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ISFJ(擁護者)と診断されたけど、ISFJの適職って何だろう?
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ISFJ(擁護者)が仕事で活かせる強みって何?
この記事では、特性論ベースの性格診断テスト「16Personalities test」でISFJ(擁護者)と診断された方に向けて、基本的な性格や仕事における強み、向いている職業などを解説します。
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ISFJの特徴を理解して、転職・就職活動に活かしていきましょう!
ISFJ(擁護者)の基本的な性格と特徴
ISFJ(擁護者)は他者へのサポートを苦に思わない献身的な性格で、周囲の人に深い配慮を示します。
「内向型(Introverted)」「感覚型(Sensing)」「感情型(Feeling)」「計画型(Judging)」の4つの特徴から構成される性格タイプです。
ここではまず、ISFJの基本的な性格と特徴について詳しく解説します。
ISFJは親切で協調性があり献身的な性格
ISFJは、自分とは異なる考え方・価値観を持つ人にも理解を示そうとし、相手を尊重しながら物事を進められる協調性の高い性格をしています。
献身的で誰かのサポートをすることに喜びを感じる「縁の下の力持ち」タイプで、一緒に働く人からはよく「親切」「話しやすい」などと感謝されるタイプです。
職場におけるISFJはまさに「潤滑油」「緩衝材」といった存在で、一緒に働く人を大切にしながら堅実に仕事に取り組みます。また、既存のやり方やルールをしっかり守れる点もISFJの特徴と言えます。
一方で、内向的な要素を持っているISFJは、おとなしく、自分から目立つ行動を起こしたり、チームを積極的にリードしたりといったタイプではありません。
とは言え、気配り上手かつ共感性が高いため、困っている人をそっとサポートしたり、いるだけで場のコミュニケーションを円滑にしたりできる人材でもあります。
なお、ISFJの日本人は全人口の約6.82%で、国内で4番目に多い性格タイプです。
ISFJ-A(自己主張型)とISFJ-T(慎重型)の違い
「16Personalities test」の診断結果には、性格ごとにAタイプとTタイプがあり、ISFJも厳密には「ISFJ-A」と「ISFJ-T」という2つのタイプに分けられます。
基本的な性格・特徴は共通していても、Aタイプはポジティブ思考、Tタイプはネガティブ思考が強めという違いがあります。
たとえば、「ISFJ-A」は「ISFJ-T」と比べると積極性があり、自分から率先して行動を起こすタイプです。周囲を巻き込んで物事を良い方向へと進めるため、仕事ではリーダーを任される場合もあります。ただし、「ISFJ-T」よりは細かいことにあまり頓着しない性格でもあります。
対して「ISFJ-T」は、「ISFJ-A」以上に他者の気持ちをくみ取る力に優れ、相手に寄り添います。傾聴力が高く、よく人から相談役を頼まれるタイプです。また、神経質ゆえに細かいチェックや丁寧な作業が得意という特徴もあります。
しかし、敏感で空気が読めるからこそ、「ISFJ-T」は生きづらさを感じやすいと言われるのも特徴です。
どちらが優れているというわけではありませんが、適職を考える際は、自分のタイプもよく考慮しておきましょう。
仕事におけるISFJの強み
仕事におけるISFJの主な強みは、次の4つです。
- 協調性がありチームワークが得意
- コツコツした作業や細かいチェック作業が得意
- サポート能力に長けている
- 忍耐力が高い
献身的な姿勢で周囲との信頼関係を築きながら、コツコツと粘り強く仕事に打ち込めるのがISFJの強みです。
ISFJの方は自分の強みを生かして、適職探しに役立てていきましょう。
ISFJの強み1:協調性がありチームワークが得意
