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職場の空気が悪く、働きづらくて悩んでいる
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職場の悪い空気に呑まれないために自衛方法が知りたい
職場の空気が悪いと、仕事へのモチベーションが落ちてしまい、毎日の出社が憂鬱になりますよね。
本記事では、職場の空気が悪くなる原因や、空気の悪さから自分を守る方法、転職すべきか迷ったときの判断基準などを解説します。
空気が悪い職場での振る舞い方に悩んでいる方や、職場の環境に限界を感じて転職を検討している方は、ぜひ参考にしてみてください。
職場の空気が悪い原因【組織・社風】

職場の空気を悪くする組織・社風の特徴は、主に以下の3つです。
- 評価制度が不透明・不公平
- 挑戦や失敗を許さない社風
- 経営層・上司がビジョンを示さない
こういった環境の職場は、仕事をするモチベーションが上がらず、職場全体がネガティブな雰囲気になりやすいです。
それぞれ詳しく見ていきましょう。
評価制度が不透明・不公平
会社からの評価は、昇給や昇進に直接かかわる大切な要素です。
その制度が曖昧だったり不公平だったりすると、自然と職場内がピリピリする原因になってしまうのです。
具体的には下記のような状況が当てはまります。
- 昇給や昇進の基準が不明確で評価されている実感がない
- 年功序列が強く、若手が頑張っても報われない
- 頑張りが給与や役職に反映されない
「頑張っても給料や役職に反映されない」「どんな基準で評価されているか分からない」「年功序列が強く、頑張りが報われない」といった状況下では仕事のモチベーションが低下しても無理はありません。
結果として、優秀な人材が会社を去る原因となり、さらに職場の空気が悪化していくという負のスパイラルに陥ってしまうのです。
挑戦や失敗を許さない社風
自発的な行動や挑戦のチャンスを阻害される環境だと、だんだん前向きに働こうとする気持ちを持てなくなってしまう社員が増え、職場の空気が悪くなってしまいがちです。
特に過度に完璧を求めたり、ちょっとしたミスも許されないような雰囲気があると、「とにかく失敗しないようにしないと」と常にプレッシャーを感じてしまい、心に余裕がなくなります。
また、新しいアイデアや提案をなかなか受け入れてくれない環境では、「どうせ何を言っても否定される」と、次第に言動が消極的になり、職場の停滞にもつながります。
経営層・上司がビジョンを示さない
経営陣が会社の方向性を共有しなかったり、経営理念が形骸化している状況では、仕事に意義を見出せなくなってしまいます。
必要な情報が行き渡らないと、「組織の一員」であるという実感も得にくくなったり、会社に対する愛着も薄れてしまいます。
また、会社のビジョンや方針の内容も重要です。
ビジョンがあいまいすぎると、「この会社に貢献している」という実感が持てなかったり、トップダウンが強すぎて社員を“駒”のように扱っていると感じさせるようなビジョンだと、会社への不信感や反発心も高まり、チーム全体の士気を大きく下げる原因になってしまいます。
結果として、業務の質が下がったり、離職率が高まったり、職場の空気に悪影響を及ぼす原因になるのです。
職場の空気が悪い原因【人間関係】

職場の空気を悪くする人間関係の原因としては、以下の4つが考えられます。
- パワハラ・モラハラが横行している
- 同調圧力が強い
- 声の大きい人の意見が反映される
- 雑談・相談しづらい雰囲気がある
人間関係の悪化を放置してしまうと、その雰囲気が職場全体に広がって、職場全体に影響を及ぼす可能性が高いです。
それぞれの原因を詳しく解説していきます。
パワハラ・モラハラが横行している
上司は影響力が大きい立場です。
だからこそ上司の言動は職場全体に広がりやすく、空気を悪化させる原因になります。
