-
仕事でミスをしたのに気づかないふりをしてしまった
-
自分のミスを認めるのが怖い
仕事のミスは誰しも経験するものです。しかし、叱責や信頼の損失を恐れるあまり、ミスに気づかないふりをしてしまった経験がある方もいるでしょう。
本記事では、仕事のミスに気づかないふりをした場合のリスクや注意点、適切な対処法、ミスを繰り返さないためのポイントなどを解説します。
-
自分のミスを認めるのが怖いと悩んでいる方やミスした責任に不安を感じている方は、ぜひ参考にしてみてください。
仕事のミスに気づかないふりをしてしまう理由とは?

仕事でミスをしたときに気づかないふりをしてしまう理由として、以下が挙げられます。
- 完璧主義で失敗したくない
- 怒られるのが怖い・責任を取りたくない
- 防衛本能でリスクを避けようとしている
特に競争が激しい職場やミスに厳しい職場では、こうした心理が働きやすくなります。自己防衛本能からくるものなので、ミスに気づかないふりをしてしまうのも無理はありません
ここでは、仕事でミスをした場合に気づかないふりをしてしまう理由について詳しく解説します。
完璧主義で失敗したくない
真面目な人ほど、小さなミスでも気にしてしまう完璧主義の傾向があります。失敗したくないという気持ちから、ミスをしたらとっさに気づかないふりをしてしまうケースもあるでしょう。
ミスに気づかないふりをするのは、自分を守るための防衛本能といえます。「これまで積み上げてきた信頼や評価が損なわれるかもしれない」という不安から、ミスを隠そうとしてしまうのです。
また、完璧主義な人ほど周囲に迷惑をかけることを恐れるため、こうした反応をしてしまうのは自然といえます。しかし、気づかないふりを続けるのは、ミスによって大きな問題に発展する事態につながることを心に留めておきましょう。
怒られるのが怖い・責任を取りたくない
仕事でミスをした際に、業務に及ぼす影響よりも、周囲から怒られるリスクを心配してしまう場合もあるでしょう。
ミスの報告によって、叱責され、自分の評価が下がることを恐れてしまうのは仕方のないことです。怒られたり責められたりすると、自分の存在を否定されていると感じる人も多く、その恐怖からとっさにミスを隠そうとしてしまいます。
また、自分の仕事が及ぼす影響を把握できていない場合、責任を取りたくない一心で、「このぐらいのミスならバレないかも」と、ミスに気づかないふりをしてしまうケースもあります。
防衛本能でリスクを避けようとしている
仕事でミスに気づかないふりをする背景には「防衛本能」も関係しています。防衛本能はすべての人間に備わっているものです。
「叱責される」「信頼を失う」などのストレスを避けたい気持ちが防衛本能を引き起こし、数ある選択肢のなかから「気づかないふりをする」という行動を選んでしまうのです。
これは心の健康を守るための自然な反応で、人間の本能でもあるので、自分の意思だけで阻止するのは難しいでしょう。よって、ミスに気づかないふりをする人が特に無責任というわけではありません。
仕事のミスに気づかないふりをした場合のリスクとは?

