不動産営業は、マンションや戸建て住宅の販売や賃貸住宅の契約仲介をはじめとして、オフィスビル・商業施設・土地などを商材とした営業活動をする職種です。
不動産営業は他業界の営業職と比べて年収が高めと言われていますが、果たして実際の収入はどのくらいなのでしょうか。
この記事では、不動産営業の平均年収や稼げる人と稼げない人の違い、給与アップのコツを解説します。
「デベロッパー業界」「戸建て住宅業界」「マンション業界」における、年収の高い会社ランキングも紹介するので、不動産業界で高収入を目指す方は必見です!
不動産営業の平均年収は約579万円
不動産営業の平均年収は約579万円です。
この平均年収額は「令和5年賃金構造基本統計調査」に掲載された「その他の営業職業従事者」の月給38.6万円、年間賞与116万円というデータをもとに計算しています。
大学卒業後の22歳から定年の60歳までの38年間、同一企業に勤め続けると仮定すると、生涯年収は約2億2,002万円です。
また、不動産営業の平均年収が最も高くなるのは55〜59歳で、この年代の平均年収は745.04万円に達します。
国税庁の「令和4年分民間給与実態統計調査」によると、日本の給与所得者の平均年収は458万円なので、不動産営業の平均年収はかなり高めと言えます。
ただし、不動産営業の年収は取り扱う商材や本人のスキル、勤める企業によっても変動するため、上記の平均年収を大幅に上回るまたは下回るケースも珍しくありません。
参考:
e-State政府統計の総合窓口「職種(小分類)性別きまって支給する現金給与額、所定内給与額及び年間賞与その他特別給与額(産業計)」(参照 2024-08-13)
職業情報提供サイト(日本版O-NET)jobtag「住宅・不動産営業」(参照 2024-08-13)
国税庁「令和4年分 民間給与実態統計調査」(参照 2024-08-13)
不動産営業の収入内訳
不動産営業の収入は「基本給(固定給)+インセンティブ報酬+諸手当+賞与」という内訳で構成されるのが一般的です。
多くの営業職がそうであるように、不動産営業も「インセンティブ制度」を採用している会社がほとんどです。
- 【インセンティブとは】
- 個人の営業成果に応じて支払われる成果報酬・報奨金を指します。
不動産業界は契約1件あたりの単価が高い分野のため、営業スキルが高い人ほど、給与内訳においてインセンティブ報酬の比率が高いです。
ただし、給与システムやインセンティブの比率は企業によって異なります。
月給は「基本給(固定給)+インセンティブ」とする企業が大半ですが、中には「固定給のみ」の企業や「完全歩合制」という企業もあります。また、インセンティブの支給時期も「月ごと」「ノルマ達成ごと」のように、企業によってまちまちです。
基本的に固定給が高い企業はインセンティブの比率が小さく、逆に固定給が低い企業はインセンティブの比率が大きくなります。
インセンティブが不動産営業の年収を大きく左右するため、入社前に必ず内容をよく確認することをおすすめします。
ちなみに、不動産営業の諸手当の内容は、時間外手当、通勤手当、住宅手当、家族手当、資格手当など、他職種と大きな違いはありません。役職が上がれば役職手当も支給されます。
【年齢別】不動産営業の平均年収
不動産営業の平均年収は年齢を重ねるごとに増えていく傾向にあり、55~59歳でピークに達します。
年齢 | 平均年収 |
---|---|
20~24歳 | 355.02万円 |
25~29歳 | 470.55万円 |
30~34歳 | 524.21万円 |
35~39歳 | 572.25万円 |
40~44歳 | 642.51万円 |
45~49歳 | 653.04万円 |
50~54歳 | 718万円 |
55~59歳 | 745.04万円 |
参考:職業情報提供サイト(日本版O-NET)jobtag「住宅・不動産営業」(参照 2024-08-13)
20~24歳はまだ実務経験が少ないため、平均年収は355.02万円と、全年代の中で最も低いです。
しかし、25~29歳では平均年収が470.55万円になっており、わずか5年ほどで100万円以上も年収アップしています。
そして、その後は55~59歳まで平均年収が上がり続け、ピーク時は745.04万円にまで達します。
