設備保全の年収まとめ!稼げる人と稼げない人の特徴と年収アップのコツ

設備保全の年収まとめ!稼げる人と稼げない人の特徴と年収アップのコツ

設備保全は、主に工場の設備が安全かつ効率的に稼働し続けるために、点検、修理、メンテナンスを行う仕事です。些細なミスで大きな事故につながるリスクもあることから、「設備保全の仕事はきつい」という声もあります。

そんな設備保全の仕事の年収は一体どれくらいなのか、気になる方もいるのではないでしょうか。

この記事では、設備保全の平均年収、収入の内訳、年齢別・性別・地域別の年収比較など、気になる年収事情や給料を上げるポイントについて解説します。さらには、設備保全がきついと言われる理由もご紹介します。

  • 設備保全の仕事で年収アップを目指す方、これから設備保全の仕事を始めようと考えている方は、ぜひ参考にしてください!

設備保全がきついと言われる理由

設備保全の仕事が「きつい」と言われる主な理由は、以下の5つです。

  • 人手不足で一人当たりの業務量が増えているから
  • 高度化する設備に対応できるように常に学び続けなければいけないから
  • 心身の負担が大きい労働環境だから
  • 事故に巻き込まれるリスクがあるから
  • 勤務形態が不規則だから

製造業は、「3K(きつい・汚い・危険)」のイメージが強いせいか、深刻な人手不足に陥っているのが実情です。そんな製造業の職場を支える設備保全の仕事も例外ではなく、人手が足りていないことから一人あたりの業務量が多く、残業が常態化している会社も存在します。

また、定期的に新しい設備を導入する工場で働く場合、最新設備に関する知識や技術を習得する必要があります。常に学び続けなければいけない環境下で働くことに対して、きつさを感じる人も少なくないでしょう。

そして、設備保全の仕事は、修理・メンテナンスをする箇所によって汚い場所で作業する場合もあります。非衛生的な環境で長時間働き続けるのは、心身ともに大きな負担がかかります。

心身の負担がかかるような環境の中で不具合を起こした設備の状態を見なければいけないので、突然の事故に対応しきれずケガを負うリスクもゼロではありません。

くわえて、設備保全の仕事は、設備トラブルの修復が完了するまで業務を終われない場合がほとんどです。そのうえ、24時間稼働し続ける工場であれば、夜勤が発生するケースもあります。

このように、勤務形態が不規則になりがちな点も、設備保全の仕事がきついと言われる理由の一つです。

設備保全の平均年収は約512万円

設備保全の平均年収は約512万円です。
※「はん用・生産用・業務用機械器具・電気機械器具整備・修理従事者」の月給34.4万円、年間賞与99万円をもとに算出。

このデータを参考に設備保全の生涯年収を算出すると、約1億9,456万円となります。
※大学卒業後22歳から定年の60歳までの38年間、同一企業に勤務し続けたと仮定。

なお、設備保全の平均年収が最も高くなる年代は55〜59歳頃で、平均年収は645.22万円です。

日本の給与所得者の平均年収は460万円である点を踏まえると、設備保全は平均以上の収入を得やすい職業であることがわかります。

ただし、設備保全の年収は、勤務する企業や工場の規模、保有するスキルや資格、経験年数などによって大きく変動します。そのため、実際の年収額は異なる可能性が高い点に注意してください。

参考:
e-State政府統計の総合窓口「職種(小分類)性別きまって支給する現金給与額、所定内給与額及び年間賞与その他特別給与額(産業計)」(参照 2025-01-31)
職業情報提供サイト(日本版O-NET)jobtag「物流設備管理・保全」(参照 2025-01-31)
国税庁「令和5年分 民間給与実態統計調査」(参照 2025-01-31)

設備保全の収入内訳

設備保全の収入内訳は、一般的に「基本給+諸手当+賞与」で構成されています。多くの企業では、基本給にくわえて複数の手当が付きます。また、業績に応じて賞与が年2回程度支給される場合が多いです。