ISFJは協調性があり、他者への影響を考えながら行動することができるため、周囲の人と信頼し合える人間関係を築けるのが強みです。
判断力・感性に優れているISFJは「常に自分の行動が他人にどう影響するのか」を考えて行動できます。そのため、チームワークを向上させて、高い成果を収められるタイプなのです。
また、チーム内で対立や課題が生じた場合には、チームメンバーと協力して解決策を見つけ出せます。
ビジネスでは、職場内の人はもちろん、取引先や顧客など、多くの人と関わり合いながら進めていくため「人間関係構築力」が欠かせません。
ISFJが持つこの強みは、業種・職種を問わずさまざまな仕事で役立つので、強みを活かして積極的に周囲と交流して信頼関係を深めていくことをおすすめします。
ISFJの強み2:コツコツした作業や細かいチェック作業が得意
真面目で責任感が強く、継続力がある点もISFJの長所です。
ISFJは毎日コツコツと作業を進められる几帳面さも持っていて、納期や期日は必ず守ります。また、正確性を求められるルーチンワークも得意で、集中力が途切れにくいです。そのため、作業計画の作成や細かい資料のチェックなどにも長けていて、業務におけるケアレスミスなどを未然に防げます。
さらに、困難に直面しても、高い目標達成意欲を維持して仕事を継続できるので、ISFJは課題を抱えている作業や長期にわたる規模の大きい仕事でも重宝されるでしょう。
地道な努力が苦にならないタイプだからこそ、スキルや知識を継続的に積み上げられる人も多いです。スキルや知識は日々の継続の中で少しずつ磨かれていくものなので、強みを活かして努力を重ね、スキルアップに励んでみてください。
ISFJの強み3:サポート能力に長けている
ISFJは、他人やチームのために行動できる献身性が特徴で、サポート能力に長けています。
相手の立場に立ちながら、自分より相手を優先させる傾向にあり、人をサポートすることに喜びを感じるタイプです。
その場の状況を冷静に分析し、必要なサポートを適切なタイミングで提供できるため、トラブルが起きても被害やミスを最小限に抑えられます。
このサポート能力は、補佐的ポジションや新人教育などを担う場面で特に発揮されやすいです。困っていそうな人や仕事を抱えすぎている人を見かけたら、積極的に声をかけてみてください。
いるだけで周囲に安心感を与えられるISFJは、職場のムードメーカー的存在になるケースも多いです。
ISFJがいる職場には「助け合いの文化」が広がっていくため、自然と協力体制が強化されて、職場の雰囲気やパフォーマンス向上に繋がりやすいです。
ISFJの強み4:忍耐力が高い
途中で投げ出したくなるような困難な状況でも、諦めずに最後までやり遂げる忍耐力の高さも、ISFJの魅力の一つです。
堅実的で物事を現実的にとらえるISFJは「一度に大きな成果を得るのは難しい」という考え方を持っています。そのため、すぐには成果が得られなくても当然のこととして受け止め、じっと耐えながら努力を重ねられる傾向にあります。
「トラブル続きでうまくいかない」「大きな仕事を任されてプレッシャーに押しつぶされそう」といった場面でも、ISFJは忍耐力の高さを活かしてストレスをコントロールし、めげずに自分に課せられた仕事を全うしようとする傾向が強いです。
また、人のために頑張りたいという利他的な思考を持っているISFJは、忍耐が必要な場面でも苦しいとは感じず、それが人のためになるならできるだけ力を尽くしたいという忠誠心や責任感に従って行動できるタイプです。
仕事におけるISFJの弱点
仕事におけるISFJの弱みは、次の3つです。
- 内向的で我慢をしすぎてしまう
- 他人を優先にしがち
- イレギュラーに弱い
就職・転職の面接では強みだけでなく弱みについても質問されるケースが多く「自身の弱点を冷静に把握・分析できているか」は重要な評価基準となります。
弱みの把握は適職探しにも活かせるため、ISFJの弱点についても理解を深めましょう。
ISFJの弱点1:内向的で我慢をしすぎてしまう
ISFJは内向的でおとなしいという気質があり、物事のメリット・デメリットを熟考した上で慎重に判断しようとします。判断にスピードが求められるような仕事は不向きで、場合によっては積極性や決断力がないと思われてしまうでしょう。
