年齢	平均年収
20～24歳	303.84万円
25～29歳	349.89万円
30～34歳	376.74万円
35～39歳	392.22万円
40～44歳	408.18万円
45～49歳	413.09万円
50～54歳	399.71万円
55～59歳	386.2万円

参考：職業情報提供サイト（日本版O-NET）jobtag「ラーメン調理人」（参照 2025-07-09）

20〜24歳頃と40〜44歳頃を比べると、平均年収が100万円近く上がっています。

これは実務経験の積み重ねが評価され、昇給額が増えていくのが主な理由と考えられます。

【性別】ラーメン屋の平均年収

ラーメン屋の平均年収は、女性が約302万円に対して男性が約422万円と大きな開きがあります。

性別	平均年収（千円）	きまって支給する現金給与額（千円）	年間賞与その他特別給与額（千円）
男女計	3,694.8	278.2	356.4
男	4,220.2	318.0	404.2
女	3,026.8	227.6	295.6

参考：e-state政府統計の総合窓口「職種（小分類）、性別きまって支給する現金給与額、所定内給与額及び年間賞与その他特別給与額（産業計）」（参照 2025-07-09）

表は「（きまって支給する現金給与額×12カ月）+年間賞与その他特別賞与」で男女別の平均年収を算出しています。

男女の賃金差が開いているのは、ラーメン屋で働く女性のほとんどは非正規雇用だといわれている点や、仕込みや調理など体力が必要な業務が多く、女性より男性のほうが勤続年数が長い傾向にある点が理由といえます。

【地域別】ラーメン屋の平均年収

東京都と政令指定都市のある道府県のラーメン屋の平均年収は、以下の通りです。

都道府県	平均年収
北海道	334.5万円
宮城県	341.5万円
東京都	441万円
埼玉県	388.3万円
千葉県	398.3万円
神奈川県	403.5万円
新潟県	314.5万円
静岡県	367.5万円
愛知県	386.4万円
京都府	402.8万円
大阪府	401万円
兵庫県	375.9万円
岡山県	331.7万円
広島県	347.6万円
福岡県	347.6万円
熊本県	322万円

参考：職業情報提供サイト（日本版O-NET）jobtag「ラーメン調理人」（参照 2025-07-09）

平均年収がもっとも高いのは東京都の441万円、もっとも低いのは新潟県の314.5万円で、約126万円の差があります。

また、横浜家系ラーメン発祥の地である神奈川県は、平均年収403.5万円と東京都に次ぐ高さです。

ラーメン屋の平均年収が低いと言われる理由

ラーメン屋の平均年収である約369.5万円は、全体の平均年収に比べて低いといわれています。その理由は主に以下の2つです。

労働集約型のビジネスだから
離職率が高いから

2つの理由について、それぞれ詳しく見ていきましょう。

①労働集約型のビジネスだから

そもそも飲食業は、一般的に給料が低めの傾向にあります。飲食業の給料が上がらない理由は、労働集約型ビジネス（人手に頼る割合が大きい事業）である点が考えられます。

労働集約型ビジネスの場合、売上を増やすには人件費をかけなければなりません。

利益の上下が人件費の多さで左右されるため、経営者は人件費を抑えがちで、どうしても給料が上がりづらい傾向にあります。

ラーメン屋も例外ではありません。労働集約型のビジネスであるために、ラーメン屋も給料が低くなりやすい仕組みになっています。

②離職率が高いから

離職率の高さも、ラーメン屋の給料が上がりづらいとされる要因の一つです。

厚生労働省の調査によれば、「宿泊業、飲食サービス業」の離職者数は全業界の中で3番目に多い結果が出ています。

この調査結果には宿泊業も含まれていますが、飲食サービス業は他の業種と比べても離職者が多い業界です。

早期に離職してしまうと昇給の機会を逃しやすく、給料は上がりづらくなってしまいます。

長年勤めると給料が上がりやすい日本の雇用形態では、離職者が多い飲食サービス業に含まれるラーメン屋の平均年収は低くなりがちです。

参考：厚生労働省「令和6年上半期高揚動向調査結果の概況」（参照 2025-07-10）

ラーメン業界で平均年収が高い企業ランキング

ラーメン業界で平均年収が高い企業をランキング形式にまとめました。ラーメン業界で平均年収が高い企業TOP3は、以下の通りです。

順位	企業名	平均年収
1位	ギフトホールディングス	618.1万円
2位	ハチバンホールディングス	559.0万円
3位	力の源ホールディングス	555.8万円