設備保全の主な手当は、通勤手当、時間外手当、休日出勤手当、夜勤手当、専門職手当などが挙げられます。また、役職に就くと役職手当も支給されます。

さらに、設備保全の仕事は、特定の資格保有者を対象に資格手当が付与されるのも特徴です。

設備保全において、資格手当の対象となる主な資格は以下の通りです。

  • 機械保全技能士
  • 電気工事士
  • 電気主任技術者
  • ボイラー技士
  • 危険物取扱者

資格手当の金額は、企業の業務内容によって異なる場合が多いです。たとえば、工場内にある電気設備や生産設備の電気系をメインに修理・点検・メンテナンスを行う企業であれば、「電気工事士」「電気主任技術者」の資格手当を高めに設定している傾向があります。

設備保全は、企業が定める資格手当の種類や数によって、収入内訳が大きく変わります。

【年齢別】設備保全の平均年収

設備保全の平均年収は、年齢とともに増加する傾向にあります。

年齢平均年収
20~24歳351.33万円
25~29歳425.04万円
30~34歳496.54万円
35~39歳535.77万円
40~44歳560.4万円
45~49歳599.03万円
50~54歳620.54万円
55~59歳645.22万円

参考:職業情報提供サイト(日本版O-NET)jobtag「物流設備管理・保全」(参照 2025-01-31)

設備保全の平均年収は、20~24歳頃が351.33万円、25~29歳頃が425.04万円と約74万円増加しています。これは、高い知識やスキルが習得できたり、業務に役立つ資格を取得したりしたことがきっかけで、収入アップにつながったと考えられます。

30代以降も約30〜40万円ごとに昇給していき、55~59歳頃の平均年収は645.22万円とピークに達します。

設備保全の仕事は、経験を重ねれば重ねるほど着実に収入アップが見込める職種です。

【性別】設備保全の平均年収

設備保全の平均年収を男女別に比較した結果は以下の通りです。

なお、平均年収は「(きまって支給する現金給与額×12カ月)+年間賞与その他特別給与額」の式で算出しています。

性別平均年収(千円)きまって支給する現金給与額(千円)年間賞与その他特別給与額(千円)
男女計5,119.6344.1990.4
5,279.4352.91044.6
3,115.9233.8310.3

参考:e-State政府統計の総合窓口「職種(小分類)、性別きまって支給する現金給与額、所定内給与額及び年間賞与その他特別給与額(産業計)」(参照 2025-01-31)

男性の平均年収は527.9万円、女性の平均年収は311.6万円であり、男女の年収差は216.3万円です。

女性の平均年収が低い主な理由として、設備保全業務に従事する女性の割合が男性に比べて圧倒的に少ないことや、結婚・出産といったライフステージの変化によって転職または時短勤務に切り替える人が多いことが考えられます。

設備保全の場合、設備トラブルが発生すれば曜日・時間を問わず即対応するのが基本です。緊急性を要するトラブルになると、たとえ休日であろうと出勤せざるを得なくなるケースもあります。

まとまったプライベートの時間を確保しにくく、育児をはじめ家庭優先の働き方を重視する女性にとって設備保全の仕事を続けるのが難しいため、管理職は原則男性が就いているという背景があります。

【地域別】設備保全の平均年収

設備保全の給与水準は、各地域の経済状況や産業によって異なります。

以下は、東京都と政令指定都市がある道府県における設備保全の平均年収を比較した表です。

都道府県平均年収
北海道478万円
宮城県543.7万円
東京都490.7万円
埼玉県529.2万円
千葉県498.1万円
神奈川県565.8万円
新潟県433.9万円
静岡県527.3万円
愛知県497.8万円
京都府531.5万円
大阪府636.7万円
兵庫県568.7万円
岡山県504.1万円
広島県443.6万円
福岡県522.7万円
熊本県408.3万円

参考:職業情報提供サイト(日本版O-NET)jobtag「物流設備管理・保全」(参照 2025-01-31)