また、聞く力に長けている反面、自分の意見を強く言えない性質が強く、自己アピールが苦手なのも弱みです。
内向的な性格からもたらされる慎重さや傾聴力の高さは、仕事において強みにもなるため、性格を根本から変える必要はありません。
そうは言っても、職種や求められている役割によっては働く上で足かせになる場合もあるのは事実なので、自分に自信をつけて決断力を高めたり、積極的に人と交流して自発的に意見を述べる能力を鍛えたりすると良いでしょう。
ISFJの弱点2:他人を優先にしがち
献身的で人の和が乱れることを嫌うISFJは、他人を優先するあまり我慢したり無理をしたりする場合も多く、ストレスを溜めて精神的に疲れてしまう人が多いです。
また、その場の空気を保つために自分よりも他人を優先する傾向もあり、頼まれると断れない性格のため、仕事では多くの頼みごとを同時に引き受けてオーバーワークに陥るケースも少なくありません。
他人を思いやる姿勢は素晴らしいですが、自分をないがしろにしすぎると自分が消耗してしまい、結果的に仕事の質が落ちてしまったり、心身を病んでしまったりといった悪影響が出てしまう恐れがあります。
そのため、「無理をしてまで他人を優先しない」という意識を持ち、他人に尽くしすぎていないか、定期的に自分を客観視しましょう。
しっかり自己主張する勇気を持つことも重要です。その場の状況を判断して、時には人からの頼みを断るのも選択肢に入れてみてください。
ISFJの弱点3:イレギュラーに弱い
既存のルールや伝統を好むISFJは、そこから外れたイレギュラーな事態に弱い一面があります。
ISFJは何をするにも慎重でしっかり計画を立てるため、計画外の出来事に見舞われるとどう対処すれば良いのかわからなくなってしまうケースが多いです。
そのため、頻繁に状況が変わって臨機応変に動かなくてはならない仕事や、突発的なトラブルが多い仕事、マニュアル外の対応を求められる仕事などは相性が悪く、活躍しにくいです。
しかし不測の事態が起きやすい仕事でも、イレギュラー対応にあたる人を補佐するようなポジションであれば、サポート能力の高いISFJの特性を活かせます。
状況把握力を高めてイレギュラーに強くなるための努力も必要ですが、弱みを強みでカバーする工夫も忘れないようにしましょう。
ISFJの自己PR例文をご紹介
ISFJは控えめな性格で自己アピールが得意ではないため、就職・転職活動で必要な自己PRの作成に苦労しやすいです。
しかし、ISFJにはたくさんの強みがあり、伝え方次第で魅力的な自己PRに仕上がります。
ここでは、ISFJの強みをアピールできる自己PR例文を紹介するので、ぜひ就職・転職活動でお役立てください。
例文1:継続して努力できる人材であることをアピール
ISFJが持つ忍耐力を活かした継続力で成功したエピソードを盛り込み、根気強く努力できる人材であるとアピールすると好印象です。
【例文】
目標を達成するまで継続して努力できるのが、私の強みです。
現在はWebデザイナーとして勤務し、BtoB事業を手がける企業を主に担当しています。
しかし、もともとビジネスには苦手意識があり、最初はクライアントが求めるデザインを上手く理解できず、ニーズをつかむためのヒアリングに苦労しました。
そこで、毎日ビジネス誌や情報サイトに目を通し、先輩の打ち合わせにも必ず参加させてもらい、どのような質問をすれば効果的か勉強させてもらうようにしました。
このようなユーザーニーズを掴む努力を3年間継続したところ、クライアントの事業内容やユーザーニーズが理解できるようになり、3年前と比較するとデザインコンペの通過率を3倍以上にすることができました。
貴社でもこの強みを活かして、粘り強く業務に取り組みたいと考えています。
例文2:チームワークで成果を出すのが得意とアピール
献身的チームの利益になる行動を考えて実践できるISFJの特性をもとに、自己PRを作成するのもおすすめです。
【例文】
私の強みは、チーム内の調和を保ち、団結できるチームを築ける点です。