仕事のミスに気づかないふりをすれば、叱責されたり周囲からの信頼が失われたりするリスクは避けられるかもしれません。
しかし、気づかないふりを続けることでより重大なリスクが発生する可能性もあります。
ここでは、仕事のミスに気づかないふりをした場合に起こりうるリスクを5つご紹介します。
- 心理的な負担がどんどん増えていく
- バレたときに信頼を失うリスクがある
- 小さなミスが大きなトラブルに発展するリスクがある
- 会社全体に悪影響を与える可能性がある
- 再発リスクに気づけず同じミスを繰り返しやすい
心理的な負担がどんどん増えていく
仕事のミスに気づかないふりを続ければ続けるほど、バレたときにミスを責められることへの恐怖心が大きくなっていきます。
-
いつかミスがバレたらどうしよう
-
バレてしまったらどんな言い訳をすればいいか
このような不安を抱えながら仕事をするのは、精神的に大きな負担がかかります。
この期間が長くなるほど、職場の人と接するたびに罪悪感を抱きやすく、心理的な負担がどんどん増えていくため、ストレスも日に日に蓄積されていく恐れがあります。
バレたときに信頼を失うリスクがある
自分一人で完結する仕事でない限り、チームメンバーや関係者の誰かがミスに気づく可能性が高いです。
ミスに気づかないふりをした事実がバレたとき、ミスをしたことよりも隠そうとした行為のほうが問題視されやすいです。
ミスを報告しなかったことがバレれば、「責任から逃れた人」「ミスを報告せずに迷惑をかけた人」「誠実さに欠ける人」とみなされ、上司や同僚からの信頼を一気に失うリスクがあります。
また、職場の人たちからの信頼を失うと、その後の業務にも支障が出てしまうケースが多く、さらに居心地が悪くなってしまうかもしれません。
小さなミスが大きなトラブルに発展するリスクがある
小さなミスだからといって楽観視するのは危険です。最初は些細なミスでも、放置することで大きなトラブルに発展するリスクがあります。
たとえば、些細なデータ入力のミスによって、関連する業務や取引先への影響が拡大したり、建設現場や医療現場といった職場では、人の命に関わる重大な事故を引き起こしたりする可能性があります。
このように、自分以外の誰もミスに気づかないまま時間が経ってしまい、解決が難しいトラブルに発展する事態もあるので、問題が深刻化する前に、ミスの報告や対応を行いましょう。
会社全体に悪影響を与える可能性がある
ミスに気づかないふりをしたまま自分一人で問題を抱え込むことで、チームメンバーがそのミスに気づかず作業を進めてしまうケースは珍しくありません。
自分以外の誰もミスに気づかない状態で仕事を進めると、他部署や他社に影響を与えたり、他の人にミスの責任が及んだりするなど、社外問わず悪影響を与える可能性があります。
特に、取引先に迷惑がかかれば、最悪の場合、取引停止や大きな損害につながるリスクも生じかねません。
-
些細なミスに気づかないふりをすると、会社全体に多大な迷惑を与えるため、早急に報告することが大切です。
再発リスクに気づけず同じミスを繰り返しやすい
ミスを隠すことによって、再発防止のための改善策が取れず、同じミスを繰り返すリスクがあります。
たとえば、ミスをしやすい業務フローになっている場合、他の人も同じ手順で業務を進めるので、再発リスクの可能性は高いでしょう。ミスを繰り返すと業務効率が低下したり、予期せぬトラブルに発展したりするケースもあるため、早急な業務改善が必要です。
「なぜミスが起こるのか」を特定して業務フローの見直しにつなげるためにも、小さなミスでも報告しましょう。
仕事のミスに気づかないふりをし続けるとどうなる?

仕事のミスに気づかないふりをし続けるのは、周囲に悪影響を及ぼすだけでなく、自分にもさまざまなデメリットがあります。心理的負担が大きくなり、自分の仕事やキャリアにも支障が出る可能性があるため、注意が必要です。
ここでは、ミスに気づかないふりをするのが習慣化してしまった場合、自分自身にどのような変化が起こるのかを4つご紹介します。
- バレないか不安で仕事に集中できなくなる
- 嘘を重ねる悪循環から抜け出せなくなる
- 自己肯定感が下がり仕事に対する自信がなくなる
- 責任のある仕事から遠ざかってしまう
バレないか不安で仕事に集中できなくなる
ミスを隠し通せていたとしても、ミスを報告しなかった罪悪感や「いつかバレるかもしれない」という不安が頭から離れず、仕事に集中できなくなってしまいます。
不安が大きくなればなるほど精神的なプレッシャーが積み重なり、ミスの再発やパフォーマンスの低下を招くなどの悪影響も出てくるでしょう。
不安によってストレスが増大すれば、体調やメンタル面にも影響が出たり、睡眠不足になったりする可能性もあります。睡眠不足は集中力や判断力の低下につながるので、仕事でミスを誘発する原因にもなります。
こうした負のループに陥るリスクもあるので、自分を守るためにも早めにミスを報告することが重要です。
嘘を重ねる悪循環から抜け出せなくなる
ミスに気づかないふりをした事実を隠すためには、さらに嘘をつかなければならなくなる場面も出てくるでしょう。
最初は小さな嘘かもしれませんが、その嘘を隠すために大きな嘘をつかなければならないケースもあります。そして、嘘を重ねていくと、罪悪感や精神的負担も大きくなっていきます。
また、ミスに気づかないふりをするのが常態化してしまうと、嘘を重ねる悪循環から抜け出せなくなってしまう可能性もあるので注意しましょう。
-
嘘を重ねていくほど、バレたときに周囲からの信用を失い、信頼関係の崩壊につながるリスクもあります。
自己肯定感が下がり仕事に対する自信がなくなる
「仕事のミスを隠した」という事実は、「周囲からの信頼を裏切ってしまった」という罪悪感や後悔につながります。
正直にミスを報告できなかった自分に対する自己嫌悪が次第に強くなり、仕事に対する自信を失ってしまう場合もあります。
また、自己肯定感が下がり、「自分は信頼できない人間だ」というネガティブな思考に陥りやすくなるため、仕事にも身が入らなくなるでしょう。罪悪感や後悔から、上司や同僚とも以前のように会話ができなくなり、報連相が疎かになるケースもあります。
自己肯定感の低下は仕事への自信に大きく影響を及ぼす可能性が高いので、自分の今後の自信や成長につなげるためにも、ミスの報告をしましょう。
責任のある仕事から遠ざかってしまう
仕事のミスに気づかないふりをしたことがバレると、周囲から信頼を失い、「重要な仕事は任せられない」と判断されてしまうケースがあります。
責任のない仕事ばかり任されるようになれば、仕事に対するやりがいや意欲も下がり、結果的に成長やキャリアアップの機会を逃してしまうでしょう。
「ミスに気づかないふりをしただけなのに」と思ってしまうかもしれませんが、会社側はミスを隠した社員に対して、同じミスを繰り返したり、さらに大きなミスをしたりするのではないかと心配になってしまいます。周りからの信頼を失わないためにも、ミスに気づいたら報告をすることが大切なのです。
仕事のミスに気づいたときの適切な対処法