具体的には、以下のような行動が該当します。
- パワハラ・モラハラ
- 古い価値観を押し付ける
- 部下の意見を頭ごなしに否定する
- 成果を正当に評価しない
特に、上司によるパワハラ・モラハラは、直接被害を受けている社員を精神的に追い詰めるだけでなく、周囲の人たちにも「見ているだけでつらい」「次は自分かもしれない」といった不安やストレスを与えます。
結果的に、職場全体の雰囲気が重くなり、チームの力を発揮しづらくなってしまいます。
同調圧力が強い
同調圧力が強い社風も、職場の空気が悪くなる原因になります。
日本の社会では、その場の雰囲気や相手の気持ちを察して行動する、いわゆる「空気を読む力」が求められる風潮がありますが、それが転じて同調圧力になりやすいです。
同調圧力が強く作用している環境では、多数派の意見・意思ばかりが優先されてしまいます。
そのため、常に自分の考えを抑えたり、自分の意思に反して多数派に合わせたりしなくてはいけなくなってストレスが溜まりやすく、結果として職場の空気も悪くなってしまう傾向にあります。
声の大きい人の意見が反映される
どの職場にも、発言数が多かったり自己主張をはっきりしたりする「声の大きい人」と、比較的おとなしく控えめな性格の「声の小さい人」がいます。
声の大きい人の発言は周囲を圧倒しやすく、何となく理にかなっているように聞こえがちです。しかし、よく検討せずに声の大きい人の意見に引きずられるのが習慣になると、その他の人から出される意見が反映されにくい職場になってしまいます。
大半の社員が「自分が意見を言っても無駄だ」と感じて仕事のモチベーションが下がってしまい、職場の空気が悪化する恐れがあります。
雑談・相談しづらい雰囲気がある
雑談や相談がしづらい環境も、職場の空気の悪化につながります。これは、特定の個人間の対立、部署間の不仲、陰口や噂話の蔓延などが原因となっているケースも多いです。
人間関係に問題がある職場だと、誰とも安心して話せないと感じやすくなります。
このような職場は社員間のコミュニケーションも希薄になり、業務に必要な相談や情報共有の滞りも発生します。また、新入社員にとっても馴染みづらい環境なので、新人定着率も低く、職場でのやり取りの停滞にもつながってしまうでしょう。
職場の空気が悪い原因【労働環境】

労働環境も、職場の空気を大きく左右します。
職場の空気を悪くする労働環境の原因は、主に次の3つです。
- 達成困難なノルマを課される
- 残業や休日出勤が横行している
- 情報共有不足・縦割り組織
労働環境に問題があると、職場の空気が悪くなり働きづらさを感じるだけでなく、過剰労働によって心身ともに追い詰められてしまい、健康状態の悪化のリスクも無視できなくなってしまいます。
達成困難なノルマを課される
達成が難しいノルマ、キャパシティを大きく超える業務量が当たり前になっている状況は、心身ともに疲弊してしまい、さまざまな問題を引き起こします。
厳しいノルマや業務過多の状況が続くと、休養不足によって体調が悪化し、仕事のパフォーマンスが低下します。また、私生活を犠牲にする必要があるため、ワークライフバランスも崩壊してしまい、心にも余裕を持てなくなってしまうでしょう。
そのような厳しいノルマを課せられていて、さらに給料も低いといった状況だと、より不満が溜まりやすく、職場全体の空気が悪化する原因になります。
サービス残業や休日出勤が横行している
サービス残業や休日出勤が恒常的にある職場も、空気が悪くなる傾向にあります。慢性的な疲労感で極限に近い状態の社員が増えると、職場内の空気も殺伐としたものになりやすいです。
また、サービス残業や休日出勤が多く、プライベートの時間が削られてしまうと、十分な休息や気分転換をする時間がとれずに疲労が蓄積してしまいます。
心身の疲労は集中力やモチベーションも低下させます。結果、ミスが増えて業務効率が下がり、さらに残業量が増えるといった悪循環にもつながってしまうのです。
