仕事で死ぬほど怒られた…辞めたい・しんどすぎる時の考え方と解決策

仕事においてミスや失敗はつきもの。しかし、あまりに怒られると立派な大人でも凹んでしまいます。

怒られたあとはなかなか気持ちの切り替えができず、悩んでいる方も多いでしょう。

そこで本記事では、仕事で死ぬほど怒られたときの受け止め方や切り替え方をご紹介します。

仕事で死ぬほど怒られたときの受け止め方

仕事で死ぬほど怒られたときの受け止め方のポイントは、以下の4つです。

• 感情と事実を切り離して考える
• 成長の機会だと前向きに捉える
• 怒っている相手の視点を持つ
• 自分に非がないことなら受け流す

受け止め方が分からないと、相手の怒りに対する恐怖ばかりが増大してしまい、しんどいと感じてしまいます。逆に受け止め方を理解すれば、仕事で怒られることへの不安や恐怖を少しは和らげられるでしょう。

感情と事実を切り離して考える

怒られるとしんどいものです。

特に言い方がきつかったり、大きな声で責められると、心が縮こまってしまうこともあるでしょう。

たしかに「怒る」という行為には注意や指摘の意味も含まれますが、感情が先行していることが多く、相手の不快感や怒りがそのままぶつけられている状態でもあります。

だからこそ、すべてをまるごと受け止めようとすると心が疲れてしまいます。

もし怒られることがあれば「感情」と「伝えられた事実」を切り離して考えることを意識してみてください。

たとえば「改善すべき点はどこだったか」「本当に自分に非があったのか」に目を向けることで、必要以上に自分を責めず、これからの成長にもつなげやすくなります。

怒りの感情の本質とはなにか

怒りの感情の本質については諸説ありますが、アンガーマネジメントで頻繁に用いられているのは「アドラー心理学の目的論」です。

目的論は怒ったり、怒りの表情を浮かべたりするのはアプローチでしかなく、必ず以下のような目的があるという考え方を指します。

• 相手を支配したい
• 相手より優位に立ちたい
• 自分の権利や立場を守りたい
• 自分の基準で正しいと思うことを相手に教えてやりたい

たとえば、「怒鳴って相手を畏縮させて自分の思うままにコントロールしたい」という目的で怒鳴る人もいます。

よって、怒りの本質は「怒っているとアピールして○○を達成したいと考えている」「相手は自分に○○をさせたいのだろう」という程度に考えておくと良いでしょう。

事実とはなにか

事実とは現実に起こった出来事であり、変えようのない過去です。

変えようがないからこそ、事実を怒鳴って伝えても、淡々と伝えても同じともいえます。どんな感情で伝えても、事実は事実です。

たとえば、作成した資料にミスがあって上司から怒られた際に「作成した資料にミスがあった」は紛れもない事実であり、自分に非があった部分です。このミスは、資料の確認をしっかり行えば防げたかもしれません。

事実は感情と違って自分から切り離して客観視でき、受け止めやすい部分でもあります。

怒られたときは、基本的に自分に非があったり、足りなかったりした部分だけを受け止めましょう。

成長の機会だと前向きに捉える

感情と事実を切り離して、事実だけに注目して「自分は成長できる」とポジティブに捉えるのもおすすめです。

感情のほうに注目しすぎて「怒られただけ」で終わってしまうと、怒りの感情とその相手に対して苦手意識が芽生えてしまいます。

仕事に慣れないうちは怒られて当然ですし、「期待されているから怒られた」「相手は自分の今後を思って怒ってくれた」と捉えれば、成長につなげられるでしょう。

学生時代の部活で「優勝できたのはつらい練習があったからだ」と振り返られるのと同じように、つらさの先に成長があると捉えられれば、気持ちも少し軽くなるはずです。

怒られたことを成長の機会と捉え、実際に結果へ繋げてしまえば、ネガティブな記憶をポジティブな記憶へ変えられるのでおすすめです。

怒っている相手の視点を持つ

怒っている相手の視点に立ってみると、実はポジティブな要素も見えてくるのでおすすめです。

ほとんどの人は、誰かを傷つけたくて怒っているわけではありません。

むしろ、伝えなければならない責任感や、あなたへの期待から怒っていることが多いのです。

怒る側もエネルギーを使っています。関心がない相手には、そこまで真剣になれないものです。

怒っている相手の視点を持ちつつ、「正当性のある怒りは期待の表れ」とポジティブに受け止めてみましょう。

自分に非がないことなら受け流す

「怒らざるを得ない人がほとんど」と上でお伝えしましたが、残念ながら怒りたいから怒る人も一定数います。そういうタイプの人は、誰かに怒りをぶつけてストレスを解消している可能性が高いです。