仕事では、顧客のニーズはもちろんチームメンバーの感情やモチベーションにも注意を払い、誰に対しても常に適切な対応を取るよう心掛けています。
前職では、プロジェクト進行中にメンバー同士で意見の食い違いが起きましたが、私は双方から意見を聞いてお互いの主張を整理し、全員が納得できる解決策を提案しました。
その結果、チームの結束力が高まり、無事にプロジェクトを成功させられました。
良好な人間関係は企業の成長・成功に欠かせないと考えており、貴社でもそのための貢献を続けていきたいです。
ISFJの世間のイメージと周囲に与える印象
ISFJの基本的な性格や強み・弱みを把握して自己理解を深めたら、他人からどう見られているのかも注目してみましょう。
イメージ・印象は、自分が思っているものと他人から持たれているものとの間にギャップがあるケースも多いです。
ここでは、ISFJの世間のイメージと周囲に与える印象を解説します。
献身的でチームを上手くサポートしてくれる人物と評価されている
他人を手助けすることが好きなISFJは、周囲の人から「献身的な人」「他人によく尽くしている人」「サポートしてくれる人」というイメージを持たれやすいです。
人の感情や状況の変化に敏感で、相手から求められなくても自らサポート役を買って出るため、親切な振る舞いをしてくれる人として、感謝される場面も多いでしょう。
ただし、献身的なISFJはいつも他人を優先するゆえに自発的な意見を出すことが少なく、他人から「あなたはどうしたいの?」と問われるとなかなか明確に答えられません。
そのため「よく尽くしてくれるけど本音が見えない」「自分の意見がない人」といった印象を持たれてしまう場合もあります。
他人を尊重しつつも、必要な場面ではしっかり自分の希望や主張も伝えて個性を見せると、相手とさらに深い関係が築けるはずです。
リーダーとしてのISFJは物事が計画通りに進むように努力する管理が得意と見られる
ISFJがリーダーになった場合、堅実かつ計画的に仕事を進めるように管理してくれるリーダーという印象を周囲に与えます。
ISFJはイレギュラーな事態に弱いですが、だからこそ前もって綿密な計画やアプローチ法を考え、それをもとにチームを成功へと導きます。
また、他人に対する察知能力とサポート能力に優れているISFJのリーダーは、チームメンバーの細部にまで注意を払い、フォローも手厚いです。チームメンバーが課題に直面した際は、相手の状況に合った適切なアドバイスや解決策を提供することもできます。
そのため、メンバーはISFJのリーダーを信頼し、よくまとまった団結力のあるチームが作れます。
ただし、ISFJのリーダーは、変化を嫌ってチームや組織に大きな変革を起こさない傾向が強いです。
それが安定に繋がる場合もあるものの、あまりにも保守的過ぎるとメンバーから悪い印象を持たれる可能性があったり、競合にビジネスチャンスを奪われたりするケースも否めないので、新しい情報や価値観も取り入れて柔軟性や積極性を養うようにしましょう。
ISFJと相性が良い相手の特徴
16Personalities testにおける、ISFJと相性の良いタイプは以下の通りです。
- ISTJ(管理者)
- ENTJ(指揮官)
- ESFJ(領事)
相性の良いタイプの人をビジネスパートナーにできると、ISFJは能力を発揮しやすく活躍できる場面が増えます。
ここでは、ISFJと相性の良い上司・同僚の特徴を解説しましょう。
上司:リーダーシップが強く指示が明確な「ISTJ」「ENTJ」
ISFJは、特性に共通点が多い「ISTJ(管理者)」の上司と特に相性が良いです。
ISTJの上司は、「ルールや秩序を重んじる」「真面目で計画性が高い」「物事を最後までやり遂げる」など、ISFJと仕事のスタイルが似ています。
仕事で重要視しているポイントが同じなので、ISTJの上司の下で働くと、ISFJは大きなストレスを感じずに、安心して働けるでしょう。
また、ISTJや「ENTJ(指揮官)」の上司は、直接的かつ率直なコミュニケーションを好みます。