設備保全の平均年収が最も高い地域は大阪府の636.7万円、最も低い地域は熊本県の408.3万円で差額は228.4万円でした。

製造業が盛んなエリアは、その分設備保全設備保全技術者の需要が高いため、給与相場も高くなる傾向です。実際に、大阪府は、全国でも工業出荷額がトップクラスだと言われています。また、静岡県や兵庫県、神奈川県といった工業出荷額の高いエリアのほとんどは、平均年収が500万円以上を超えています。

設備保全の仕事で年収アップを狙うなら、製造業が活発なエリアの企業で働くのもおすすめです。

設備保全の平均年収が低いと言われる理由

先述した通り、設備保全の平均年収は約512万円で、日本の給与所得者の平均年収より高い水準です。しかし、実際に設備保全技術者として働く人の中には「給料が低い」と嘆く声もあります。

設備保全の平均年収が低いと言われる主な理由は、以下の3点です。

  • 仕事のきつさと収入が見合わないと感じやすいから
  • 利益に直結しないため給与を低く設定されているから
  • 外注業者として請け負っている場合は委託金の範囲内でしか給与を出せないから

設備保全は、業務内容や労働環境においてきついと感じる要素がたくさんあります。そのため、たとえ平均値より高い給料をもらえていたとしても、収入が見合っていないと感じる人が多いようです。

また、設備保全の仕事は、製品の製造に携わっておらず、直接利益を生み出すわけではありません。そのため、製造業の中でも生産系より給与を低く設定する企業も珍しくない点も、平均年収が低い理由の一つです。

外注業者として設備保全を請け負う場合は、委託金の範囲内で人件費を賄わなければならず、給与を上げにくい構造的な問題も存在します。

これらの理由から、設備保全の仕事は平均年収が低いと言われる傾向にあります。

設備保全の上場企業10選

設備保全に関連する業務を行っている上場企業のうち、従業員数の多い企業10社を以下の表にまとめました。(※グループ企業全体の従業員数、売上高)

※2025年2月時点の調査に基づくデータです。

勤務先従業員数売上高
株式会社荏原製作所19,629名7,593億円
※売上収益
※2023年12月時点
日揮ホールディングス株式会社8,865名約8,325億9,500万円
※2024年3月期
三井海洋開発株式会社6,333 名約6,475億7,400万円
※2024年売上収益
※1ドル154.7円で計算
株式会社アルプス技研6,107名462億1,600万円
※2023年12月期
三浦工業株式会社6,059名約1,596億9500万円
※2024年3月期
株式会社タクマ4,278名約1,491億6,600万円
※2024年3月期
メタウォーター株式会社3,685名1,655億6,100万円
※2024年3月期
千代田化工建設株式会社3,496名約5,059億8,100万円
※2024年3月期
レイズネクスト株式会社1,690名約751億5,500万円
※2025年3月期
明星工業株式会社731名約603億7,700万円※
2024年3月期

上場企業は、基本的に設備保全以外にもさまざまな事業を展開しています。

設備保全をメインに事業を行う会社で収入アップを狙うこともできますが、設備保全業務も担う上場企業に就職・転職できれば、年収が上がったり好待遇が受けられたりする可能性があります。

設備保全で稼げる人・稼げない人

設備保全の仕事で稼ぐためには、主に以下の能力が必要です。

  • 注意力
  • 対応力
  • 図面読解力
  • 忍耐力
  • 責任感
  • 用心深さ

これらの能力をもとに、設備保全で稼げる人と稼げない人の特徴をまとめました。

設備保全で稼げる人設備保全で稼げない人
注意力がある人同じ作業の繰り返しが苦手な人
臨機応変な対応ができる人責任感がない人
図面を正確に読める人慎重さがない人

設備保全技術者として稼げる人は、担当する設備や機械のわずかな変化に気づく能力に長けており、大きなトラブルにつながりかねない故障も未然に防げます。そのため、小さな異変も見逃さない注意力は必要不可欠です。