そんなときはあまり深刻に考えず、内心では「この人はいつも怒っているな」程度に受け止めると良いでしょう。自分に非がないならば、真剣に受け止める必要はありません。

近年ではアンガーマネジメントの広がりによって怒りをぶつける行為は見直されています。

ただ怒りたいだけの上司は反面教師にして、「自分はこんな人間にならないようにしよう」と強気に考えましょう。

仕事で死ぬほど怒られたあとの切り替え方

仕事で死ぬほど怒られたあとの切り替え方は、以下の2つです。

• ちょっとした息抜きをする
• 頭を使わないタスクをこなす

怒られたあとは、気持ちを切り替えないとずっとネガティブな感情を引きずってしまい、仕事に身が入らなくなってしまいます。そのため、仕事で死ぬほど怒られたときでもすぐに気持ちを切り替えるために、ポイントを押さえておきましょう。

ちょっとした息抜きをする

仕事で死ぬほど怒られたあとは、心も身体も緊張してしまっています。そんな時はちょっとした息抜きをして切り替えましょう。

• 深呼吸をする
• 飲み物をひと口飲む
• トイレや給湯室に行く
• 窓から外の景色を見る

いずれも普段から無意識にやっている行動ですが、それを「意識的に」行うだけで、気持ちの切り替えに繋がります。

怒られた直後に仕事に戻ろうとしても、新たなミスをしてしまったり、悪循環になってしまうことも少なくありません。

頭を使わないタスクをこなす

仕事で死ぬほど怒られたあとは、頭を使わず集中できるタスクをこなすのもおすすめです。

「考える必要はないものの、集中する必要がある」行動は、交感神経が鎮まります。交感神経から副交感神経が優位な状態へと移行できれば、少しずつリラックスできるでしょう。