情報共有不足・縦割り組織
社員間でのコミュニケーション不足が常態化すると、必要な情報が共有されず、業務がスムーズに進まなくなります。また、縦割り組織の傾向が強い職場も、部署間での連携がとりづらいため、業務が円滑に回らない原因になります。
周囲と協力しながら仕事を進めることが難しい環境だと、どうしても一人当たりの業務負担が増えてしまいがちです。個人の負担増は、ミスの誘発やチーム全体の生産性低下にもつながってしまいます。
加えて、協力体制がないとチームとしての一体感もなく、職場の空気に悪影響を与えてしまう一因になります。
職場の空気が悪い原因【心理的要因】

心理的要因とは、人の行動や思考、健康などに影響を与えている精神的な要素を指します。
職場の空気は心理的要因からも探ることができ、本項目では原因になり得る以下2つの観点から心理的要因を解説します。
- ネガティブ感情が伝染している
- 心理的安全性がない
ご自身の職場に当てはまっていないか、それぞれ確認してみてください。
ネガティブ感情が伝染している
同僚が叱られている姿を見て自分も気分が落ち込んだり、怒っている上司の様子を見ているうちに自分も腹が立ってきたり、といった経験がある人は多いのではないでしょうか。
これは「ネガティブな感情が伝染している」ためです。
人の感情は周囲に広がりやすく、その背景には「ミラーニューロン」という神経細胞が関係していると言われています。これは相手の感情に共感し自分も似た気持ちになってしまう脳の働きです。
また、感情の伝染は喜怒哀楽の全てで起こりますが、その中でも特にネガティブな感情は伝染しやすいという研究結果もあります。
愚痴や悪口、叱責などが多い人が職場にいると、ネガティブな感情が伝染し、職場全体のモチベーションに影響を及ぼす場合があるのです。
心理的安全性がない
心理的安全性とは、組織内で自分の意見や気持ちを安心して発信できる状態を指します。
職場の心理的安全性が低いと、自由な発言がはばかられ、チームのパフォーマンスの低下にもつながります。その結果、仕事のモチベーションが下がる、トラブルへの対応が遅れる、メンタルが不調になるなど、さまざまなリスクにつながってしまう可能性があるのです。
また、周囲の人に相談しにくい環境は、成長機会を逃しやすいです。さらに、発言にいちいち気を遣わなくてはいけない環境は居心地が悪く、人材が定着しないので、職場の空気がより息苦しく閉鎖的になる恐れもあります。
職場の悪い空気から自分を守る自衛方法

職場の空気が悪いと感じたら、ストレスを溜めないように自分の心を守る行動をとることが大切です。
とは言え、あまりに大掛かりな方法を選択すると、いつもと違う行動にかえってストレスを感じる可能性があるため、あくまで無理のない範囲で行いましょう。
ここでは、すぐに実践できる自衛方法や効果を具体的に5つ紹介します。
- 必要以上に気にしないスルースキルを持つ
- モヤモヤを書き出して整理する
- 挨拶やちょっとした雑談で孤立感を減らす
- 信頼できる人に話してガス抜きする
- 働き方を見直す
必要以上に気にしないスルースキルを持つ
他人のネガティブな感情に動揺したり、つらくなったりする場合は、「スルースキル」を持つと自衛になります。
たとえば、誰かが怒られている姿を見ると気分が落ち込んでしまう人や、ピリピリしている人が周りにいると「自分のせいでは?」と不安になる人などは、スルースキルを磨いてみるのがおすすめです。
特に自分に向けられていない感情は、「あえて受け取らない」「気にしない」といったように、心の中で仕分けしてみましょう。
このように受け取る感情を取捨選択すると、周りの空気感や感情に振り回されにくくなり、仕事のパフォーマンス向上や心身の健康につながりやすくなります。
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他人の感情や職場の雰囲気を全部、真正面から受け止めようとしなくていいんです。