また、自分の知識やスキルだけではどうにもならないようなエラーが起きた時、エラーによる被害を最小限に抑えようとする傾向があります。想定外のトラブルへの対処や、突発的な設備のメンテナンスの対応など、臨機応変な対応ができる点も設備保全の仕事で稼げる人の特徴です。

さらに、設備の故障や不具合の原因を探る際、図面が使われる場合がほとんどです。図面を読み解く力が優れている人は、専門外の分野の設備についても素早く理解でき、業務スキルの習得スピードも早いです。そのため、迅速な故障原因の特定や復旧に貢献できます。

一方、設備保全技術者として稼げない人は、仕事内容に対してすぐに飽きてしまう傾向にあります。設備保全は、トラブルが発生しない限り、決まった設備の点検業務を行うため、ルーティンワーク化しやすい職業です。同じ作業を繰り返すことが苦手な人は、集中力が続かなくなり、大きなミスを引き起こす可能性があります。

くわえて、責任感や慎重さに欠ける人も設備トラブルを見逃すリスクがあるため、収入アップの機会を逃がしてしまう恐れがあるでしょう。

設備保全で年収・給与を上げるポイント

設備保全の仕事で年収を上げるためには、収入アップにつながる行動を起こすことが大切です。ここでは、設備保全で高い給与を得る際のポイントを4つご紹介します。

  • 時間外手当がもらえるシフトにする
  • スキルアップし昇進する
  • 関連資格を取得し仕事の幅を広げる
  • 待遇のいい職場へと転職する

設備保全技術者として今より年収を上げて長く活躍したい方は、ぜひ参考にしてください。

時間外手当がもらえるシフトにする

設備保全で年収をアップさせる方法の一つとして、時間外手当がもらえるシフトで働くことが挙げられます。

企業の労働環境や給与体系にもよるものの、時間外手当が多くもらえるような働き方をすれば、収入アップが目指せます。

時間外手当の例は以下の通りです。

  • 深夜手当:22時から5時までの労働に対して、時給に25%割増した金額を支給
  • 残業手当:1日8時間を超える労働に対して、時給に25%割増した金額を支給
  • 休日出勤手当:休日に出勤した場合、時給に35%以上割増した金額を支給

設備保全の仕事は、交代制勤務が多い製造の現場に合わせて、日勤・夜勤の交代制勤務になる場合がほとんどです。日勤と夜勤では、深夜手当が付く夜勤のほうが給料は高くなりやすいです。

また、設備トラブルが発生した場合、たとえ交代制であっても早めに出勤したり、復旧の目途が付くまで残業したりするケースも珍しくありません。工場生産に影響を及ぼすレベルの大きなトラブルが起きれば休日出勤を命じられる可能性もあり、そうなると休日出勤手当がもらえます。

ただし、正社員の場合、自分の意思で時間外手当をもらえる完璧なシフトを組むのは難しいです。「夜勤あり」「残業あり」など、時間外手当をもらえるチャンスが高い会社に就職することが得策と言えます。

関連資格を取得し仕事の幅を広げる

設備保全で年収アップを目指すうえで、業務に役立つ資格を取得するのは欠かせません。

ほとんどの企業では、特定の資格保有者を対象に資格手当を支給します。また、業務に関連する資格を取得できれば、自身が高いスキルを保有している旨を証明できるため、社内で高い評価を得られ、大幅な昇給も期待できます。

設備保全に関連する主な資格は以下の通りです。

資格名特徴
機械保全技能士・機械保全に関する知識・スキルを習得していることを証明するための国家資格。
・特級、1級、2級、3級があり、3級以外は実務経験が必須。
電気工事士・電気設備工事をする際に必要な国家資格。
・「第一種」「第二種」で電気設備の作業範囲が異なる。
電気主任技術者・電気設備の工事や維持、運用などの安全を保つ役割を担う監督になるための国家資格。
・「第三種電気主任技術者」の取得を入社条件とする会社もある。
ボイラー技士・伝熱面積が3平方メートル以上あるボイラーの点検・修理・管理などを行うための国家資格。
・特級ボイラー技士になれば、ほとんどのボイラーを扱えるため、作業主任者を担うケースが多い。
危険物取扱者・火災発生の危険性が高い物質の取り扱いや管理ができることを証明するための国家資格。
・科学系や医薬系の設備・機械を取り扱う会社は、特に危険物取扱者の取得を求める傾向にある。

