「40代無職…死ぬしかない」絶望する前にできる打開策と行政支援

「40代無職…死ぬしかない」絶望する前にできる打開策と行政支援
  • 40代で無職になって絶望している

  • 40代から就労するにはどうすればいい?

40代で無職という状況の人の中には、「もう終わりだ」「やり直せない」「死ぬしかない」と感じるかもしれません。

しかし、現実には40代から再就職を成功させた人も多く、行政支援や転職サービスを活用すれば、十分に道は開けます。

本記事では、40代無職の不安を解消する具体的な方法を紹介します。

40代で就労や再就職を成功させるコツ、利用できる行政の支援制度、転職エージェントの活用法まで詳しく解説。さらに、仕事以外の選択肢や、今できる行動についても考えます。

  • 「死ぬしかない」と思う前にできることはまだあります!自分を責めすぎず、これからの人生を前向きに進める方法を一緒に考えていきましょう。

【2024年】40代男性の失業率

総務省の労働力調査によると、日本の完全失業者数は約163万人にのぼります。そのうち男性の完全失業者数は約93万人であり、全体の半数以上を占めています。

以下の表は、年齢別に見た男性の完全失業者数を示したものです。

年齢人数対前年(同月増減)
15~24歳10万人-1万人
25~34歳20万人2万人
35~44歳17万人2万人
45~54歳17万人0万人
55~64歳18万人-1万人
65歳以上11万人⁻1万人

参考:総務省統計局「労働力調査(基本集計)2025年(令和7年)1月分」(参照 2025-02-05)

このデータを見ると、40代前半(35~44歳)と40代後半(45~54歳)は、完全失業者数が一定数存在しているものの、25~34歳の若年層と比べると比較的少ないことがわかります。

しかし、40代の就職活動では、若年層を募集している求人に応募しても採用される可能性が低く、即戦力を求められるケースが多いです。応募できる求人の選択肢が狭まるため、失業状態が長期化しやすい傾向が強まるのも事実です。

再就職に向けてなるべく早めの行動が重要となるため、転職支援サービスや行政支援を活用し、計画的に次のキャリアを模索することが大切です。

40代で仕事を辞める主な理由

40代で仕事を辞める理由には、さまざまな要因があります。

厚生労働省の調査によると、40代が「個人的な理由」で仕事を辞める主な理由は以下です。

  • 職場の人間関係が好ましくなかった
  • 会社の将来が不安だった
  • 仕事の内容に興味を持てなかった
  • 給料等収入が少なかった
  • 能力・個性・資格を生かせなかった
  • 労働時間、休日等の労働条件が悪かった

40代はキャリアの転換点となる時期であり、この機会に職場環境や将来への不安から転職を考える人が増えます。

特に家族を養っている場合は、収入面が大きな転職の理由となります。

また、20代以上の他の年代と比べると、40代は職場の人間関係を理由に挙げる人が多いのも特徴です。管理職となる人が多い年代なので、上司や部下との板挟みとなって深く悩んでしまう年齢でもあるのが、一つの要因として考えられます。

そして、40代が仕事を辞める「その他の理由」として、親の介護や自身の健康問題による離職も一定数存在します。

  • 40代は管理職に昇進したり、子育てをしながら両親の介護問題にあたったりする可能性が高い年代なので、仕事を辞める理由は多岐にわたるのです。

参考:厚生労働省「令和5年雇用動向調査結果の概況」(参照 2025-02-05)