モヤモヤを書き出して整理する
職場の空気が悪くて気持ちがモヤモヤするときは、抱えている感情を紙に書き出してみましょう。
感情を可視化させると、脳内で悶々と考えているよりも気持ちを整理できるので、自分の本音と向き合いやすいです。
感情や思考を整理する方法には、「ジャーナリング」や「エクスプレッシブライティング」があります。
参考
ジャーナリング…ポジティブな感情、ネガティブな感情を問わずに、頭に浮かんだ感情を自由に書き出す
エクスプレッシブライティング…ネガティブな感情のみにフォーカスして書き出す
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どちらも思考を整理するのに効果的なので、自分に合いそうなやり方を選んで、ぜひ試してみてください。心のモヤモヤがきっと軽くなります。
挨拶やちょっとした雑談で孤立感を減らす
空気が悪い職場になじめず孤立感を抱いている方もいるでしょう。
孤立感はいつもの挨拶やちょっとした雑談などの方法を見直すだけで、和らぐ場合もあります。
具体的には、下記のような行動を意識してみましょう。
- 自分から挨拶し、挨拶された際は笑顔で返す
- 共通の話題を見つけて周囲と積極的にコミュニケーションをとる
- 困っている人を積極的にサポートする
- 自分が困ったときは協力を求める
- 自分の改善点を探し、言動をブラッシュアップする
- 信頼できる人を作る
無理に気を張ってがんばりすぎる必要はないものの、「相手に好印象を与える言動」を意識することは大切です。
自分から心を開いて周囲の人との接点を増やしてみると、関係が円滑になり孤立感が軽減する可能性があります。
信頼できる人に話してガス抜きする
モヤモヤした感情や悩みを信頼できる人に聞いてもらうことも、心の自衛につながります。
誰かに話を聞いてもらって共感してもらうだけでも気持ちが楽になる場合があります。また、有益な情報や解決のヒントが得られる可能性もあり、一人で悩むより早く問題解決に至りやすいです。
相談相手は社内にいる上司や同僚はもちろん、社外の友人や家族、産業カウンセラーのような専門機関などもアリです。
相手が職場の悩み事を打ち明けられる信頼できる人か、適切にアドバイスしてくれそうか、などをよく見極めて話を持ちかけてみましょう。
感情的にならずに冷静に状況や考えを述べられると、相手も事態を把握しやすく、相談がスムーズに進みます。「ひたすら話を聞いてもらいたい」「アドバイスがほしい」など、相手に求めている対応内容を具体的に伝えるのも重要です。
働き方を見直す
「働きやすい環境の実現」を目指すために、現在の働き方を変えてみるのも有効な方法です。
たとえば、サービス残業や休日出勤が当たり前となっている職場であれば、まずは業務効率を上げたり、同僚とタスクを分担したりといった工夫を意識してみましょう。
抱え込んでいる仕事を減らせたら、心身の負担がぐっと軽くなる可能性があります。
また、在宅勤務やリモートワークができる職場であれば、制度を利用して、職場にいる時間を短くしてみるのも良いでしょう。
さらに、手軽に取り入れられる工夫として「休憩の取り方を変える」という方法もあります。今まで社内で休憩をとっていたという人は、休憩時間を社外で過ごすだけでも、良い気分転換になってストレスが和らぐかもしれません。
職場の悪い空気を改善する方法

ここからは、職場の悪い空気を改善する方法を解説します。
自衛はもちろん大切ですが、職場の悪い空気そのものを改善したり、問題のある職場から離れたりすることができれば、自衛をする必要もなくなります。
職場の空気が悪いと感じたら、まずは自衛をしつつも、同時に根本的に問題を改善できないか考えてみるのがおすすめです。
下記はどれもすぐに取り組める方法なので、ぜひ今日からやってみてください。
- 信頼できる上司・人事へ相談する
- 部署異動や配置転換を願い出る
