ディーラーの年収まとめ!稼げる人と稼げない人の特徴と年収アップのコツ

ディーラーの年収まとめ!稼げる人と稼げない人の特徴と年収アップのコツ

カーディーラー営業は、自動車の販売や販売後のアフターフォローを行うのが主な仕事です。
たくさんの自動車に囲まれながら働けるため、自動車やメカニックが好きな方にぴったりな仕事と言えます。

しかし、仕事を選ぶ際は年収が気になる方も多いのではないでしょうか。

  • カーディーラー営業の平均年収は?

  • カーディーラー営業として稼ぐにはどうすればいいのか?

このように、カーディーラー営業の収入面について、疑問を持っている方も多いでしょう。
本記事では、カーディーラー営業の年収を平均・性別・地域と細かく分けて解説します。

給与アップのコツも紹介するので、今からカーディーラー営業を目指す方はもちろん、今より稼ぎたいと考えている現役のカーディーラー営業の方も必見です。

カーディーラー営業の平均年収は540万円

「令和4年賃金構造基本統計調査」のデータをもとに算出すると、 カーディーラー営業の平均年収は約540万円です。
データでは、きまって支給する現金給与額が1カ月あたり36.3万円、賞与が104.1万円となっています。

なお、平均年収をもとに生涯年収を計算すると、約2億520万円です。この生涯年収は、大学卒業後の22歳から定年の60歳までの38年間、カーディーラー営業として同一の企業に勤務し続けることを仮定して算出しています。

ただし、後ほど詳しく解説しますが、カーディーラー営業は自分の成果が収入に直結する歩合制度を採用している企業が多く、月によって給与が変動します。

  • そのため、自分の実力次第では、今回ご紹介した年収を下回る可能性もある点に注意してください。

参考:e-State政府統計の総合窓口「職種(小分類)、性別きまって支給する現金給与額、所定内給与額及び年間賞与その他特別給与額(産業計)」(参照 2024-03-12)

カーディーラー営業の収入内訳

カーディーラー営業の収入内訳は、「基本給+歩合+賞与+手当」で構成されるのが一般的です。

基本給にくわえて、自動車を1台販売するごとに歩合給がプラスされます。自動車を売れば売るほど歩合給が加算されることから、たとえ社歴が浅くても営業スキル次第で高収入を得られるのが特徴です。

カーディーラー営業における歩合の割合は企業によって大きく異なるため、なるべく歩合給が多く支給される企業に就職するのがおすすめです。

また、好成績を出し続ければ管理職にキャリアアップする道も開かれ、役職手当も支給されます。

役職手当以外にも、通勤手当や子供手当、単身赴任手当といった手当を豊富に用意している企業が多く、福利厚生が充実している傾向にあります。

【性別】カーディーラー営業の平均年収

カーディーラー営業の平均年収は、男女によって収入差があります。

性別

平均年収

(千円)

きまって支給する現金給与額

(千円)

年間賞与その他特別給与額

(千円)

男女計

5,400.8

363.3

1,041.2

5,525.5

371.4

1,068.7

4,154.8

282.5

764.8

引用元:e-State政府統計の総合窓口「職種(小分類)、性別きまって支給する現金給与額、所定内給与額及び年間賞与その他特別給与額(産業計)」(参照 2024-03-12)

上記表の平均年収は「(きまって支給する現金給与額×12カ月)+年間賞与その他特別給与額」で算出しています。

男性の平均年収が552.5万円なのに対し、女性の平均年収は415.4万円で、137.1万円の収入差があります。

カーディーラー営業を目指す場合、性別によって100万円以上の収入差が発生する可能性がある点についても理解しておきましょう。

【地域別】カーディーラー営業の平均年収

年収は、地域の特徴や需要、経済状況などによっても変動します。
下記の表は、東京都および政令指定都市のある道府県における、カーディーラー営業の平均年収です。

都道府県

平均年収

北海道

524.5万円

宮城県

541.4万円

東京都

597.8万円

埼玉県

595.5万円

千葉県

520.4万円

神奈川県

563.6万円

新潟県

481.9万円

静岡県

471.4万円

愛知県

547.6万円

京都府

505.9万円

大阪府

617.3万円

兵庫県

561.5万円

岡山県

534.8万円

広島県

523.7万円

福岡県

639.5万円

熊本県

471万円

引用元:職業情報提供サイト(日本版O-NET)jobtag「自動車営業」(参照 2024-03-12)