不動産営業として高収入を実現するには、実務を通して営業スキルを磨いたり、時間をかけて顧客や取引先企業との信頼関係を築いたりしなくてはいけません。
経験則が求められる場面も多い仕事だからこそ、勤務年数を重ねてスキルを積めば、定年まで安定的に稼げる可能性が高いです。
【性別】不動産営業の平均年収
不動産営業の平均年収を男女で比較した結果は以下の通りです。
なお、平均年収は「(きまって支給する現金給与額×12カ月)+年間賞与その他特別給与額」の式で算出しています。
性別 | 平均年収 (千円) | きまって支給する現金給与額 (千円) | 年間賞与その他特別給与額 (千円) |
---|---|---|---|
男女計 | 5,794.5 | 386.2 | 1160.1 |
男 | 6,002 | 399.0 | 1214.0 |
女 | 4,736.8 | 321.0 | 884.8 |
参考:e-State政府統計の総合窓口「職種(小分類)、性別きまって支給する現金給与額、所定内給与額及び年間賞与その他特別給与額(産業計)」(参照 2024-08-13)
男性の平均年収は600.2万円、女性の平均年収は473.6万円であり、男女の年収差はで126.6万円です。
女性のほうが低年収なのは「結婚・出産などにより家庭を優先する人が多い」「時短勤務や地域限定職といった働き方を選ぶ人が多く、男性に比べるとキャリアアップを目指しにくい」などが理由として考えられます。
しかし、インセンティブ制度がある不動産会社で働けば、頑張り次第で性別に関係なく高年収を狙えます。
また、日本の給与所得者の平均年収は男性が563万円、女性が314万円なので、この数値と比較しても、不動産営業は男女ともに高収入を得やすい職業です。
【地域別】不動産営業の平均年収
給与水準は、各地域の経済状況やニーズの高さによっても異なります。
東京都と政令指定都市がある道府県での不動産営業の平均年収を比較すると、以下の通りです。
都道府県 | 平均年収 |
---|---|
北海道 | 550.8万円 |
宮城県 | 548.5万円 |
東京都 | 610.5万円 |
埼玉県 | 596.4万円 |
千葉県 | 592.5万円 |
神奈川県 | 631.4万円 |
新潟県 | 533.2万円 |
静岡県 | 543.8万円 |
愛知県 | 607.3万円 |
京都府 | 567.5万円 |
大阪府 | 610.1万円 |
兵庫県 | 569.7万円 |
岡山県 | 540.4万円 |
広島県 | 485.9万円 |
福岡県 | 538.2万円 |
熊本県 | 535.6万円 |
参考:職業情報提供サイト(日本版O-NET)jobtag「住宅・不動産営業」(参照 2024-08-13)
不動産営業の平均年収が最も高い地域は神奈川県の631.4万円、最も低い地域は広島県の485.9万円で、2県の年収差は145.5万円でした。
傾向としては、人口が多く大規模な物件が豊富な首都圏は、不動産取引の需要があることから、営業職の平均年収が高くなりやすいです。
しかし、最も年収が低い地域でも日本全体の平均年収を超えており、不動産営業は地域を問わず、高い年収を得られる可能性が高いと言えます。
不動産営業の平均年収が高いと言われる理由
不動産営業の平均年収が高いと言われる理由は、主に以下の3つです。
- 多くの企業がインセンティブ制度を導入しており、個人の努力で給与アップを目指しやすいから
- 扱う商材の単価が高く、利益を生み出しやすいから
- 売上額に対してコストがかかりにくい業界だから
不動産会社は成約数を増やして売上を伸ばすことを重視しており、社員のモチベーションを上げるために成績に応じたインセンティブを出しています。
インセンティブは個人の頑張りが収入に直結する給与システムで、個人の努力で収入を増やしやすいので、不動産営業の平均年収が高くなる大きな理由として挙げられます。
また、不動産は他業種で扱われている商材よりも商品単価が高く、契約を一件取るだけで多額のお金が動くため、利益を得やすいのも一因です。
たとえば、1億円のマンションを販売する際のインセンティブ比率が1%だった場合、契約が成立すれば100万円のインセンティブを受け取れるという計算になります。
土地や建物は高額商材なので、販売の場合は安くても数百万円、場合によっては数百億円規模の金額が動くということもあります。
