オフィスワークの年収まとめ!稼げる人と稼げない人の特徴と年収アップのコツ

オフィスワークの年収まとめ!稼げる人と稼げない人の特徴と年収アップのコツ
  • 一般事務として働いているけど、自分の年収は平均と比べてどうなのだろうか

  • オフィスワークの仕事に就きたいけど、平均年収はどのぐらい?

  • もっと一般事務で収入を上げたいけど方法がわからない

一般事務として働く際、年収はどの程度になるのか、そして年収をアップさせるにはどうしたら良いのかといった点が気になっている方は多いのではないでしょうか。

この記事では一般事務として働いている人たち全体の平均年収だけでなく、年齢別、性別、地域別の平均年収もご紹介しています。また、年収を上げるための具体的な方法についても詳しく解説していきます。

一般事務で年収を上げたい方は、ぜひ参考にご覧ください。

一般事務の平均年収は490万円

一般事務の平均年収は490万円という統計が出ており、生涯年収は約1億8,620万円です。
(※大学卒業後に22歳から定年の60歳まで同一企業で38年間働き続けたと仮定して単純計算をした場合)

さらに年齢別で見ると、ピーク時の年収は55~59歳で585万円を超えると言われています。

ちなみに、国税庁の「令和4年分民間給与実態統計調査」によると、全給与所得者の平均年収が458万円(男性563万円、女性314万円)なので、一般事務の平均年収は高い水準にあります。

しかし、一般事務は働き方や職務内容によって収入に大きな差が出る点も特徴です。月収22~24万円前後の人がもっとも多い割合を占めているというデータもあることから、個人の状況によって年収に大きな差が生じやすい職種でもあるのです。

参考:職業情報提供サイト(日本版O-NET)jobtag「一般事務」(参照 2024-1-15)

一般事務の収入内訳

一般事務の収入は、基本給、賞与、そして各種手当などによって構成されています。

手当の内容は通勤手当、時間外手当、家族手当、住宅手当などが主です。一般事務は日中の勤務が一般的な職種で、手当も比較的オーソドックスなものが多い傾向です。また、昇格して役職手当が加わる場合もあります。

企業によって手当の種類や金額に差があるため、収入内訳は勤務先の条件次第で多少変わってきます。

【年齢別】一般事務の平均年収

一般事務の平均年収は入社時の若年層こそ低めなものの、年齢に応じて年収が上がる傾向にあります。

年齢

平均年収

20~24歳

315.08万円

25~29歳

406.43万円

30~34歳

457.43万円

35~39歳

504.31万円

40~44歳

523.07万円

45~49歳

528.72万円

参照元:職業情報提供サイト(日本版O-NET)jobtag「一般事務」(参照 2024-1-15)

一般事務の平均年収は、個人の成績よりも年功序列や勤続年数などで上がることが多く、長く勤めれば勤めるほど昇給や賞与の増加などで収入がアップする傾向にあります。堅実にキャリアを積んでいきたい人には向いている職種と言えるでしょう。

【性別】一般事務の平均年収

一般事務の平均年収は男女で大きく異なります。

なお、平均年収は下記データの総合事務員の「きまって支給する現金給与額×12カ月+年間賞与その他特別給与額」で算出しています。

性別

平均年収

(千円)

きまって支給する現金給与額

(千円)

年間賞与その他特別給与額

(千円)

男女計

489.9

325.0

999.5

607.6

394.4

1344.1

407.8

276.6

758.9

参照元:e-State政府統計の総合窓口「職種(小分類)別きまって支給する現金給与額、所定内給与額及び年間賞与その他特別給与額(産業計)」(参照 2024-1-15)

男性の平均年収が約608万円なのに対し、女性の平均年収は約408万円と大きく差が開いています。

この傾向は一般事務に限ったことではありませんが、女性は結婚・出産・育児といった要因で仕事を辞めざるを得ない場合もあり、勤続年数が少ない人や役職についていない人が男性と比べて多いといった点が主な原因となっています。