カーディーラー営業の平均年収が最も高かったのは639.5万円の福岡県、最も低かったのは471万円の熊本県でした。

福岡県と熊本県の年収差は168.5万円と大きく、カーディーラー営業として高収入を目指すなら、就職先のエリアも考慮する必要があります。

カーディーラー営業の平均年収が高いと言われる理由

カーディーラー営業の平均年収は、日本の平均年収より高めです。
カーディーラー営業の平均年収が高いと言われる理由は、主に2つあります。

  • 歩合制のため車を売れば売るほど年収が高くなるから
  • 一部の優秀なカーディーラー営業マンが平均年収を釣り上げているから

先述した通り、カーディーラー営業は、基本給の他に自動車の販売数などに応じて歩合給も支給されるので、自動車を売れば売るほど年収もアップするのが特徴です。

しかし、歩合制であるがゆえに、カーディーラー営業は向いている人と向いていない人との収入差が大きく出やすい仕事と言えます。
極端な話をすると、労働者全体の8割が年収400万円程度だったとしても、残り2割が年収1,000万円以上稼いでいた場合、おのずと全体の平均年収が高くなります。

このように、カーディーラー営業は実力主義の仕事だからこそ、一部の優秀な営業マンによって平均年収が釣り上げられている背景もあるのです。

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カーディーラー営業で稼げる人・稼げない人

カーディーラー営業は、歩合制の影響によって稼げる人と稼げない人の差が大きいのが特徴です。
そのため、事前に自分がカーディーラー営業に向いているかどうか確認しておくといいでしょう。

まずは、カーディーラー営業に求められるスキルをご紹介します。

  • 自動車に関する最新知識を習得するための「学習スキル」
  • 理不尽なトラブルやクレームに屈しないための「メンタルコントロールスキル」
  • お客様の要望に沿って適切な自動車を提案するための「ヒアリングスキル」

上記のスキルが求められることを把握したうえで、カーディーラー営業で稼げる人と稼げない人の特徴をまとめてみました。

カーディーラー営業で稼げる人

カーディーラー営業で稼げない人

自動車の知識が豊富な人

人見知りな人

人の話を聞くのが得意な人

ノルマのプレッシャーに耐えられない人

大きく稼ぎたい気持ちが強い人

ゆるく働きたい人

他人との競争に負けたくない人

落ち込みやすい人

メンタルが強い人

土日は必ず休みたい人

カーディーラー営業で稼ぐためには、一人でも多くのお客様から「この営業さんから車を購入したい」と思ってもらえることが重要です。
お客様の要望をヒアリングし適切な提案を行うには、自動車の知識はもちろん、人の話を聞くのが得意な人ほど向いているといえます。

ただし、いくら入念にヒアリングをして適切な自動車を提案したとしても、不測の事態はつきものです。
「販売した車に初期不良があった」「納車が遅れた」といった時のお客様対応はカーディーラー営業の仕事となり、時に自分には非がないことでもクレームを受けることもあるので、引きずらず気持ちを切り替えられるメンタルも必要です。

また、カーディーラー営業は、基本的に毎月複数のノルマを課せられます。
自動車の販売数や点検・車検の台数、自動車保険やJAF(ロードサービス)の加入数などが挙げられ、ノルマがある企業では全スタッフの営業成績を社内で共有する傾向にあるため、社内で競わせる仕組みができあがっています。

