高収入を稼いでる人が多いというのが実態です。

営業職で高収入を狙いたいなら働きたい業界も要チェック!

高収入が稼げる6業界の営業職をピックアップしてご紹介しましたが、いかがでしたでしょうか?

どの業界も高収入を得られるというだけあって、入社・転職へのハードルが高いのは言うまでもありません。

たとえ入社できたとしても、働きぶりに応じて給与が変動する成果主義を採用している企業が多いため、より一層頑張り続けなければいけません。

その覚悟さえあれば、営業職で夢の高収入を手にすることも不可能ではありませんよ!

著者情報

シュウジ
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兵庫県生まれ。都内の私立大学卒業後、パチンコにハマって単位を落とすも、一浪して大学を卒業。派遣社員として工場で働きながら、副業としてナイト系ドライバーやせどりを始める。
本業に嫌気がさし、転職を決意し資格取得に励む。奇跡的に大手人材会社に入社し、給料が倍になり人生が変わる。人材業界でさまざまな職業や経歴を持つ人々との交流を通じて知識を蓄え、2023年にブログ「仕事図鑑」を開設。