【地域別】一般事務の平均年収

一般事務の給与水準は、地域それぞれの経済状況や市場の需要などに応じて異なる傾向にあります。

東京都と政令指定都市のある道府県の平均年収を比べてみると、以下の通りです。

都道府県

平均年収

北海道

400.9万円

宮城県

438万円

東京都

577.5万円

埼玉県

475.8万円

千葉県

476.4万円

神奈川県

506.4万円

新潟県

395.8万円

静岡県

367.2万円

愛知県

513.3万円

京都府

487万円

大阪府

487.9万円

兵庫県

511.7万円

岡山県

438.7万円

広島県

488.4万円

福岡県

473.7万円

熊本県

351万円

参照元:職業情報提供サイト(日本版O-NET)jobtag「一般事務」(参照 2024-1-15)

もっとも年収が高い傾向にある東京都の平均年収は577.5万円で、もっとも低い数値が出ている熊本県では351万円と、かなり差が出ています。

同じ職種であっても地域によって年収の相場に差が出るので、今よりも年収を上げたい場合は年収相場が高いエリアの求人を狙って就職・転職するのも手です。

一般事務の平均年収が低いと言われる理由

一般事務の平均年収が低いと言われる理由として、まず一般事務は専門的なスキルや特定の資格がなくても就ける仕事のため、高度な専門職に比べて給与が低めに設定されやすいという点が挙げられます。

一般事務は主にルーチンワークが中心で、日々似たような業務を繰り返すケースが多いです。この点も、より複雑で常にイレギュラー対応を求められる職種と比べて、給与が低くなる傾向となる原因です。

さらに、一般事務の仕事は企業の直接的な売上に貢献するものではない場合がほとんどです。そのため、売上に直結する業務を行う職種と比較しても、給与が抑えられる傾向にあります。

ルーチンワークがメインで残業が少ない点も、一般事務の年収が上がりにくい一因として挙げられます。残業代で稼ぐといった働き方が難しく、プラスアルファの給与アップの手段が限られているのです。

これらの理由により、特に勤務年数が短かったり目立ったスキルがなかったりする場合、年収が低めになってしまうことが多いです。

一般事務で稼げる人・稼げない人

一般事務で稼げる人と稼げない人の違いは、柔軟性と周囲への気配りといった能力が大きく関わります。

一般事務は基本的にルーチンワークが中心ですが、日々の業務は急な来客・電話対応をすることになったり、社内のメンバーから差し込みで作業をお願いされたりと、イレギュラーな対応が発生することも少なくありません。

そのため、一般事務で稼げる人になるには、決まった業務をこなすだけでなく、臨機応変に対応できる能力や周りの状況を見てサポートできる気配り力が必要不可欠です。

一般事務で稼げる人

一般事務で稼げない人

特徴1:人のサポートや裏方の役割が好きな人

特徴1:決められた業務以外はやりたくない人

特徴2:ルーチン業務が苦にならない人

特徴2:細かい作業や繰り返し作業が苦手な人

特徴3:正確な事務作業ができる人

特徴3:同じ場所でじっとしているのが苦手な人

特徴4:効率性を求められる人

特徴4:マイペースすぎる人

特徴5:臨機応変な対応ができる人

特徴5:気配りが苦手な人

また、書類の作成や管理、郵便物の発送、メール対応といった事務仕事も多く、正確に細かい作業ができる人や、ルーチン業務を効率良くさばける人も評価されやすい傾向にあります。

一般事務で年収・給与を上げるポイント

ここからは一般事務で年収・給与を上げるためのポイントを解説していきます。一般事務で給与を上げるポイントは下記です。

  • 専門的なスキル・資格を身に付ける
  • 今の職場でマネジメント職・管理職を目指す
  • 年収の高い企業に転職する
  • 【番外編】一般事務から他の事務職にキャリアチェンジする