40代で失業した人の不安は主に4つ

40代で無職になった場合、主に以下の4つの点で悩む人が多いです。

  • お金に関する不安
  • 体力に関する不安
  • 再就職に関する不安
  • 社会的な劣等感に関する不安

40代は、20代・30代の頃よりも「家族や老後の状況も意識して収入を上げていかなくては」と焦ってしまう人が多い年代です。

また、年齢を重ねると、体力の低下や再就職に対する悩みが増大したり、社会に対して劣等感を抱いて自己評価が下がったりする場合もあります。

これらの不安をどのように対処すべきか、具体的に見ていきましょう。

お金に関する不安

失業すると、定期的に入る収入が途絶えることへの不安が大きくなります。特に、次の就職先がすぐに見つからない場合は、生活費をどのように確保するかが大きな課題です。

  • 今43歳で定点まであと17年。まだまだ老後の生活資金としての貯金が足りないのに、その上無職になるなんて…

  • 高校生の子どもには希望の進路を目指してほしいが、ここで無職になると奨学金が必要かも

このように、40代の無職は生活費・老後資金・子どもの教育費といった複数の経済的不安が伴います。

これらを解決するためには、行政の支援制度を活用しながら、早めに安定した収入源を確保することが重要です。

行政の支援制度については、後ほど詳しく解説するので、今の自分の経済状況に合った支援制度を知りたい方はぜひご覧ください。

体力に関する不安

40代で無職になると、体力の衰えに対する不安を感じる人も少なくありません。

  • ずっと土木作業をしてきたけど疲れやすくなってきたし、長時間労働がつらい。でも他に技能もないし、このまま同じ仕事内容で転職して上手くいくのか…。さすがに転職後は定年まで働きたいし…

年齢とともに体力の回復力も低下するため、一度体調を崩したり、無職の間に体力が衰えてしまったりすると、再就職後の仕事に影響が出やすくなります。

体力が低下すると、思わぬケガのリスクが高まる点にも注意が必要です。

そのため、再就職では「比較的体力的に負担が少ない仕事を選ぶ」「自分にとって精神的に無理なく働ける職場環境を見極める」「日頃から適度な運動を習慣化して基礎体力を維持する」といった対策をしておくのがおすすめです。

ここでは、上記の対策を行った結果、体力の不安を軽減して再就職できた方の体験談をいくつかご紹介します。

  • 荷物の配送ドライバーから送迎ドライバーに転職したので、重い荷物を持っての移動などもなく、体の負担が軽減できた

  • 家から近い職場を選んだことで通勤時間が短くなり、体力的にも精神的にも余裕ができた

  • 無職期間中はほぼ毎日、娘を公園に連れて行って駆け回っていたので、再就職後は体力面で大きな衰えを感じることなく働けている

  • 仕事を探す際は、若い頃よりも労働条件や仕事内容を慎重に調べて、今の自分の状況に合った職場を見つけましょう!

再就職に関する不安

40代で無職になると、再就職の難しさに直面することが多くなります。特に、新しい業界や職種へ転職をしようとしても、未経験者の採用枠が限られているため、選考突破がかなり困難になるのが実情です。

40代の社員には、管理職の経験や即戦力になれるような高い現場スキルを求める企業が多く、「40代・未経験」での転職はハードルが高めです。

「社員の長期的なキャリア形成」を目的にして若手を求める求人募集を出している企業が多いので、経験やスキルがあっても年齢を理由に採用されないケースもあります。

そのため、40代の再就職では、これまでの経験や培ってきたスキルを即戦力として活かせる職種を中心に仕事を探すのが一般的です。

特に正社員を希望する場合は、転職活動に時間がかかる傾向があり、すぐに採用が決まらない可能性も高くなります。

厚生労働省の「年齢階級別転職入職率」を参考に、40代の再就職を雇用形態ごとにまとめると以下となります。

パート一般
40~44歳15.6%5.5%
45~49歳16.8%4.6%

参考:厚生労働省「令和5年雇用動向調査結果の概況」(参照 2025-02-05)

このように、40代の一般(正社員)の人の再就職率は5%ほどです。

アルバイトや契約社員であれば採用される可能性は高まりますが、収入が以前よりも下がる可能性が高く、生活水準を維持するのが難しくなる場合がある点にも注意が必要です。

とは言え、40代の再就職でもスキルアップや資格取得を通じて応募できる求人の選択肢を増やし、転職支援サービスや行政のサポートを活用すれば、再就職の可能性をグッと広げられます。