先述した通り、資格手当の金額は、企業が担う設備保全の内容によって異なります。すでに設備保全技術者として働いている方は、自分の会社でどの資格の手当を高く設定しているのか確認したうえで、取得を目指すのも手です。

なお、企業規模が大きい会社の場合、同じ設備保全の仕事でも、電気系設備の部署と機械系設備の部署に分類されているケースもあります。電気系設備と機械系設備でそれぞれ役立つ資格を取得しておけば、別の分野の設備保全に興味が湧いた際に部署間の異動願いが通りやすくなります。

各設備に役立つ主な資格は企業が取り扱う設備によって多少異なるものの、電気系設備なら「電気工事士」もしくは「電気主任技術者」、機械系設備なら「機械保全技能士」であることが多いです。

自分が思い描くキャリアプランに合わせて、計画的に資格取得に挑戦しましょう。

スキルアップし昇進する

設備保全で年収を上げるためには、スキルアップをして昇進を目指すことも有効な手段です。

設備保全技術者としてスキルアップをするうえで、資格の取得以外にもさまざまな方法があります。

  • 実務を通して設備の点検や修理業務の技術を磨く
  • クライアントや設備メーカーといった外部とスムーズなやりとりを意識する
  • 他のメンバーへの指導や育成を担当する

昇進するためには、会社から評価されるようなスキルを身に付ける必要があります。たとえば、複雑な作りの設備に対して一人で修理・交換・メンテナンスを担える人材になれば、周囲から一目置かれる存在になれるでしょう。

設備保全の業務一つひとつを丁寧かつ迅速に取り組むことで、社内で高く評価され、昇進のチャンスが得られるのです。

ただし、評価基準は企業によって異なり、上記の方法を実践すれば必ずしも昇進しやすくなるとは限りません。年功序列制度を採用する企業も存在するため、たとえ実績を積み重ねたとしても上のポストに空きがなければ、いつまでたっても昇進できない可能性があります。

昇進を目指す際は、会社の評価基準や昇進制度を調べて、成果次第で昇進できる体制が整っているかどうか判断するのがおすすめです。

待遇のいい職場へと転職する

現在の職場で昇給や昇進が見込めない場合、より待遇のいい職場へ転職することも年収アップにつながります。

たとえば、先ほど紹介した設備保全も行う上場企業は、給与を高めに設定していたり福利厚生が充実していたりする傾向にあります。また、リーダー候補として即戦力を求める企業の場合、相場より高い給与で求人を出すケースも少なくありません。

転職する際は、年収が高い企業を選ぶのは大前提として、今まで培った知識やスキル、経験が活かせる企業を選択できれば、さらに大幅な収入アップが狙えるでしょう。

ちなみに、設備保全の仕事は、製造業をはじめモノづくりを行う業種にあるため、業種にこだわらなければ転職先の選択肢は広いです。

設備保全の仕事ができる主な業界は以下の通りです。

  • 医療機器・医薬品
  • 輸送機器
  • 自動車
  • 食品
  • インフラ
  • プラント
  • ゼネコン

上記の中でも「医療機器・医薬品」「輸送機器」は、設備保全の年収相場が高めだと言われています。「年収アップのためなら別分野でもかまわない」という方は、年収相場が高い業界を中心に設備保全の仕事を探してみるのも一つの手です。

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年収の高い設備保全の求人を探すなら、転職エージェントや求人サイトを活用するのがおすすめです。ここでは、設備保全の求人がたくさん見つかりやすい3つの転職サービスを紹介します。