具体的には、以下のようなタスクが該当します。

これらの作業で一度気持ちが落ち着いてしまえば、自然と意識も切り替わるはずです。

怒られたことが頭から離れないときの立ち直り方

どうしても怒られたことが頭から離れないなら、以下の立ち直り方を試してみましょう。

• たっぷり寝る
• 瞑想する
• 日光を浴びる
• 適度に運動をする
• 信頼のおける相手と話す

怒られたことがずっと頭から離れないと、ネガティブな感情がどんどん増幅し、「仕事を辞めたい」「しんどい」と感じてしまいます。

詳しく解説するので、怒られたことがずっと頭から離れず悩んでいる方は試してみましょう。

たっぷり眠る

睡眠は体のホルモンバランスを整えて、ストレスを軽減してくれます。

また、睡眠はレム睡眠（体を休める眠り）とノンレム睡眠（脳を休める眠り）の繰り返しですが、深いノンレム睡眠は嫌な記憶を消去する働きがあります。

そのため、たっぷりの睡眠は怒られたあとの立ち直りに一役買ってくれるでしょう。

十分に睡眠をとれないと、脳が寝ている間に情報の整理や消去ができず、嫌な記憶がずっと頭から離れなくなってしまいますから注意が必要です。

シンプルにぐっすり眠れば健康にも良い影響があります。ベッドや枕、空調、照明など睡眠環境にもこだわって、たっぷり眠りましょう。

瞑想する

瞑想はリラックス状態を作り、集中力を高めるとされていますが、ストレス軽減にもおすすめの行動です。

瞑想はもともと仏教の修行であり、「止の瞑想」と「観の瞑想」の2つの方法があります。

日光を浴びる

日光を浴びると、セロトニンという「幸せホルモン」が分泌されます。セロトニンはリラックスやストレス解消に関わるホルモンであり、心の回復が期待できます。

また、逆にセロトニンが不足しているとストレスに対して敏感になってしまい、必要以上に出来事を重く受け止めてしまう傾向があります。

つまり、日ごろから意識的に日光を浴びて、ストレス耐性をあらかじめ養っておくのがおすすめです。

日光浴の目安としては、セロトニンが分泌されやすい起床後30分以内に15分〜30分程度日光を浴びましょう。

適度に運動をする

適度に運動をすると興奮作用のあるドーパミンが分泌され、立ち直りが早くなるとされています。

やる気が出ない場合や運動の習慣がないときは、ストレッチやヨガなどの軽い運動でも問題はありません。まずは運動を習慣づけてみてください。

また、しっかり運動するなら、テニスや格闘技などルールが明確でスピード感のある運動がおすすめです。

勝利状態へ向けて集中状態が作りやすく、瞑想と同じく雑念を遮断できます。

信頼のおける相手と話す

信頼のおける相手と話すのも立ち直りに有効な手段です。モヤモヤが晴れない場合は、気軽に話せる関係の友人や家族との会話が、立ち直りのきっかけになるときがあります。

たとえば、誰かに話したとき「スッキリした」と感じた経験がある方も多いでしょう。

その理由は、自然と脳内が整理されるからです。

誰かに話すときは、ある程度筋道を立てて話します。また、自分の声を聞くと「自分はこんなことを考えていたのか」と自ら受け止めるきっかけをつかめます。

このように信頼のおける相手との会話は、相手から明確な答えをもらえなくても、心と頭の整理には有効な手段です。

引きずりやすい人の思考

怒られた記憶を引きずりやすい人は、以下のような思考を持っている傾向があります。

• 必要以上に自分を責めてしまう
• 人格否定された気持ちになってしまう
• 過去の記憶と結びつけてしまう
• 怒られた余波を想像してしまう

思考の傾向を理解できれば、原因と対処法を見つけやすくなります。怒られた記憶を引きずりがちな方は、自分に当てはまるものがないかチェックしてみてください。

必要以上に自分を責めてしまう

必要以上に自分を責めてしまう人は、感情と事実を同時に受け止めてしまうと引きずりやすくなります。

誰にでもあるミスであっても、怒りの感情を同時に受け止めてしまうと「自分はダメだ」と必要以上につらい気持ちになってしまいます。

ミスは誰でもするもの、怒っている相手も然りです。

大事なのは、ミスは誰でもするという事実を認識し、怒りの感情を重く受け止めすぎないこと。反省はしつつも、感情まで抱え込まないようにしましょう。

人格否定された気持ちになってしまう

怒られた時「自分の人格まで否定された」と感じてしまう人もいるでしょう。

怒られたことを「人格否定された」と受け止めてしまうと、さらにつらい気持ちになってしまいます。

その原因は、多くの場合、相手の強い怒りにあります。行動を責められているだけなのに、「自分そのものが否定された」と感じてしまうのです。

まずはなぜ怒られているのか、その原因を冷静に受け止めることが大切です。

もし、人格を直接否定するような発言があった場合、それは指導の域を超えているため、信頼できる上司や人事に適宜相談するようにしましょう。

過去の記憶と結びつけてしまう

過去に強く怒られた経験がある人は、現在の出来事と結びついて辛くなりやすい傾向があります。

「今、怒られている自分」と「過去に怒られた自分」が重なってしまい、よりつらい気持ちに陥りがちです。

特に怒鳴られた経験があると、大きな声や威圧的な態度に対して体がすくんだり、感情が揺さぶられたりします。

これは指摘された事実以上に受け止めてしまっている状態です。まずは気分を落ち着かせる深呼吸をしましょう。