- 外部の専門機関や支援サービスに頼る
信頼できる上司・人事へ相談する
職場で影響力が強い上司や人事に相談すると、社内改善に向けて動いてもらえる場合があります。
問題を解決するために新たなルール作りや取り組みを実施してもらえるケースもあり、一人で行動するよりも効率的に職場の雰囲気を改善できる可能性が高いです。
また、信頼できる上司や人事に相談することで「不安・悩みのガス抜き」にもなるケースも珍しくありません。
人に相談を持ちかけるのが苦手という人は、事前に相談のアポイントをとっておくのがおすすめです。あらかじめメールやチャットなどで相談したい旨を伝えておけば、話しかけるタイミングをうかがわなくて済むので、相談するハードルは少し下がります。
さらに、相談内容を前もって整理しておき、わかりやすく状況を説明できると、的確な対処をしてもらいやすくなります。
部署異動や配置転換を願い出る
他部署の空気が悪くなさそうなら、そちらへの部署異動や配置転換を願い出るという方法もあります。
ただし、いきなり異動を希望するのではなく、まずは準備から始めましょう。異動先の情報収集、異動したい理由や異動後のキャリアプランの明確化は必須です。
準備が整ったら、上司または人事に希望と理由を伝え、異動願いを提出します。
異動が叶った場合、悪い空気から解放されてモチベーションが向上しやすいです。これまでとは異なる経験・知識を習得する機会にもなり、スキルアップにつながるのも異動のメリットと言えます。
しかし、異動希望は必ずしも通るものではありません。異動が叶わなかった場合は、後述する転職を検討し、次に向けた行動をとる必要があります。
外部の専門機関や支援サービスに頼る
産業カウンセラー、心療内科、EAP(従業員支援プログラム)など、社内外の相談窓口や専門機関を利用するのも改善方法の一つです。
産業カウンセラーや心療内科医に相談すると、専門知識をもとにした建設的なアドバイスが得られます。心理的サポートや法律に基づいた対処法などを提供してもらえるケースもあり、今抱えている悩みを効果的に解消できる可能性が高まります。
もしすでにメンタルヘルス不調の兆候が表れている場合は、早期に発見し適切な対処を受ければ重症化のリスクを抑えられるでしょう。
また、一人で悩みを抱えるとどうしても視野が狭くなってしまう傾向もあるので、客観的視点を取り入れるために専門家を頼るというのもアリです。
転職を検討するための3つの判断基準

職場の空気の悪さに限界を感じたら、精神的な健康を最優先にして転職を検討したほうが良いでしょう。
大きなストレスを抱えながら働き続けると、心身にもキャリアにもさまざまなリスクをもたらす可能性があります。
転職を検討するための3つの判断基準を解説するので、転職しようか迷っている方は参考にしてみてください。
心や体に不調のサインが出ているとき
強すぎるストレスは心や体の不調の原因になります。心身の不調を感じ始めている場合は、早めに転職を検討しましょう。
下記はストレスによる不調の例です。
- 最近十分に眠れていない
- 出勤前に体調が悪くなったり、感情の抑えが利かなくなったりする
- やる気が出ず、あらゆることに興味を持てない
- 休日も仕事について考えてしまい、心が休まらない
- 医師からストレス起因の不調を指摘された
1つでも当てはまる方は、心身の病気になる前に転職を検討した方が良いでしょう。ストレスは万病の元とされており、放置すればより深刻な事態に陥る危険性もあります。
一度失った健康を取り戻すのは簡単ではないため、自分の健康を最優先に考えましょう。
職場の空気が変わる見込みがないとき
上司・人事などへの相談や職場でのコミュニケーションの見直し、異動希望といった改善策を試しても職場の空気が変わらないときは、転職を検討すべきタイミングと言えます。
会社の体質や文化に根本的な問題がある場合、個人でできる努力には限界があります。