  • 20代・30代の頃よりも、希望職種で求められるスキルや資格の取得に力を入れて、入念に就職活動を行いましょう。

社会的な劣等感に関する不安

40代で無職になると、社会から取り残されたように感じることがあります。

  • 無職になって家にいる時間が長くなると、妻からの圧を感じる。かといって外に出ても居場所もないし、どこにいっても周りからの視線が気になって肩身が狭い

40代は「もう若くないのに仕事もしないで何をやっているのか」と、働いていない状況に対して世間から厳しい目で見られているような気になってしまいがちな年代です。

たとえ相手に直接批判されなくても、「働いていない」という事実を本人が意識しすぎて、自信を失ってしまったり、相手の反応が気になって人と接するのが怖くなってしまったりと、精神的な負担を感じるケースもあります。

その結果、社会とのつながりが減ったり、孤独を感じたりするリスクが生じる可能性も否定できません。

社会との距離が広がると、どんどんネガティブな思考に陥り、自暴自棄になってしまったり、何事においても意欲が湧かなくなってしまったりと、さらに悪循環を招く場合があるので注意が必要です。

  • 自分を追い込むのは止めましょう!冷静に状況を受け入れて、次に何をするかを考えることに集中するのが大切です。

40代無職から就労するために重要な考え方

40代で無職になった場合、どうしてもネガティブになってしまいがちです。
しかしネガティブになると視野が狭くなってしまったり、決断力が落ちてしまったりして、大事なチャンスを逃してしまいやすいのも事実です。

気持ちが落ち込まない考え方と行動が重要になります。

  • 周囲の目を過剰に気にしない
  • 自己否定をしない
  • 悩みを第三者に相談する
  • 仕事の選択肢を狭めすぎない
  • 【番外編】規則正しい生活を送る

周囲の目を過剰に気にしない

無職の状態になると、周囲の視線が気になることもあるでしょう。しかし、実際は自分が思っているほど、あなたの状況を気にしている人は少ないものです。

本人にとっては大問題な場合でも、赤の他人からすると良い意味で「どうでもいい」問題であり、気にしているのは自分だけというケースが大半です。

「周りからどう思われるか」を意識しすぎると、自らの行動にブレーキをかけてしまう恐れがあります。

また、SNSで友人や同年代の人の投稿を見て、自分と他人の人生を比べるのも、自分を追い詰めてしまう原因の一つです。

必要以上に他人を気にし過ぎてしまう気持ちは、十分理解できます。

とは言え、「人は人、自分は自分」ということわざがあるように、人によって価値観や個性が異なるのは普通なことです。無理して他人と同じルートを歩もうとすると、逆に自分の人生に悪影響を及ぼす可能性もあります。