リーダーシップや決断力があるだけでなく、部下に対する指示が明確で、改善点だけでなく良くできた点までしっかり評価してくれます。そのため、ISFJの働くモチベーションも自然と高まるはずです。
ISFJに比べて、ISTJやENTJの上司はより現実主義な傾向が強く、はっきりと自分の考えを口にするタイプですが、ISFJはそんな考え方の違いも理解して受け止め、上司の意図をくみ取ってサポートできるので、良好な関係を維持しやすいです。
同僚:協調性や責任感が強く共通点の多い「ESFJ」
ISFJの同僚には、共通点が多く互いに協力や連携がしやすい「ESFJ(領事)」がぴったりでしょう。
ESFJの同僚は社交的で責任感が強く、他者との調和を重視するなど、ISFJとの共通点が多いタイプです。ISFJとESFJの同僚は、どちらも相手の感情を大切にして共感力が高いため、悩み相談などもしやすいです。
人をサポートするのが好きなISFJとESFJの同僚が一緒にいると、お互いが相手のために頑張り合うので、結果的に両者の成長に繋がります。
なお、内向的なISFJとは異なり、ESFJは外交的なタイプで、人と関わって話したり伝えたりすることが得意です。
ISFJの良きビジネスパートナーになってくれれば、ISFJの弱みである自己主張が苦手な点をフォローしてくれる可能性も高いと言えます。
ISFJと相性が悪い相手の特徴
16Personalities testにおける、ISFJと上司・同僚という観点で相性の悪いタイプは以下の通りです。
- ESTP(起業家)
- ENTP(討論者)
- ENFP(エンターテイナー)
相性の悪いタイプとその理由を把握しておくと、事前に対処法や接し方を考えられます。
ここからはISFJと相性が悪い上司・同僚の特徴を解説していくので、ぜひ参考にしてください。
上司:リスクを恐れず突き進む「ESTP」
安定志向が強く変化に抵抗を感じやすいISFJは、リスクを恐れず突き進むタイプの「ESTP(起業家)」の上司とあまり相性が良くありません。
ESTPは積極性が高く、新しい物事へのチャレンジにも意欲的です。「失敗しても次に活かせば良い」と考えてリスクを恐れないため、計画的かつミスなく仕事を進めたいISFJとは仕事のスタンスが真逆と言えるでしょう。
ESTPの上司の下で働くとイレギュラーな事態もよく起きるので、不測の事態に弱いISFJは常にハラハラして強いストレスを感じやすいです。
ISFJがESTPの上司とうまく付き合っていくためには、こまめなコミュニケーションが欠かせません。対話を通してESTPの上司がやろうとしていることを理解すれば、ISFJの心配やストレスが軽減する可能性があります。
同僚:独創的で型にはまらない「ENTP」「ENFP」
ルールや規則に忠実なISFJにとって、自由を追求する「ENTP(討論者)」や「ENFP(エンターテイナー)」の同僚は理解しにくい存在です。
ENTPやENFPは、既成概念にとらわれない豊かな発想力と行動力が強みですが、型にはまるのを嫌うため規則には反発しがちです。
また、頭の回転が速い一方でルーチン作業や忍耐力が必要な作業に向いていないタイプなので、ISFJとはまさに真逆のタイプと言えるでしょう。
一緒に働くと、何かとルール外の言動をとるENTPやENFPの同僚に、ISFJはついイライラしてしまうかもしれません。また、仕事で問題が起きた際も、ISFJが慎重に解決しようとするのに対し、ENTPやENFPの同僚は迅速な解決を目指すので、取り組み方の違いにより衝突しやすいです。
ISFJとENTP・ENFPの同僚が信頼関係を築くには、話し合いを重ねてお互いの違いを認め、それぞれの個性を尊重する必要があります。
ISFJがマッチする職場環境
ISFJは、控えめな気質ながら人付き合いが上手く、サポート力や忍耐力、継続力を持っています。
このようなISFJの性格や強みにマッチしやすい職場環境を具体的に解説していきます。
自分に合った職場環境から適職が見つかるケースもあるので、自分の特徴を活かせる職場や職種を探している方はぜひ参考にしてください。
1:チームプレイを重視する職場