特に、人が次々と辞めてしまい、悪い空気が常態化していたり、上司・経営層に改善の意志がなかったりする職場は、できることも限られてしまうでしょう。
労働者には「職業選択の自由」という権利があるので、自分が対応可能な範囲で努力をしても変わらない職場は思い切って見切りをつけて、新たな職場を選ぶのもあなたの身を守る一つの手段です。
キャリアの停滞を感じたとき
空気が悪い職場では、知識・スキルを向上させる機会がない、新しい挑戦ができない、評価制度が機能しておらず正当な評価が得られないといった状況がよく見られます。
このような状況下では自分を成長させることが難しく、キャリアに行き詰まりを感じやすいです。
職場環境が理由で自分のキャリアに停滞を感じたときも、現状を打破する手段として転職を検討すべきでしょう。
新しい業務・プロジェクトに全く関われなかったり、ミスを恐れて何も提案できない空気になっていたりする会社で働き続けても、成長できる未来につながる可能性は低いです。なかなかスキルアップできないだけでなく、将来に希望を見出せなくなってしまい、仕事へのモチベーションが低下する恐れもあります。
職場環境は今後のキャリアパスや生活にも影響するため、停滞感を感じている場合はできるだけ早く対処をしたほうが良いでしょう。
転職を成功させるためのコツ

転職は空気の悪い職場から抜け出すための有力な手段です。
転職を成功させるコツは、以下の2つです。
- 「どんな職場で働きたいのか」を明確にする
- 求人サイトや転職エージェントを活用する
自分に合わない職場を選んでしまったり、転職活動が思うようにスムーズに進まなかったりといった失敗を避けるために、成功のポイントを正しく押さえましょう。
ここからは、具体的な手順や注意点をわかりやすく解説していきます。
「どんな職場で働きたいのか」を明確にする
転職をする際は「なぜ今の職場が嫌なのか」だけでなく、「どんな職場で働きたいのか」「どんな仕事ならモチベーションが上がるのか」といった観点も、具体的に言語化できるようにしておくことが重要です。
転職先に求めるものが不明確なままに仕事探しをしてしまうと、転職先の企業とのミスマッチが起きる可能性があります。
たとえば「同調圧力が強い今の職場が嫌だ」と感じるなら、「多様な意見を尊重する、フラットな組織で働きたい」といったように言語化してみるのがおすすめです。
給与、仕事内容、人間関係、社風、ワークライフバランスなど、自分の中で重視する項目に優先順位をつけて、自分に合う職場の基準を明確にしてみましょう。
求人サイトや転職エージェントを活用する
自分にとって理想の環境が定まったら、求人サービスや転職エージェントを活用して自分に合う職場を見つけましょう。
求人サイトは、24時間いつでも自分のペースで求人を探せるほか、多くの求人情報を比較検討するのに役立つので、仕事探しだけでなく情報収集をしたい際にもおすすめです。
対して転職エージェントは、担当者からマンツーマンでサポートを受けられます。希望の条件に合った求人はもちろん、非公開求人も紹介してもらえるので、より良い条件での転職を実現できる可能性が高いです。
複数のサービスを併用すると、それだけ見られる求人情報数が増え、自分にマッチする企業が見つかりやすくなるでしょう。
職場の空気が悪いなら無理をしないで転職を検討しよう!

職場の空気が悪くなる原因は、社風や人間関係、労働環境など、さまざまです。
まずは少しでも精神的負担を減らすため、自衛方法や改善策をできるところから実践してみましょう。
ただし、空気の悪い職場で我慢して働き続けることは、仕事へのモチベーションの低下、業務効率の低下、体調不良など、多くのリスクがあります。
自衛をしても心がしんどい、改善策を試しても効果が見られないといった場合は、無理をする必要はありません。
転職をして新たな環境で再出発するという選択肢もあるので、自分の未来に希望が持てると思える方法を選ぶようにしましょう。