そのため、ノルマをプレッシャーに感じず、「誰よりも売上を上げたい」「大きく稼ぎたい」といったハングリー精神を持てる人は向いているといえます。

ちなみに、カーディーラー営業は、お客様の来店数や予約数が多い土日祝日が稼ぎ時です。
平日休みのシフト制で組まれる場合がほとんどなので、土日祝日に休みたい場合は厳しい仕事といえます。

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カーディーラー営業で年収・給与を上げるポイント

カーディーラー営業は、成果主義の傾向が強い職種です。
平均年収以上の収入を得るためには、「給与を上げるポイント」を押さえたうえで、キャリアを築くことが重要です。

  • カーディーラー営業になって、大きく年収アップしたい

  • カーディーラー営業マンとして働いているけど、収入面で同期に負けたくない

このように考える方は、以下3つのポイントを意識してみてください。

  • 自動車の販売台数をとにかく増やす
  • 管理職に昇格する
  • 年収の高いカーディーラーに転職する

自動車の販売台数をとにかく増やす

年収アップを目指すなら、まずは1台でも多く自動車を販売することを意識してください。

カーディーラー営業の給与を大きく占めているのは、基本給と歩合給です。
基本給は会社の昇給制度に則って上がる仕組みのため、大幅な増額は見込めません。一方で、自動車の販売台数などに応じて支給される歩合給は、自動車を売れば売るほど増えていきます。

カーディーラー営業は、営業成績を上げて歩合給を増やすことが年収を上げる最短ルートになるので、営業スキルを磨いてください。

なお、歩合の支給額は、企業によって大きく異なります。カーディーラー営業に転職する際は、事前に興味のある企業の歩合給の仕組みについて調べておきたいところです。

しかし、優秀な人材が流出する恐れがあることから、多くの企業では歩合の支給額やその他歩合給に関するルールを非公開にしています。どうしても企業の歩合給について詳細が知りたい場合は、転職エージェントに相談すると教えてもらえるかもしれません。

また、歩合給を高めに設定している企業の中には、その分基本給を低く抑えている場合もあります。
歩合給が高く基本給が低い職場は、成果を上げられなかった月の収入が大幅に下がってしまうリスクがあるため、安定した収入を得たい方は、ある程度基本給が高めの企業に就職するのがおすすめです。

管理職に昇格する

カーディーラー営業の管理職に昇格すれば、役職手当が付き基本給も上がるため、ある程度の勤務年数・経験を積んだ段階で、管理職を目指してみるのもおすすめです。

しかし、カーディーラー営業の管理職は、本来の販売業務と並行して、店舗のマネジメント業務も行うプレイングマネージャーとして働くのが一般的です。
そのため、管理職に昇格するためには、社内でもトップクラスの営業成績をキープしつつ、周囲との協調性やコミュニケーションスキルなども身に付けなければいけません。

また、現場の状況を把握して部下に的確な指示出しを行う機会が多い管理職は、マネジメントスキルも求められます。
たとえば、部下一人ひとりが前向きに仕事ができるようにサポートしたり、ミッションを設定してチーム全体に落とし込んだり、リーダーとしてさまざまな役割を担います。

このように、カーディーラー営業の管理職は、自動車の販売以外にも求められるスキルは多いですが、その分大幅な収入アップが狙えるのが魅力です。

年収の高いカーディーラーに転職する

すでにカーディーラー営業として活躍している場合、年収の高い別のカーディーラーへ転職するのがおすすめです。

先述した通り、カーディーラー営業の年収は地域によって変動するため、住むエリアにこだわりがなければ、年収が高い地域でカーディーラーの求人を探してみましょう。

また、カーディーラーは国内企業より外資系企業の方が給与水準が高くなる傾向にあります。外資系企業は、主に高級な外車を取り扱うため、年収も高くなりやすいのが特徴です。

とは言え、国内企業もブランド力がある大手であれば、集客力が高く平均以上の収入を得られる可能性があります。

さらに、右肩上がりの中小企業も好条件の求人を出しているケースもあるので、一度求人票や口コミサイトなどで情報収集してみてください。

なお、実際に年収の高いカーディーラーを目指して転職をする方法として、以下が挙げられます。
 

  • 転職エージェントに登録する
  • 転職サイトを活用する
  • 人脈・コネを作って紹介してもらう

カーディーラーの業界内で、ある程度の人脈を築いているのであれば、好条件で働かせてもらえそうな企業を紹介してもらうのもありです。

コネを使った転職が難しい場合は、転職エージェントや転職サイトを活用して、専任スタッフのサポートを受けながら転職先を探してみる方法もあります。

年収の高いカーディーラー営業の求人を探すなら?