再就職に向けて、まずは自分ができる「今やるべきこと」を一つずつ進めていきましょう。

たとえば資格取得や転職活動などを積み重ねていけば、次第に自信を取り戻し、前向きな気持ちを持てるようになります。

  • 周囲の評価にとらわれるのではなく、「今の自分は休むべきタイミングだ」と割り切るのも大切です。

自己否定をしない

再就職を目指す際は、40代で無職になった自分を否定しないようにしましょう。

無職になった人の中には、必要以上に自分を否定してしまう人もいます。

しかし、自分を責め続けてしまうより「今このタイミングで新しい仕事に挑戦できるチャンスをもらえた」と前向きに考えたほうが、転職活動が上手くいく可能性があります。

また、仕事を辞める理由は、必ずしも本人だけの責任とは限りません。

下記のようなやむを得ないケースで退職を余儀なくされる場合もあります。

  • 仕事内容や社風がミスマッチだった
  • 同僚や上司からいじめや嫌がらせを受けていた
  • 残業が多く、心身に悪影響が出た
  • 会社の業績が悪かった

前職を退職した原因の多くは、社風とのミスマッチや職場環境の悪化などが挙げられます。

これらを踏まえると、「自分ではどうすることもできないし、無職になっても仕方がないよね」と前向きにとらえやすくなるのではないでしょうか。

前職の経験をネガティブに受け止めるのはもったいないです。その経験を「糧(かて)」にして、再就職や新しい働き方を模索する時の材料に使っていきましょう。

  • 一人になると自分を責めてしまうのであれば、なるべく一人きりになる時間を減らすことも重要です。

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悩みを第三者に相談する

40代で無職になった場合、一人で問題を抱え込みがちです。

しかし、一人だけで解決しようとしたり人との交流を狭めたりしてしまうと、視野が狭くなり、不安が増してしまう可能性が高いです。

人と話すことで、自分では気づけなかった視点や選択肢が見えてくるケースもあります。

誰かに相談をすると、第三者の視点を通して自分の強みや適性を再認識したり、悩みを打ち明けて不安を解消したり、悩みの原因や解決策が浮き彫りになったりするので、新たな可能性を見つけるきっかけになるのです。

まずは信頼できる家族や友人に積極的に話を聞いてもらうようにしましょう。

身近に相談できる人がいない場合は、キャリア支援サービスや医療機関、公的機関といった第三者に相談するのも有効な手段です。

たとえば、転職エージェントサービスやキャリアセンター、ハローワークをはじめとした地域の就労支援機関では、就職に関する悩みを聞いてもらってアドバイスをもらえるだけでなく、再就職のサポートも受けられます。

精神的な不調を感じる場合は、心療内科やメンタルクリニックで専門家の助言を得るのも選択肢の一つです。

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仕事の選択肢を狭めすぎない

40代で再就職を目指す際、あまりにも理想の条件にこだわりすぎると、就職活動が長引く恐れがあります。そして、失業期間が長期化すると、精神的に追い込まれる可能性が高いです。

40代での就職・転職の場合は、企業から即戦力を求められることが多く、応募できる求人は限られています。そのため、仕事を見つけるには、「ある程度の妥協」も必要です。

とは言え、手あたり次第に求人に応募して何でも良いから仕事を決められれば良いわけではありません。

過去に仕事を辞めた際と同じ失敗を繰り返さないためにも、これまで仕事を辞めた理由を分析して、「自分が絶対に譲れない条件」や「絶対に仕事で避けたい条件」だけは明確にしておくのがおすすめです。仕事をする上での第一条件だけは譲らず、その他の面に対しては多少の妥協はしましょう。

たとえ、理想の条件をすべて満たしている職場でないとしても、実際に働いてみると思っていたよりも楽しさを感じたり、働きやすかったりといったメリットを感じられる場合も多いです。

ちなみに、40代が転職をすると、これまでの年収よりも収入が下がる可能性が高いため、収入面だけでなく、働きやすさや会社の安定性を考慮する点も重要です。

また、未経験の仕事に挑戦したい場合は、その仕事に直結する資格を取得すると、応募できる求人の選択肢を広げられます。

さらに、40代・未経験でも比較的挑戦しやすい仕事を選ぶのも一つの方法です。サービス業界や物流業界、介護業界などは慢性的な人手不足なので、未経験でも採用されやすいです。研修制度が整っている企業が多く、新しい職場に順応しやすい傾向もあります。

  • 自ら選択肢を狭めずに前向きかつ柔軟に考えることで、再就職の可能性を広げていきましょう!

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【番外編】規則正しい生活を送る

無職になると生活リズムが乱れやすくなるので、規則正しい生活を心がけるのも重要です。

特に、早寝早起きを習慣化すると、心身の健康を保てて前向きな気持ちを維持しやすくなると言われています。

昼夜逆転の生活になると、日中に活動する機会が減り、社会との接点が少なくなります。その結果、孤独感が増して精神的に落ち込みやすくなったり、再就職が億劫になったりと悪影響が出やすいです。

不規則な生活は体調不良の原因となり、これも就職活動への意欲を低下させる要因になりかねません。

毎朝決まった時間に起きて適度な運動を取り入れると、心身のバランスが整いやすいです。また、積極的に日光を浴びることで、体内時計が整い気持ちの安定にもつながります。

仕事探しに向けて前向きな気持ちを保つためにも、生活リズムを崩さないように意識しましょう。

40代でも利用できる転職エージェント

40代で再就職・転職を目指す場合、転職エージェントの活用が非常に有効です。エージェントを利用すると、自分の希望に合った求人を見つけやすくなり、転職活動の負担を軽減できます。