ISFJは人間関係を構築する力に優れ、他人と協力したり誰かをサポートしたりしながら仕事を進めるのが得意です。
献身的なISFJは「誰かの役に立った」と実感できたときにやりがいを感じます。
そのため、各々が自分の手柄を追うような個人プレイの職場ではなく、チームの一員として自分の役割を全うできる職場にマッチします。
ISFJは、チームメンバーの状況を把握してアドバイスをしたり業務の見直しをしたり、作業を手伝ったりすることが得意なほか、顧客のサポートをする業務も向いていて、誠実な対応で信頼を勝ち取れるタイプです。
内向的であっても、聞き上手で共感力の高いISFJがいると、ポジティブで結束力のあるチームが作れます。
たとえ単独での作業で仕事が完結する仕事であっても、取引先や顧客のサポートができる職場であれば、ISFJの能力を発揮できます。
2:ルールやタスク内容が整備されている職場
ルールやマニュアル、担当するタスクの内容が明確で、しっかり整備されている職場は、ISFJにマッチしやすいです。
ISFJは規則や秩序を大切にしており、緻密な作業や計画に沿ってスケジュールやリソースの管理を行うのが得意です。定められたルールがあれば、コツコツと努力して作業を進めたり、積極的に他者をサポートしたりできます。
しかし、イレギュラーな事態には弱いという性質もあるので、従うべき基準がない環境だと、ISFJはどう振る舞えば良いのかがわからず不安になりやすいです。
まだルールがしっかりと作られていなかったり、自発的に提案することを評価基準としていたりするベンチャー企業や、常に予想外の事態が起こりやすい職場などは、能力を発揮しにくいと言えます。
なお、ISFJは自分がルールを厳守するからこそ、ルールを破る他人が近くにいるとストレスを感じやすいです。
会社選びをする際は、ルールが整備されているかはもちろん、社内にルールを守ろうとする文化・風潮があるかもチェックしてください。職場のルール整備状況は、人事評価や昇給の基準、業務マニュアルの豊富さなどから判断できます。
3:役割や上下関係、責任の所在が明確な職場
自分の役割や上下関係、責任の所在が明確化されている職場も、ISFJにマッチする職場の条件です。
ISFJはイレギュラーな事態に弱いため、役割を無視した突発的な業務が多いと苦痛に感じます。責任感が人一倍強いのも相まって、責任の所在がわかりにくい業務は過度なプレッシャーとなってしまう可能性が高いです。
また、思いやりが強く相手に合わせた対応を心がけているISFJにとって、上下の立ち位置が曖昧な相手は対応しづらい傾向にあります。
つまり、裁量権が大きく個人の自由度が高い職場はISFJにあまり向いていないと言えるでしょう。
ISFJは秩序が保たれている環境を好むため、各々の立場・役割が明確で、イレギュラーな対応や職域を超えた業務を要求されない職場で才能を発揮します。
ISFJに向いてる仕事とその特徴
ISFJは、サポート力が高く、良好な人間関係が築ける、継続力・忍耐力があるのが強みです。
これらの強みをもとに、ISFJに向いてる仕事の特徴をまとめると以下の通りです。
- 共感力やチームワークが求められる仕事
- 指導・バックアップする仕事
- 業務内容やタスクの手順が明確な仕事
このような特徴から考えられる、ISFJの適職例は以下の通りです。
・看護師
・介護士
・教師
・セラピスト
・心理カウンセラー
・テクニカルサポート
・事務職(総務、人事、経理などを含む)
・公務員(一般行政職)
・栄養士
献身的で他人に尽くすのが得意なISFJは、看護師や介護士、教師といった職業が向いています。
人の健康や成長に関わる職業は正確性や責任感が求められますが、努力型で忍耐力があり、利他的なISFJにとっては、まさに得意とするところです。
また、傾聴力と共感力を発揮できる心理カウンセラーやセラピスト、テクニカルサポートといった仕事も適職で、相談者に寄り添いながらサポートできるところにやりがいを感じるはずです。
思いやりがあって常に相手のことを考えて仕事ができるISFJは、このように相手を指導・サポートできる仕事で、特に能力を発揮します。