いずれも上場企業で、日本国内での店舗数拡大や積極的な海外展開にも成功しているといった共通点があります。

海外展開では「ヴィーガン向けラーメンの開発」「ご当地料理とラーメンの融合」など出店した地域に寄り添った工夫で、十分な収益を出しているようです。

安定した収益があり、従業員への還元率が高く、年収が高い傾向にあると考えられます。

参考：株式会社ギフトホールディングス「有価証券報告書」（参照 2025-07-10）

　　　株式会社ハチバン「有価証券報告書」（参照 2025-07-10）

　　　株式会社力の源ホールディングス「有価証券報告書」（参照 2025-07-10）

ラーメン屋で稼げる人の特徴

ラーメン業界で稼ぐためには、さまざまなスキルが求められます。ラーメン屋で稼げる人の特徴は、以下の3つです。

学ぶ意欲がある人
コミュニケーション能力が高い人
臨機応変に対応ができる人

上記3つの特徴について、それぞれ詳しく見ていきましょう。

①学ぶ意欲がある人

ラーメン屋で働くには、提供している料理や食材の知識が欠かせません。これらの知識を習得するには、学ぶ意欲が必要です。

自ら積極的に学び、知識を習得することで、お客様の要望に対する的確な提案やアレルギーへの対応、新メニューの考案などができるようになります。

お客様のニーズに応え、魅力的な商品を生み出せるように常に学べる人は、ラーメン屋でも稼げるでしょう。

②コミュニケーション能力が高い人

ラーメン屋はスタッフ同士のチームワークやお客様への対応次第で、お店が繁盛するかどうかが決まります。

そのため、コミュニケーション能力が評価につながりやすく、収入への影響も大きいです。

キッチンやホールなどでチームワークの形成と円滑な店舗運営ができているか
お客様のオーダーヒアリングやメニュー提案は適切にできているか
トラブルに際して適切なクレーム対応ができているか

こういった場面でコミュニケーション能力が活かせれば、仕事を任せてもらいやすくなり、結果的に稼げるようになれるでしょう。

③臨機応変に対応ができる人

ラーメン屋で働くうえで、繁忙期の急なシフト変更や予期せぬトラブル、クレームなどはつきものです。

このような事態に柔軟に対応できる人は、周囲から信頼されやすくなります。

新しい業務が発生した場合でも、積極的に取り組める人は仕事を覚えやすく、信頼獲得につながります。

臨機応変に対応できるようになると、新しい職場で重要なポジションを任せられる機会が増えるため、稼げる人になれるでしょう。

ラーメン屋で稼げない人の特徴

ラーメン屋で働くには、先ほどご紹介したようにチームワークや臨機応変な対応が欠かせません。よって、ラーメン屋で稼げない人の特徴は、以下の3つです。

チームワークが苦手な人
感情のコントロールが苦手な人
マルチタスクに苦手意識を持つ人

上記3つの特徴について、それぞれ詳しく見ていきましょう。

①チームワークが苦手な人

ラーメン屋を含む飲食店では、調理、接客、会計など働くスタッフがそれぞれの役割を持って業務に取り組みます。お客様を満足させるサービスにつなげるには、チームワークが必要不可欠です。

そのため、他人を気にかけたりスタッフの立場から物事を考えたりできなければ、周囲から評価されにくくなり、収入アップが難しくなります。

このような背景から、チームワークが苦手な人はラーメン屋で稼げない傾向にあります。

②感情のコントロールが苦手な人

ラーメン屋には、さまざまなお客様が訪れます。

愛想の良い人や料理を楽しんでくれる人も多いですが、スタッフに対して横柄な態度を取る人、理不尽なクレームを入れる人、お店のサービスに納得がいかない人もいます。

このようなお客様と接客するときでも、感情的にならず冷静に対応しなければいけません。万が一、感情を表に出してしまうと、さらにお客様がヒートアップして収拾がつかなくなる可能性があります。