カーディーラー営業向けの転職サイトは複数存在しますが、高収入が得られる求人を出す企業を探すなら、以下の転職エージェントを利用してみましょう。

自動車求人センター

企業選びから面接対策、入社後のフォローまで人材コーディネーターがサポートしてくれます。

クルマヤドットネット

細かく条件を絞って求人検索できる、自動車業界に特化した転職支援サイトです。

オートモーティブジョブズ

年収や役職の交渉までエージェントに依頼できる、自動車業界専門の転職エージェントです。

転職エージェントを利用すれば、年収面や条件面など自分の要望に合った求人を探してもらえたり、求人の応募や面接日程の調整など入社までさまざまなサポートが受けられたりするメリットがあります。

カーディーラー営業以外だと、未経験でも年収1000万円を目指せるナイト系もおすすめ!

カーディーラー営業の平均年収は、日本の平均年収より高めです。

しかし、高収入を得られる理由として歩合給の存在が大きく影響しており、営業スキルがある人とない人とでは、収入差が大きいのが特徴です。

また、自動車の販売台数をはじめ、毎月さまざまな営業ノルマを設ける企業も珍しくありません。そのため、ノルマ達成に対するプレッシャーや営業成績における社内競争などに耐えられる強いメンタルが必要な仕事と言えます。

最初から特別なスキルがなくても高収入を得たいのであれば、ナイト系の仕事もおすすめです。
ナイト系の仕事は、カーディーラー営業と同じ実力主義の世界ではあるものの、職歴や学歴に関係なく初任給を高めに設定している傾向があります。

またカーディーラー営業の場合だと車の販売以外にも複数ノルマが課せられていて保険の知識も要するのに対して、ナイト系の場合の大きな目標は毎月のお店の売上とシンプルです。

さらに、実力重視のためスピード昇格・昇格も狙える評価制度を採用する企業も多く、頑張り次第で年収1000万円も夢ではありません。

18歳以上(高校生不可)の方であれば、スキルや経験を問わず応募できる求人が豊富なので、ぜひナイト系の仕事もチェックしてみてください。

カーディーラー営業で稼ぐにはスキルアップとキャリアアップが重要!

国税庁が公開した「令和4年分民間給与実態統計調査」によると、給与所得者の平均年収は男性が563万円、女性が314万円、男女計で458万円です。

カーディーラー営業の平均年収が540万円なので、給与所得者の平均年収を上回っていることがわかります。

しかし、カーディーラー営業の平均年収は、一部の優秀な営業マンが年収を釣り上げている背景があり、すべての人が平均値の収入を稼げるとは限りません。

カーディーラー営業として稼ぐためには、以下のポイントを押さえておくことが重要です。
 

iconポイント

・販売台数をとにかく増やす
・管理職に昇格する
・年収の高いカーディーラーに転職する

本記事を参考にして、ぜひ稼げるカーディーラー営業を目指してみてください!

著者情報

シュウジ
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兵庫県生まれ。都内の私立大学卒業後、パチンコにハマって単位を落とすも、一浪して大学を卒業。派遣社員として工場で働きながら、副業としてナイト系ドライバーやせどりを始める。
本業に嫌気がさし、転職を決意し資格取得に励む。奇跡的に大手人材会社に入社し、給料が倍になり人生が変わる。人材業界でさまざまな職業や経歴を持つ人々との交流を通じて知識を蓄え、2023年にブログ「仕事図鑑」を開設。