40代の転職では応募できる求人数が限られてくるので、できるだけ幅広い求人情報を得たり、スキルや経験を活かせる求人を選んだりすることが成功のカギとなります。

転職エージェントの利用がおすすめの具体的な理由は以下です。

  • 本人の事情を加味して求人を紹介してくれる
  • 非公開求人を紹介してくれる
  • 職場の雰囲気や企業文化を教えてくれる
  • 面接調整や年収交渉、事務手続きを代行してくれる

このように自分のキャリアやスキルに応じて自分に合った求人を紹介してくれたり、ネットで一般公開されていないおすすめ求人を紹介してくれたりする場合もあります。

また、企業との交渉や事務手続きを代行してくれるので、効率よく就職活動を進めることもできます。自分の魅力を効果的にアピールするための書類作成や面接対策のサポートを受けられるのもポイントです。

40代におすすめの主な転職エージェントは以下です。

転職エージェント特徴
リクルートエージェント業界最大手でとにかく求人数が多く、幅広い職種に対応しています。利用に年齢制限もないので、応募する求人の幅を広げたい40代の人も多く利用しています。
dodaフォローの手厚さで評判で、30代以上の満足度が高いです。即戦力募集のややハイクラス向けですが、40代でも応募できる正社員求人が多い傾向にあります。
JACリクルートメント30~50代に強く、管理職や専門職、外資系といった求人が豊富です。年収400万円以上からの求人が集まっているので、年収にもある程度こだわりたい40代の方にピッタリです。
ビズリーチ転職者の6割が35歳以上で、特に管理職や経営幹部などのハイクラス・ミドルクラス向け求人が多いです。また、有料プランを利用すると、閲覧できる求人数が増え、ヘッドハンターへ転職の相談ができるので、質の高いサービスを受けたい40代の方に向いています。

エージェントサービスではないものの、30代・40代に特化した求人サイトなどもあるので、就職支援サービスをいくつか併用して就職活動を進めていくのがおすすめです。

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死ぬしかないと思う前に!40代無職が生きていくために使える行政支援情報

40代で無職になると、経済的な不安が大きくなる場合が多いです。

しかし、ケースに応じて下記のような行政支援を活用すれば、生活の安定や再就職の可能性を広げることができます。

  • 地域若者サポートステーション
  • 公共職業安定所(ハローワーク)
  • 失業手当、再就職手当
  • 障害年金
  • 生活保護

状況に応じて、セーフティーネットも含めて使える支援サービスはどんどん使っていきましょう。

地域若者サポートステーション

厚生労働省認定の地域若者サポートステーション(サポステ)は、働くことに悩みを抱える15~49歳を対象にした就労支援機関です。全国の都道府県に設置されており、無料で利用できます。

サポステでは、個別相談やキャリアカウンセリングを通じて、一人ひとりの状況に合ったサポートを受けることが可能です。また、職業体験や就職セミナーも実施されており、社会復帰に向けた実践的な支援を受けられます。

40代で無職になると、再就職への不安が大きくなりますが、サポステでは就職への悩み相談だけでなく職場定着までサポートしてくれます。

「人と関わるのが苦手」「向いている仕事がわからない」といった状況別に応じた講座・イベントも開催しており、働くためのスキルや自信を取り戻すきっかけになるでしょう。

公共職業安定所(ハローワーク)

公共職業安定所(ハローワーク)は、同じく厚生労働省が運営する就職支援機関で、誰でも無料で利用できます。全国各地に設置されており、求職者がスムーズに仕事を探せるよう支援しています。