ラーメン屋は、調理スキルと同じくらい高い接客スキルが必要です。そのため、感情のコントロールが苦手な人には不向きといえます。

③マルチタスクに苦手意識を持つ人

飲食店はスタッフそれぞれが役割を持って業務に取り組みますが、接客をしながら電話対応もするというように並行して作業をすることも求められます。

周囲の状況を見ながら臨機応変に対応する必要があるため、優先順位を立てながら作業を進めなければなりません。

このようなマルチタスクが苦手な人は、ラーメン屋では稼げないでしょう。

ラーメン屋で年収・給与を上げるポイント

ラーメン店で働きながら「もっと年収を上げたい」と思っている方も多いのではないでしょうか。

ラーメン屋で年収・給与を上げる方法はいくつかあります。

役職に就く
好待遇の店舗や企業に転職する
独立開業を目指す

上記3つの方法について、それぞれ詳しく解説します。

①役職に就く

ラーメン屋で働きながら収入を上げたいなら、キャリアアップを目指すのがもっとも有効な方法です。

飲食業は一般的に、スタッフ、チーフ、副店長、店長、マネージャーなど複数の役職があります。

一般の従業員から昇進して現場管理や店舗運営に携われば、昇給や役職手当などによって収入アップが見込めるでしょう。

また、現場管理や店舗運営で実力を発揮してマネジメント能力が評価されれば、複数店舗を統括するエリアマネージャーやさらに上のポジションに就ける可能性もあります。

そうなれば大幅な年収アップが期待できるでしょう。

②好待遇の店舗や企業に転職する

現在の職場で大幅な昇給が見込めない場合は、転職も視野に入れましょう。

飲食業界の中でも経営が安定している大手企業や急成長中のベンチャー企業に転職できれば、年収がアップする可能性もあります。

また、マネジメント経験や専門的なスキルがある場合は、優良企業からヘッドハンティングされるケースもゼロではありません。

環境を変えて、今よりも条件が良い店舗や企業に転職することで、収入アップのチャンスを得やすくなります。

③独立開業を目指す

店舗や企業で経験と実績を積んだら、独立・開業を目指すのも選択肢の一つです。

独立・開業すれば、店舗オーナーとして働くことになり、大幅な収入アップを実現できるでしょう。

なお、独立・開業で成功するには、ラーメン屋に必要な調理・接客のスキルを習得し、独立・開業のための費用を貯めておくことが重要です。

くわえて、経営スキルやスタッフの育成スキルなど、新たな能力も求められます。

たとえおいしいラーメンを作れたとしても、店舗運営していくうえで必要な知識やスキルがなければ、失敗して倒産するリスクもあります。

独立・開業を目指す場合はメリットとデメリットを比較して、慎重に検討することが大切です。

ラーメン屋で年収アップを目指す際の注意点

ラーメン屋で年収アップを目指す際の注意点は、以下の3つです。

長時間労働での収入アップを狙わない
飲食業界は年収水準が低いことを理解する
転職する場合は昇給・評価制度が明確かチェックする

3つのポイントで判断を誤ると思わぬトラブルを招く可能性があります。それぞれ詳しく解説するので参考にしてください。

①長時間労働での収入アップを狙わない

長時間労働における時間外手当によって収入アップを目指すのはおすすめしません。

時間外手当をあてにして長時間労働を続けてしまうと、疲労の蓄積によるパフォーマンスの低下につながりかねません。

たとえば、ラーメン屋の食材の搬入や重量のある調理器具の洗浄などの作業は体力を使います。また、基本的に立ち仕事なので、足腰に負担がかかりやすいです。

「普通に働けてるから少しくらい残業しても大丈夫だろう」という見立てだと回復が間に合わず、疲労が少しずつ蓄積しかねません。

長時間労働は心身への負担が大きく、健康に支障をきたすおそれもあります。収入アップを目的とした長時間労働は極力避けましょう。

②飲食業界は年収水準が低いことを理解する

ラーメン屋をはじめとした飲食業界は、他の業界より年収水準が低めなのが実情です。

しかし、人に「美味しい」と思ってもらう職業である以上、単純な年収水準では測れない部分もあります。

たとえば、独立によって行列のできるラーメン屋までお店を育て上げれば、その年収は計り知れないものになるでしょう。

流行り廃りに合った経営をすれば、年収1,000万円を超えることも夢ではありません。

ただ、そんな理想的な未来にたどり着くには経験を十分に積んで、スキルを磨いていく必要があります。

全体で見れば年収水準が低く、成功には努力が必要である現実を理解したうえで、転職や独立など収入をアップできるキャリアプランを考えることが重要です。

③転職する場合は昇給・評価制度が明確かチェックする