また、細かいルールや手順が決まっており、厳密にそれらを守る必要がある仕事も、ISFJに向いています。正確な作業が求められ、なおかつ他部署や市民をサポートできる事務職や、市役所などに勤務する一般行政職の公務員、人々の食の安全を守る栄養士なども、ISFJの適職の一つです。
ピックアップした仕事はいずれも自分だけの作業で完結するものではなく、チーム内や顧客との連携が必須の仕事ばかりなので、チームワークが得意なISFJは実力を十分に出せるのではないでしょうか。
ISFJに避けたほうが良い仕事とその特徴
多くの強みがある一方、ISFJには内向的でイレギュラーに弱く、無理をしてでも他人を優先しがちという弱点もあります。
これらの弱みから考えられるISFJに向かない仕事の特徴は、下記の通りです。
- 自己主張が求められる仕事
- 突発的な対応力が必要な仕事
- 感情論を排して結論を出す必要がある仕事
そして、上記の特徴から考えられる、ISFJが避けたほうが良い職業例は以下となります。
・営業職
・販売スタッフ
・システムエンジニア
・ツアーガイド
・警察官
・記者
・弁護士
・研究者
繊細で優しい性格のISFJは、強く自己主張するのが苦手です。そのため、製品やサービスの良さを積極的にアピールして売上を出す必要がある営業職はあまり向きません。
また、共感力が高いISFJは、一人ひとりの話に親身になりすぎてしまう傾向にあるので、たくさんの人と接する仕事は精神的に疲れてしまう可能性が高いです。顧客に応じて異なる対応が求められる販売スタッフやツアーガイドなどは、ISFJには難しいかもしれません。
警察官や記者といった常に臨機応変に自発的に動くことを求められる仕事も、十分に能力を発揮できない可能性が高いです。
そして、ISFJは人の感情を重視して相手の立場に立って考えるのが得意な反面、感情論を無視してデータや事実だけをもとに機械的に物事を判断するのは苦手な傾向があります。
そのため、弁護士や研究者といった仕事もあまり向いていないと言えるでしょう。
ISFJのあるある17選
ここでは、仕事や人間関係、性質面での「ISFJあるある」を紹介します。
・困っている人がいたら放っておけない
・言いたいことがあっても相手の気持ちを考えると言えなくなってしまう
・チーム内でギスギスするのが嫌
・円滑に進むなら多少自分に負担がかかっても良いと思ってしまう
・とりあえず相手の言い分は信じてしまう
・人から必要とされると自分の存在意義を感じる
・仕事も遊びも計画的に進めたい
・新たなチャレンジや提案を求められるのが何より苦手
・やり方が決まっているルーチン業務を回すのが好き
・他の人の雑な仕事ぶりにモヤモヤしてしまう
・予定外の出来事があるとあたふたしてしまう
・なかなか自分の意見が言えない
・話しやすい、いると安心できると言われることが多い
・頑張りすぎ、心配しすぎとよく言われる
・表情や言葉のニュアンスから他人の感情を読み取るのが得意
・聞き役・相談役に回りがち
・本音を抑えすぎてストレスが溜まることがある
ISFJの成功者一覧
ISFJの成功者・有名人には、以下のような人がいます。
・ビヨンセ(シンガーソングライター、ダンサー)
・エリザベス2世(ウィンザー朝第4代女王)
・アレサ・フランクリン(シンガーソングライター、ピアニスト)
・ヴィン・ディーゼル(俳優、脚本家)
・ハル・ベリー(女優)
・キャサリン妃(ウェールズ公ウィリアム妃)
・アン・ハサウェイ(女優)
・ランス・レディック(俳優、ミュージシャン)
・セレーナ・ゴメス(女優、歌手)
・キャトリン・スターク(ゲーム・オブ・スローンズ登場人物)
・サムワイズ・ギャムジー(ロード・オブ・ザ・リング登場人物)
・ジョン・H・ワトスン(シャーロック・ホームズシリーズ登場人物)
・キャプテン・アメリカ(マーベル・コミック登場人物)
ISFJに関するよくある質問
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ISFJは生きづらいと言われたんだけど、本当?