ハローワークでは、以下のようなサポートを受けることが可能です。

  • 職業紹介や求職相談
  • 雇用保険の手続き
  • 職業訓練の実施
  • 企業との面接調整のサポート

正社員・契約社員・派遣社員・パート・アルバイトなど、幅広い雇用形態の求人情報を閲覧できます。

また、再就職のためのスキルに不安があるという人は、仕事に活かせる知識・技能が身につく「職業訓練(ハロートレーニング)」を受講できる点も魅力です。

自費でスクールや通信講座を使うよりも安価なので、即戦力を求められやすい40代がスキルアップを図りたい際にもおすすめです。

失業手当

失業手当は、会社を辞めた後の一定期間において、安定した収入を得るための支援です。失職後の生活費の足しにもなるので、必ず受給しておきましょう。

支給額は退職前の給与の50~80%程度で、受給期間は90日~最大330日となります。対象者は雇用保険に加入していた人で、離職理由や就労期間に応じて受給期間が決まります。

ハローワークで求職活動を行うことが支給の条件であり、4週間に1回の求職活動報告が必要です。

また、早期に再就職が決まった場合は「再就職手当」が支給されます。受給できる失業手当の一部とまとめてもらえる制度で、通常の失業手当よりも高額になるケースもあるため、需給条件を満たしている場合は必ず申請しましょう。

障害年金

障害年金は、病気やケガによる障害が長期にわたり生活や就労に支障をきたす場合に支給される年金で、現役世代の人でも受け取ることができます。

障害の程度に応じて1級から3級までに分かれ、受給には初診日が国民年金や厚生年金の加入期間内である点が受給条件です。

申請は年金事務所で行い、医師の診断書や障害の程度を証明する書類を提出する必要があります。

障害年金は、一度受給が決定すると定期的な更新が必要となるケースが多く、障害の程度が軽減された際は支給が停止される場合がある点には注意しましょう。

精神疾患や難病などの目に見えにくい症状でも受給できる場合があるため、該当しそうな場合は専門機関に相談してみることをおすすめします。

また、障害年金は労働による収入と併用できるケースもあるので、働きながら受給する選択肢も考慮してみてください。

生活保護

経済的に困窮している人が最低限の生活を維持できるように支援する制度です。

収入や資産が一定の基準を満たさず、公的融資制度・公的扶助の対象外、かつ三親等以内の親族から支援を受けられない場合などに申請でき、住居費や食費、医療費などが補助されます。

申請は各自治体の福祉事務所で行い、資産や収入状況の審査を受ける必要があります。受給中は定期的な報告が求められ、就労可能な場合は求職活動を行うことが条件となる可能性が高いので、求職活動と並行して受給すると良いでしょう。

また、持ち家や車を所有していると、資産とみなされるため、売却を求められるケースもあります。

生活保護を受給している間は、医療費の自己負担がなくなるなどのメリットもありますが、不正受給の取り締まりも厳しく、適正な利用が求められます。

とは言え、無職のために生活に困窮していて「死ぬしかないかも」という状況になっている場合は、迷わず申請してください。

なお、一度申請が却下されても状況が変われば再申請が可能なため、あきらめずに自治体の窓口で相談しましょう。

40代で無職になってもやり直しはできる!死ぬしかないなんてことはない!

40代で無職になると、さまざまな不安がよぎってしまいがちです。

しかし、行政支援や転職エージェントを上手く利用して再就職を成功させた人も多くいます。

まだ焦るときではありません!焦らず、一歩ずつできることから行動を起こしましょう。

「死ぬしかないかも」と悩んでいる40代のための打開策は以下です。

  • 建設的な方向に思考を変える
  • 活用できる期間をフル活用し再就職を目指す
  • 必要に応じて失業手当、障害年金、生活保護などで経済的支援を受ける

視野を広げて前向きな姿勢を持つことで、新たな道が開ける可能性は高まります。

  • 決して一人で問題を解決しようとせず、頼れる人や機関に相談しながら少しずつ前に進んでいきましょう。

著者情報

シュウジ
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兵庫県生まれ。都内の私立大学卒業後、パチンコにハマって単位を落とすも、一浪して大学を卒業。派遣社員として工場で働きながら、副業としてナイト系ドライバーやせどりを始める。
本業に嫌気がさし、転職を決意し資格取得に励む。奇跡的に大手人材会社に入社し、給料が倍になり人生が変わる。人材業界でさまざまな職業や経歴を持つ人々との交流を通じて知識を蓄え、2023年にブログ「仕事図鑑」を開設。