収入アップを目的として転職する場合は、昇給制度や評価基準がはっきりした企業・店舗を選ぶのがおすすめです。

昇給・評価制度が構築されていない企業で働くと、何を基準に昇給・昇進ができるのか分からないため、仕事のモチベーションの低下を招きます。

モチベーションが低下すれば、満足できる収入額を得られず、離職につながるリスクもあるでしょう。

早期に離職してしまうと、再び転職活動を行う手間が増えるのはもちろんのこと、待遇の良い企業・店舗への転職が難しくなる可能性があります。

ラーメン屋の店員として確実に収入を上げるためには、転職する際に企業の求人や面接などで昇給・評価制度の有無についての確認が大切です。

ラーメン屋で求人を探すのにおすすめなエージェント

ラーメン業界でより良い待遇・条件で働きたいと考えるなら、以下の転職サービスを利用するのがおすすめです。

Foodslabo	エージェントによるサポートを受けられ、自身で求人検索も可能な飲食業界に特化した転職エージェントです。
cookbiz	スキルや待遇など細かい条件を指定して求人を検索できる、飲食業界に特化したエージェントです。
グルメキャリー	全国各地の求人を掲載しており、エリア別に求人を検索できる、飲食業界に特化したエージェントです。

ラーメン屋を含む飲食業界に特化したエージェントなら、非公開求人も多く、希望の条件に合った求人を紹介してもらえるメリットがあります。

「料理ジャンル」や「職種」など、希望の条件を絞って求人を検索できるので、希望の企業とマッチしやすくなります。

また、業界知識を持ったエージェントのサポートを受けられるため、転職活動を効率的に進められるでしょう。

ラーメン屋と似た稼げる仕事3選

ラーメン屋はさまざまなスキルが必要なので、就職・転職が難しいと感じる方もいるでしょう。そこで、ラーメン屋と似た稼げる仕事を3つご紹介します。

食品営業
食品技術者
パチンコ店員

それぞれの仕事内容や向いている人の特徴を見ていきましょう。

①食品営業

食品営業は、自社で製造した食品を取引先の店舗で販売してもらえるように提案・営業活動を行うのが主な仕事内容です。

平均収入は、ラーメン屋よりも高い傾向にあります。

人と接する仕事であり、取引先との商談をスムーズに進める必要があるため、コミュニケーション能力に長けている人におすすめの仕事です。

なお、就職するのに学歴や資格は必要ありません。

食品営業の求人をチェックする

②食品技術者

食品技術者は、加工食品の企画開発や生産工程の技術開発、検査、品質管理などを行うのが主な仕事内容です。

平均収入は、ラーメン屋よりも高い傾向にあります。

接客業ではないため、食品製造に特化した業務に携わりたい人におすすめの仕事です。

食品に関する専門的な知識や分析力などが求められますが、就職するのに学歴や資格は必要ありません。

食品技術者の求人をチェックする

③パチンコ店員

パチンコ店員は、パチンコ店で台のメンテナンスや新台入れ替え、金銭管理、景品交換などを行うのが主な仕事内容です。

平均収入は、ラーメン屋と同等あるいはやや高い傾向にあります。

接客業で臨機応変に動き回る必要があるため、体力のある人や臨機応変に対応できる人におすすめの仕事です。

なお、就職するのに学歴や資格は必要ありません。

パチンコ店員の求人をチェックする

ラーメン屋で稼ぐにはキャリアアップ・転職・独立開業が重要！

ラーメン屋は他の業種と比較して年収水準が低い傾向にあります。ラーメン屋で稼ぐには、以下の方法があると覚えておきましょう。

キャリアアップで役職に就く
好待遇の店舗や企業に転職する
独立開業を目指す

食に関わる仕事である以上、平均化された単純な年収水準では計り知れない部分も多い業界です。

たくさんの人から求められる味にたどり着ければ、水準を大きく超える年収も夢ではないでしょう。

そんな未来にたどり着くには、重ねた経験と磨いてきたスキルがものを言います。

どんなキャリアプランを選ぶにせよたゆまぬ努力が続く職業である点は理解して、年収アップを目指しましょう。

著者情報

シュウジ: 兵庫県生まれ。都内の私立大学卒業後、パチンコにハマって単位を落とすも、一浪して大学を卒業。派遣社員として工場で働きながら、副業としてナイト系ドライバーやせどりを始める。
本業に嫌気がさし、転職を決意し資格取得に励む。奇跡的に大手人材会社に入社し、給料が倍になり人生が変わる。人材業界でさまざまな職業や経歴を持つ人々との交流を通じて知識を蓄え、2023年にブログ「仕事図鑑」を開設。

ラーメン屋の年収まとめ！稼げる人と稼げない人の特徴と年収アップのコツ

ラーメン屋の平均年収は約369.5万円

ラーメン屋の収入内訳

【年齢別】ラーメン屋の平均年収