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そもそも擁護者ってどういうこと?
ISFJは他人に尽くす気質ゆえ「生きづらいタイプ」と言われることがありますが、本当に生きづらいのでしょうか。
また、なぜISFJが日本語で「擁護者」と言われているのか気になっている方もいるかと思います。
ここでは、こういったISFJに関するよくある質問・疑問の中でも特に多い、「生きづらさ」と「擁護者と呼ばれる理由」についてお答えします。
Q:ISFJが生きづらいと感じるのは本当?
ISFJは「人に尽くしたい」という願望が強い傾向にあり、過剰な自己犠牲的行動に出る可能性もあるため、「生きづらい」と感じる人もいます。
常に他人の感情やニーズにアンテナを張ってしまうので、気を使い過ぎて生きづらさを感じてしまうケースが少なくないのです。
ISFJが生きづらさから脱却するには、他人を優先する場合の線引きをすることがおすすめです。
何でも他人を優先してしまうと、いつか自分が疲弊してしまいます。自分の心身のキャパシティーや、手伝う事柄によって「これは手伝う」「これは本人に頑張ってもらう」と線引きをして、自分を守りましょう。
また、「助けられるのが当たり前」と思っている人に尽くしてしまうと、ISFJの献身的な姿勢が都合よく利用されてしまいます。
付き合う人をある程度見極め、あなたの頑張りをしっかり認めてくれる人や、逆にあなたのことをフォローして支え合ってくれる人と付き合うようにすることが、疲弊を防止するコツです。
また、他人といるとどうしても献身的になってしまうのであれば、一人の時間も大切にして息抜きをする時間を確保するのも有効です。
Q:ISFJが「擁護者」と言われる理由はなぜですか?
そもそも「擁護」とは、「侵害や危害から対象をかばって守ること」を指します。
ISFJが「擁護者」と言われるのは、他者と比べて「周囲の人を支えて役に立ちたい」という願望が強く、その願望が満たされたときに充実感を得るからです。
とことんサポーター気質と言えるISFJは、誰に対しても寛容で、自身の親切な振る舞いに見返りを求めません。たとえ相手から「大丈夫」と言われても、心配で放っておけないのがISFJです。
純粋な気持ちで相手に寄り添い、困っている人を助けたり弱い立場にいる人を守ったりすることができる性質から、ISFJは擁護者と呼ばれています。
ISFJ(擁護者)の適職と適性を知り転職に活かそう
最後のおさらいとして、ISFJの特徴と適職を振り返りましょう。
ISFJが持つ特徴は以下の通りです。
・共感力が高く協調性がある
・他人をサポートすることに長けている
・ルールや秩序を守り細かい作業も柔軟に対応できる
・自己主張を抑えてしまう傾向にある
・イレギュラー対応や急な事態の変化が苦手
そして、ISFJの特徴を活かしやすい適職例は以下です。
・看護師
・介護士
・教師
・セラピスト
・心理カウンセラー
・テクニカルサポート
・事務職(総務、人事、経理などを含む)
・公務員(一般行政職)
・栄養士
ISFJはサポート能力が高く共感力にも優れているので、仕事・プライベートを問わず、多くの人から信頼されます。責任感があり、細かいルールにも柔軟に対応できる点も強みです。
本記事で紹介した適職はあくまで一例なので、今回紹介しなかった職業もISFJに合う可能性はあります。ぜひ今回ご紹介した特徴や自分の性格を照らし合わせて、適職を探してみてください。
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自分の性格的特徴について理解を深めると、日々の暮らしはもちろん、就職・転職活動もスムーズに進められる可能性がぐっと上がります!