市場規模も大きく、自然と従業員への還元額も高くなりやすい業界です。
そして、不動産業界は商材に対する原価がかかりにくいビジネスモデルというのも、従業員が高年収になる理由です。
特に不動産仲介は商品を仕入れる必要がなく在庫を持つリスクもありません。不動産販売・開発企業の場合でも、エリアや物件の仕様である程度の相場が決まっているため、利益の予想が立てやすいです。
それでいて、不動産は「まったく同じ商材」というものが存在しないことから、唯一無二の商品という価値を生み出しやすく、少ないコストで利益を出しやすいという特徴もあります。
このような理由から、不動産の営業は高収入を実現しやすい職業と言われているのです。
不動産営業で年収の高い業界ランキング
不動産営業の年収は、商材や企業の売上額によっても左右されます。
ここでは不動産業界をさらに細分化して「デベロッパー業界」「戸建て住宅業界」「マンション業界」における、不動産営業の平均年収が高い会社をランキング形式で紹介します。
【デベロッパー業界】
順位 | 企業名 | 平均年収 |
---|---|---|
1位 | ヒューリック | 1,803万円 |
2位 | 住友不動産 | 1,361万円 |
3位 | 東京建物 | 1,352万円 |
デベロッパーとは、土地や街を開発する事業者です。都市開発や商業施設の開発、大規模宅地開発などに携わり、扱う商材の規模が大きいです。
【戸建て住宅業界】
順位 | 企業名 | 平均年収 |
---|---|---|
1位 | 積水ハウス | 926万円 |
2位 | 旭化成ホームズ | 888万円 |
3位 | 大和ハウス工業 | 884万円 |
戸建て住宅の建築・販売を手がける業界で、全国規模の大手ハウスメーカーから、個人経営の工務店まで業態は幅広いです。また、中古の住宅販売を請け負う業者もあります。
【マンション業界】
順位 | 企業名 | 平均年収 |
---|---|---|
1位 | 大京 | 758万円 |
2位 | 東急コミュニティー | 630万円 |
3位 | 穴吹興産 | 592万円 |
マンション業界はマンションを開発するための土地確保や設計、建築・施工、販売、管理、不動産仲介を行っています。マンションの取引件数や価格共に年々増加しており、投資にも利用されることから需要が高い業界です。
不動産業界にはほかにも不動産投資の分野を主としている企業もあります。また、建物の施工から管理、仲介業までを一貫して請け負っている企業もあれば、一部の工程だけを取り扱っている企業も存在します。
不動産業界全体の傾向を見るとランキング上位の会社は大手企業ばかりで、扱う商材の規模や数が大きく、営業職のインセンティブの比率も高めです。
-
不動産営業として大幅に年収を増やしたいなら、実力をつけて大手企業や高額インセンティブが期待できる企業に入るのが有力な選択肢です。
参考:キャリアトラス|就職・転職を応援する情報メディア「不動産業界の年収ランキング!就活に役立つ、全19社のリアルな労働環境を大公開」(参照 2024-08-13)
不動産営業で稼げる人・稼げない人
不動産営業として稼ぐには、主に以下の能力が必要です。
- コミュニケーション能力
- 忍耐力
- 柔軟性
- 自発的な学習能力
- 体力
さらに、不動産営業で稼げる人と稼げない人の特徴をまとめました。
不動産営業で稼げる人 | 不動産営業で稼げない人 |
---|---|
コミュニケーション能力が高い人 | 上昇志向に欠けている人 |
フットワークが軽い人 | 情報感度が低い人 |
責任感の強い人 | 不規則な勤務に抵抗がある人 |
不動産営業は、コミュニケーションを通して顧客が求めている物件を正確に把握し、ニーズを満たす商品を提案しなくてはいけません。
コミュニケーション能力が高く責任感の強い人なら、不動産という大きな買い物を検討している顧客から信頼されやすく、契約成立につながりやすいです。
また、契約を成立させるためには、顧客の都合に合わせて外出したり、定時以降も働いたりする場合が多いです。問い合わせが来たらすぐに行動できるフットワークの軽さがないと、競合企業にすぐに顧客を奪われてしまいます。
そして、不動産業界を取り巻く環境は目まぐるしく変わるため、トレンドに敏感で高い情報収集能力がある人は、不動産営業で稼ぎやすいです。