詳しく解説していきますので、一般事務で年収・給与を上げたい方はぜひ参考にご覧ください。

ポイント1:専門的なスキル・資格を身に付ける

一般事務で年収を上げるためには、専門的なスキルや資格の取得が効果的です。

一般事務の業務に直結する専門的なスキルがあると証明できる資格を取得できれば、下記のメリットが生まれます。

まず、業務の役に立つ資格を取得すると、資格手当を支給する対象となる場合があり、直接給与アップにつながることがあります。資格手当の制度があるかどうかや、どの資格が対象になるか、そして支給される金額は職場次第なので、制度の詳細を確認してみてください。

さらに、専門的な知識や技能を身に付けて業務の範囲が広がれば、より高度な職務に就ける可能性もあります。できる業務の幅を広げてキャリアアップができると、昇給・昇格の対象になりますし、年収交渉をする際に有力な根拠として提示することも可能です。

  • スキルや資格があれば、現職での収入アップに役立つのはもちろん、他社に転職する際にも年収アップの可能性が高まるでしょう!

ちなみに、一般事務で役に立つ資格の例は以下が挙げられます。

icon参考

【一般事務の業務で役立つ資格の例】
・文書情報管理士
・秘書検定 準1級
・日商簿記 2級
・日商PC検定
・ビジネス会計検定
・給与計算実務能力検定

ポイント2:今の職場でマネジメント職・管理職を目指す

一般事務は業務が直接的に売上につながる内容ではない場合が多く、業務で成果を上げても劇的な昇給を期待するのは難しいのが実情です。そのため、現在の職場で年収を大きくアップさせるには、マネジメント職・管理職への昇格を目指すことが有効な手段となります。

管理職になると、それまでとは異なる責任と役割、新たな業務が与えられ、基本給や賞与の金額が上がったり役職手当がついたりと、給与が上がる可能性が高まります。

まずは上司や先輩のキャリアプランや収入状況を参考にし、自身の職場で管理職として実際に年収アップが見込めるかを確認してみてください。そのうえで、自分にとってマネジメント職・管理職を目指す価値があるのであれば、昇格するのに必要な条件を満たすためにスキルを磨いていく必要があります。

管理職を目指すには、リーダーシップやチームマネジメントスキルといった能力を身につけなければいけません。また、将来的に昇格したい点を上司にアピールしたり、自分に不足しているスキルは何かを聞いてみたりするといった手段をとるのもありです。

ポイント3:年収の高い企業に転職する

一般事務で大幅に年収をアップさせたい場合、転職も一つの手段となります。しかし、ただ単に新しい職場を探すだけではなく、年収アップに直結する求人を見極めることが重要です。

一般事務は、個人の成績よりも企業全体の業績が給料に大きく影響する傾向があるため、転職先の選択には特に注意が必要と言えます。

具体的に年収が上がりやすい求人の特徴は以下です。

【年収アップしやすい求人の特徴】

  • 持っている資格やスキルを活かせる求人
  • 給与水準が高い大企業の求人
  • 給与水準の高い業界の求人
  • 大都市圏の企業の求人

給与水準が高い業界やエリアの企業、規模が大きい企業は年収がアップしやすい傾向にあります。

転職を考える際には様々な角度から情報を収集し、給与アップに繋がる転職先を見極めることが重要です。また、対応できる業務の幅によっても給与は変わります。転職する際は事前に求められるスキルや資格を身につける準備も必要です。

【番外編】一般事務から他の事務職にキャリアチェンジする

一般事務から他の専門事務職にキャリアチェンジするのも、年収アップの方法の一つです。

icon参考

【専門事務職の例】
・経理事務
・営業事務
・貿易事務
・医療事務
・秘書

一般事務で身につけたスキルを活かしながら、新しい知識や資格を取ることで、より専門的な事務職に移れる可能性が高まります。

たとえば、人事や経理、法務、マーケティング、秘書などの分野は特別な知識や資格が必要ですが、その分年収が高くなる可能性があります。

ただし、事務職の求人は人気で応募が殺到することも多いので、「その職種の業務について何も調べていない」「スキルや資格がまったくない」といった状態で採用されるのは難しいです。実務が未経験の専門的な事務職に転職する場合、その職種で必要なスキルや資格を調べてあらかじめ取得しておくと、採用される可能性を高められます。

年収の高い一般事務の求人を探すなら?