怒られた余波を想像してしまう

普段から周囲が気になる人は、怒られた余波を想像して心にダメージを受けやすくなります。

怒られているとき、周囲の目や評価が気になり、「気まずい」「恥ずかしい」と感じたり、「評価が下がるのでは」「嫌われるのでは」と不安になりがちです。

しかし、皆同じように怒られた経験はあるものです。

周りの目を気にしすぎず、指摘されたことの改善に集中し、「怒られているうちはまだ大丈夫！」「怒られているのは期待の裏返し！」くらいの気持ちで対応しましょう。

次、怒られたときの対処法

次、怒られたときの対処法は以下の3つです。

• まずは受け止める姿勢を持つ
• 謝るべきところは謝る
• 分からないことはその場で聞く

正当な理由で怒られている以上、基本的に自分に原因があります。よって、まずは誠意のある姿勢が重要。

不誠実な対応をして相手の怒りを助長させないための、怒られたときの対処法をしっかり押さえておきましょう。

まずは受け止める姿勢を持つ

怒られることをした事実は変わらないので、まずは素直に受け止める姿勢が大切です。

ミスや失敗をした原因について、言い訳をしたくなる気持ちもあるでしょう。

しかし、反論や言い訳は「話を聞かない」「反省していない」と思われてしまい、火に油を注ぐ結果にもなりかねません。

そのため、まずは相手の意見を遮る・反論はせずに、しっかり受け止める姿勢を持ってください。

謝るべきところは謝る

自分に非があって怒られている場合、しっかりと言葉にして謝る姿勢が大切です。

心の中で反省していても、口にしなければ相手には伝わりません。

また、自分が何が悪かったのか理解しないまま謝ってしまうと逆効果です。

まずは相手の言っていることを遮らず受け止めるようにしましょう。

誠意をもって謝ることで、状況の悪化を防ぐだけでなく、信頼回復にも繋がります。

分からないことはその場で聞く

分からないことがある場合は、その場で確認して解決することが重要です。

怒られている状況では萎縮して聞きづらくなりがちですが、分からないままにしてしまうと誤解やミスの再発につながります。

ただし、すぐに質問するのではなく、まずは相手の話を最後まで聞き、自分なりに考えても理解できなかった部分を丁寧に尋ねるようにしましょう。

「正しく受け止めようとしている」という姿勢が相手に伝われば、その場の空気も前向きな方向に変わりやすくなります。

怒られすぎて仕事に行きたくないときの解決策

怒られることが続くと、自信を失い、「もう仕事に行きたくない」と感じてしまうものです。

無理に気持ちを切り替えようとしてもうまくいかず、心身が疲れきってしまうこともあると思います。

そんな時は、以下の3つの視点から解決策を講じてみましょう。

• 会社に行きたくない原因を整理する
• 仕事を休む
• 転職する

会社に行きたくない原因を整理する

まず、なぜ仕事に行きたくないのか、原因の整理が大切です。

怒られた内容、人間関係、プレッシャーなど、感じていることをノートやスマホに書き出していくと、自分の状態を客観視しやすくなります。

また、原因が明確になることで、対処の方向性が見えてきます。「ミスが怖い」ならサポートを求める、「人間関係がつらい」なら相談や距離の取り方を工夫するなど、具体的な行動に移しやすくなります。

仕事を休む

働き続けるのがしんどい際は、思い切って休みを取り、気持ちをリセットするのもおすすめです。

ストレスを感じたまま仕事を続けていると、体を壊したりメンタルの不調に陥ったりする可能性があります。

休暇をとっている間は、仕事のことは一時的に忘れてリフレッシュすることに専念しましょう。趣味に没頭したり、十分に眠るだけでも回復につながります。

もし有給が取得しづらかったり、自分だけで解決できそうにない場合は、セラピストや医師の診断を受けてから休みを取得するのも手です。

転職する

怒られる原因として、環境や業務内容がそもそも自分に合っていない可能性もあります。

まずは部署異動や業務内容の調整など社内で取りうる改善策を検討し、それでも解消が難しい場合は、転職を視野に入れましょう。

転職を検討する際は、「何がストレスの原因だったのか」「次の職場では何を重視したいのか」を整理しておくことも重要です。

そして「譲れない条件」と「妥協できる条件」を整理し転職先を見極めるようにしましょう。

このように自分の価値観や優先順位を明確にしたうえで選択することで、納得感のある転職がしやすくなります。

気持ちを整理し無理のない方法で乗り越えよう

仕事で死ぬほど怒られたとき、気持ちの切り替えがなかなかできず、いつまでも引きずってしまう人は少なくありません。

しかし、誰だってミスはするものです。事実と感情は切り離して考えて、あまり気に留めずに無理のない方法で乗り越えていきましょう。

仕事で死ぬほど怒られたときの対処法は、以下のとおりです。

• ちょっとした息抜きや長期休暇を取得して、気持ちをリセットする
• 「十分な睡眠を取る」「日光を浴びる」「適度な運動をする」などの立ち直り方法を実践する
• 今の職場環境や業務内容が自分に合わなければ転職する

自分が何に対してネガティブな感情を抱いているのかを整理すれば、適切な解決策が見つかるはずです。

しんどい気持ちを抱えている方は、さっそく本記事を参考に一歩ずつ行動してみてください。