たとえば不動産の企画を取り扱う営業マンの場合、市場で求められているニーズを汲み取って物件を開発・リフォームしたり、利益が出やすい土地を分析して戸建て住宅やマンションを建てたりと、情報収集を元にした商品開発を行うことで、高い利益を生み出せます。
仲介業や販売業の営業の場合も、物件周辺の事情やリアルタイムの地価などを考慮しながら、顧客が求める条件に合致する商材を提案する必要があります。
なお、不動産営業はインセンティブで高収入を得る職種なので、自分の営業成績を伸ばすことに興味がない上昇志向に欠ける人や、顧客に合わせるといった仕事が苦手な人、不規則勤務に耐えられない人などは、収入が伸び悩んでしまいがちです。
不動産営業で年収・給与を上げるポイント
日本全体の平均年収を比較して不動産営業の平均年収は高いと言われていますが、職種の平均年収よりもさらに収入を増やすにはどうすれば良いのでしょうか。
不動産の営業が年収を上げるポイントは、下記の通りです。
- インセンティブの高い会社へ転職する
- 単価の高い契約を取りやすい分野を狙う
- 有資格者になって専門性の高い業務を担当する
- 自分に合った会社へ転職する
稼ぎやすいシステムが整った企業を選んだり、自らの専門性を高めたりすれば、今以上の年収アップが見込めます。
それぞれのポイントを詳しく見ていきましょう。
インセンティブの高い会社で働く
個人の努力でインセンティブを大幅に増やせる職場なら、売上を伸ばすことで効率よく年収アップができます。
大半の不動産会社ではインセンティブ制度が採用されていますが、インセンティブの比率や金額は企業ごとに異なります。
不動産業界は商品単価が高く、一件の契約でも大きなお金が動くので、インセンティブ率がたった数パーセント違うだけでも年収にかなりの差が出る業界です。
そのため、売上を出せるスキルがあるなら、インセンティブ率が高い企業を選んでどんどん収入を増やしていけます。
ちなみに、不動産業界でインセンティブの金額が高いのは、仲介手数料の一部をインセンティブとして受け取ることができる「不動産売買仲介」と言われています。
1億円マンションの契約で300万円の仲介手数料を得られる場合だと、40~50万円程度が営業マンの収入になるといったケースもあり、夢がある業界です。
しかし、一概にインセンティブは高ければ高いほど良いとは限りません。
「固定給がなくインセンティブ報酬」のみの給与システムの企業も存在しますが、その場合は売上が出せなければ収入がかなり不安定になってしまいます。
また、当然ですがインセンティブの高い企業で働くだけでは高年収は得られません。
売上を出さないと収入は増えませんし、インセンティブが高い企業はノルマも高めに設定されている傾向が強いため、常に営業努力をすることが求められます。
固定給とのバランスや賞与の金額、各種手当の内容なども踏まえて職場を選ぶのも大切です。
インセンティブが高いに越したことはありませんが、インセンティブのみに固執するのではなく「基本給や諸手当、賞与も含めた全体の収入がいくらくらいになるのか」を考えて、より高収入を得られそうな企業を見極めてください。
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ちなみに求人の募集要項には「インセンティブあり」という記載はあっても具体的な比率まで載っていない場合が多いため、応募・面接の段階で確認するのも重要です。
単価の高い契約を取りやすい分野を狙う
不動産の営業といっても「戸建て・分譲マンション売買」「賃貸マンション仲介」「投資用不動産売買」など、細分化するといくつかの分野に分けられます。
契約件数を増やすだけでなく、契約一件あたりの単価が高い分野を取り扱って売上を伸ばすという方法も、年収アップに有効です。
一般的には「賃貸営業」は比較的商品単価が低く、「注文住宅営業・売買仲介営業」「投資用不動産営業」といった順に商品単価が高い物件を取り扱うことが多いです。
賃貸営業のインセンティブは仲介手数料から算出されますが、仲介手数料は最大でも家賃1.1ヶ月分が基本のため、まとまった額のインセンティブを得ようとすると、かなりの契約数が必要になります。
一方、「売買仲介・投資用不動産」などの営業であれば、商品単価が高いのでその分インセンティブも高くなり、契約数自体は少なめでも高年収を得やすいです。