一般事務としてのキャリアを高め、より良い条件で働きたいと考えるなら、適切な求人探しが重要です。

求人サイトやハローワークの求人から自分で転職先を見つける方法でも問題はありませんが、効率良く自分の希望やスキルの条件に合う転職先を探すのであれば、転職のプロであるエージェントに相談する手段もあります。

年収アップやキャリアアップに役立つ、一般事務職や専門事務職を探す際におすすめのエージェントは以下です。

エージェント

特徴

リクルートエージェント

事務職の求人数が多いことが特徴で、地方を含めて全国エリアでの求人が豊富にそろっているほか、サポート力も兼ね備えています。

dodaエージェントサービス

求人数が豊富で、転職者自身が求人検索・応募できたり、自身のスキルや経歴を登録しておくと企業からスカウトが来たりするシステムも特徴です。

マイナビエージェント

20~30代の若手世代の支援が特に強く、面談によるサポートも充実しているので初めての転職でやり方に迷っているという方にもおすすめです。

パソナキャリア

30〜40代のミドル層向けが強く、専門性の高い事務職の求人の募集も豊富にあります。「長年事務の仕事をしているけど年収が上がらず悩んでいるという方が相談しやすいエージェントです。

MS-Agent

管理部門や士業への転職に強く、専門スキルを持ったハイクラスな事務職の転職におすすめです。

まったくの未経験から事務職を始める場合と、事務職としてさらにキャリアアップしたい場合で、利用するべきエージェントは変わってきます。

ご自分のキャリアや年齢、状況などを考えながらぴったりのエージェントを探しましょう!

一般事務以外だと、未経験でも年収1000万円を目指せるナイト系もおすすめ!

一般事務は個人の成果が目立ちにくい業務内容であり、劇的な昇給を望みにくい職種です。

年収を上げるためには、同じ企業で長期間勤務して地道な昇給・昇格を目指したり、スキルアップをしたりする必要があります。今すぐに劇的に年収を上げたいと思っても、なかなか実現は難しい職種と言えます。

今すぐに年収をアップさせたいという方には、ナイト系の仕事がおすすめです。

ナイト系の職種は、基本的に学歴、実務経験、スキル、資格などは関係なく、未経験から始められるほか、実力が直接収入に反映されやすいという特徴があります。また、一般事務とは異なり、個人のパフォーマンスや成果がすぐに評価されて昇給・昇格する傾向にあるので、短期間で年収を上げることが可能です。

短期間で効率よく収入を増やしたい方にとって、ナイト系の仕事が新たなキャリアの選択肢として魅力的です。実力次第で一般事務では実現が難しいほどの高収入を目指せるため、チャレンジしてみる価値があります。

一般事務で稼ぐにはスキルの取得やキャリアアップが重要!

一般事務は、日本の平均年収よりも比較的高い年収を得られるという統計が出ている職種です。しかし、稼ぐには業務に直結する専門的なスキルの取得や昇格といったキャリアアップが必要不可欠です。

一般事務で稼ぐためのポイントを改めてまとめました。

icon参考

【一般事務で年収を上げるポイント】
・専門的なスキルや資格を取得する
・マネジメント職・管理職を目指す
・年収の高い企業や専門事務へ転職する

これらのポイントを押さえ、一般事務での収入を増やすための戦略を立てることが大切です。スキルアップやキャリアアップの取り組みを通じて、年収アップを目指しましょう。

著者情報

シュウジ
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兵庫県生まれ。都内の私立大学卒業後、パチンコにハマって単位を落とすも、一浪して大学を卒業。派遣社員として工場で働きながら、副業としてナイト系ドライバーやせどりを始める。
本業に嫌気がさし、転職を決意し資格取得に励む。奇跡的に大手人材会社に入社し、給料が倍になり人生が変わる。人材業界でさまざまな職業や経歴を持つ人々との交流を通じて知識を蓄え、2023年にブログ「仕事図鑑」を開設。