タイズメーカーに特化した転職エージェント。メーカーの仕事に精通したコンサルタントによるサポートが受けられます。
建設・設備求人データベース建設・設備業界に特化した求人・転職サイト。転職支援サービスを利用すると、企業の傾向を踏まえた履歴書・職務経歴書の添削や面接指導を受けられます。
プレックスジョブ運送、建設、技術職に特化した求人サイト。非公開求人数は業界トップクラスで、独自取材によるリアルな情報を掲載しています。

転職サービスを利用することで、自分に適した年収が高い設備保全の仕事が見つかりやすくなります。

また、応募や面接、入社後のアフターフォローなどさまざまなサポートを受けられる場合がほとんどなので、初めて転職活動を行う方にとって心強い存在になるでしょう。

設備保全以外だと未経験でも年収1,000万円を目指せるナイト系もおすすめ!

設備保全の平均年収は約512万円で、日本の給与所得者の平均年収より高いです。一見高収入を得られる職業だと思われがちですが、業務内容のきつさから「仕事内容に対して給料が低い」と言われています。

設備保全の仕事がきつい理由として、「キャリアアップするうえで資格取得が必須」「不規則な勤務形態」などが挙げられます。

職歴や資格の有無を問わず高収入を目指しやすく、なるべく心身の負担がかからない働き方ができる業界を探している方は、ナイト系も検討してみましょう。

ナイト系は、入社後の成果を重視した評価基準を設ける企業が多く、特定の資格や経験がなくてもやる気次第でスピード昇給・昇進が可能です。また、週休2日制を採用するケースも珍しくなく、仕事とプライベートを両立しやすい職場環境が整っている傾向にあります。

ナイト系は、18歳以上(高校生不可)であれば、学歴に関係なく応募できる求人がほとんどなので、興味がある方は一度チェックしてみてください。

設備保全で稼ぐには資格の取得や昇進、転職が重要!

設備保全の仕事は、以下の理由により「給料の割に仕事内容がきつい」と言われています。

  • 人手不足で一人当たりの業務量が増えているから
  • 高度化する設備に対応できるように常に学び続けなければいけないから
  • 心身の負担が大きい労働環境だから
  • 事故に巻き込まれるリスクがあるから
  • 勤務形態が不規則だから

きついと言われる仕事だからこそ、今より少しでも年収を上げて豊かな生活を送りたい方もいるでしょう。

設備保全で稼ぐために押さえておくべきポイントは以下の通りです。

  • 時間外手当がもらえるシフトにする
  • 関連資格を取得し手当をもらう
  • スキルアップし昇進する
  • 待遇のいい職場へと転職する

設備保全の仕事で年収アップを狙う際は、専門的な知識やスキルを習得し、実務経験を積み重ねることが必要不可欠です。「機械保全技能士」「電気主任技術者」といった業務に役立つ資格を取得できれば、高度な知識・スキルの習得を証明できるのはもちろん、資格手当が支給されたり、昇進のチャンスがもらえたりするメリットがあります。

また、転職活動をすることで、今の会社より好待遇が受けられる可能性もあります。収入アップを重視した転職活動を行うのであれば、自分の経験を活かしてキャリアアップができそうな企業や、「医療機器・医薬品」「輸送機器」といった給与相場が高い業種の企業を中心に応募するのがおすすめです。

  • 設備保全で稼ぎたい方は、本記事で紹介した内容を参考に、さっそく今日から実践しましょう!

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著者情報

シュウジ
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兵庫県生まれ。都内の私立大学卒業後、パチンコにハマって単位を落とすも、一浪して大学を卒業。派遣社員として工場で働きながら、副業としてナイト系ドライバーやせどりを始める。
本業に嫌気がさし、転職を決意し資格取得に励む。奇跡的に大手人材会社に入社し、給料が倍になり人生が変わる。人材業界でさまざまな職業や経歴を持つ人々との交流を通じて知識を蓄え、2023年にブログ「仕事図鑑」を開設。