商品単価が上がるにつれてより高度な専門知識を求められ、責任も大きくなります。心身にかかる負担は増えるものの、一流の不動産営業マンとして稼ぎたいなら挑戦してみる価値はあるでしょう。
有資格者になって専門性の高い業務を担当する
特定の資格を取得して、今より専門性の高い業務を担当することで、給与が上がる可能性が高いです。
実際、取得すると顧客へのアドバイスや重要事項の説明、不動産のコンサルティング業務ができるようになれる資格などがあります。
有資格者の営業マンは顧客からも信頼されやすく、資格によっては取得した時点で会社から資格手当が支給されるのもメリットです。
特に年収アップに期待できる資格は「宅建(宅地建物取引士)」と「不動産鑑定士」です。
不動産業界には物件に関する「重要事項の説明」と呼ばれる業務がありますが、これは宅建の資格を取得した宅地建物取引士しか行えません。不動産会社には「従業員5人につき、1人以上の宅建士を設置すること」が義務付けられているので、宅建の資格を取得すると職場から評価されやすいです。
また、不動産鑑定士の資格を取ると、土地や物件の鑑定評価ができるようになり、営業の提案にも説得力が増します。不動産鑑定士は金融業界やコンサルティング業界でも求められている資格で、他業界に転職する際にも有利です。
このほか、下記のような資格も不動産業界で重宝されるので、積極的に取得を検討してみてください。
ファイナンシャル・プランニング技能検定 |
顧客の資産に応じた貯蓄・投資等プランの立案や相談に役立つ資格 |
FP技能検定 |
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マンション管理士 |
マンションをはじめとした不動産管理に関わる業務に役立つ資格 |
管理業務主任者 |
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賃貸経営不動産管理士 |
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司法書士 |
不動産登記や商業登記の申請、不動産権利の登記手続きの代理といった業務に役立つ資格 |
自分に合った会社へ転職する
収入アップを狙うなら、よりインセンティブを得られる企業への転職がおすすめとお伝えしましたが、「自分に合った会社」への転職も年収を増やす手段です。
大手不動産会社は固定給・インセンティブともに高い傾向にあります。さらに福利厚生が充実していたり、大規模な物件を取り扱える可能性が高かったりと、安定して高収入を実現できる環境が整っている場合が多いです。
ただし、規模が小さい会社でも都市部エリアであれば、土地単価が高い上に人口が多い分、顧客獲得の機会が豊富なので、自分の能力次第では高収入を得られます。
しかし、企業規模だけで会社の良し悪しは計れません。
企業によって給与システムやメインで取り扱っている物件の違いがあるのはもちろん、ノルマの有無や社風、部署内の人間関係なども個人の業績に大きく関わります。
中には飛び込み営業があったり、残業時間が著しく長かったりする企業もあります。
たとえ給与の高い会社に入れたとしても、自分にとって働きづらい環境だと思うように結果が出せず、営業マンとして稼ぐことは難しくなるでしょう。
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必ず入社前に総合的な観点から「自分に合いそうな職場か」を判断するのがおすすめです。
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不動産営業の平均年収は、日本全体の平均年収と比較すると高めです。
しかし、働く会社や営業成績によっては思ったように稼げない場合もあるため、不動産営業で高収入を得たいのであれば以下のポイントを押さえるのがおすすめです。
- インセンティブの高い会社へ転職する
- 単価の高い契約を取りやすい分野を狙う
- 有資格者になって専門性の高い業務を担当する
- 自分に合った会社へ転職する
不動産営業で稼ぐには、稼ぎやすい・自分が働きやすい職場を選ぶのはもちろん、不動産業界に関する知識のアップデート、業務に役立つ資格の取得、日々の営業努力が欠かせません。
実務経験を重ねながら徐々に専門知識や保有資格を増やし、稼げる不動産営業を目指していきましょう。