仕事のミスに気づかないふりをすると、自分自身や周囲にさまざまな悪影響が出るリスクがあるため、ミスが発覚したら適切に対処する必要があります。
ここでは、仕事のミスに気づいたときの対処法を4つご紹介します。
状況を整理してミスの内容を確認する
ミスが発覚すると焦ってしまいがちですが、まず冷静に状況を整理してどのようなミスが発生しているのかを確認することが重要です。
「業務フローに問題があったのか」「自分の行動や判断のどこに問題があったのか」を振り返り、客観的な視点で状況を把握しましょう。
また、ミスによって「誰に迷惑がかかるのか」「業務にどのような影響が出るのか」をあわせて確認する必要があります。ミスによる影響範囲を把握できれば、対応すべき作業の優先順位がつけられるようになります。
慌てて対応したり、自分だけで解決しようとしたりすると、かえってミスの影響を広げてしまう可能性があるため、一旦冷静に考えてから行動に移すようにしましょう。
上司や関係者に早めに報告・相談する
ミスが発覚して状況を整理したら、なるべく早い段階で上司や関係者にミスの報告をすることが大切です。「叱責を受けるかもしれない」という不安や恐怖心からミスを報告せずにいると、影響が拡大する恐れがあり逆効果です。
早めに報告・相談すれば、ミスの影響が小さく済む可能性があり、さまざまなリスクを防げます。
ミスを報告する際は、事前に整理した内容をもとに事実を簡潔に伝えることを意識しましょう。原因が確定していない場合、不確定な情報や自分の憶測を加えると、事実が正確に伝わらない可能性があります。
-
報告したあとは、上司の指示に従ってリカバリーできるように取り組みましょう。
ミスの再発防止策を自分なりに考える
ミスのリカバリーが完了したあとは、同じミスを繰り返さないためにも再発防止策を自分なりに考えて上司に報告しましょう。
防止策を考えることで、業務フローや仕事の取り組み方など、問題点が見えてくることもあります。
さらに個人で対策するだけでなく職場全体で取り組む形にすると、より効果的です。たとえば、チェックリストの導入やダブルチェックなど、すぐにでも実行できそうな対策を具体的に考えるのがポイントです。
もし上司から再発防止策の提案を受けた場合は、そちらを優先して取り組みましょう。
関係者に誠実な対応を心がける
ミスを報告する際はただ事実を伝えるだけでなく、自分の非をしっかり認めて謝罪しつつ反省の意思を伝えることも必要になります。
ミスは誰しも起こしてしまうものですが、言い訳をして開き直った態度でいると上司や周囲にマイナスな印象を与えかねません。
誠実な姿勢を心がけ、ミスに対する言い訳を述べないように注意しましょう。たとえミスをしてしまったとしても、誠実に対応すれば信頼損失のリスクは低くなります。
必要があれば、関係者や取引先への謝罪やフォローも行いましょう。
ミスはその後の対応次第で、影響を最小限に抑えて信頼回復につなげられる可能性があるため、落ち込む必要はありません。
仕事のミスを報告すべきか迷ったときの判断基準

ミスの内容によっては、自分だけで対応できるものもあるかもしれません。そのため、ミスを報告すべきか判断に迷うケースもあるでしょう。
しかし、報告しなかった場合、自分が想定した以上の悪影響が出る可能性もあります。ミスを報告すべきか迷ったときは、些細な内容でも報告するのが無難な対応です。
ここでは、仕事のミスを報告すべきか迷ったときの判断基準について解説します。
周囲に影響する可能性があるかどうか
ミスが発覚した際は、まず社内外の誰に影響を与える可能性があるかを冷静に判断することが大切です。
直接的な迷惑や損害だけでなく、間接的に業務の進行が遅れたり、取引先・関係者からの信頼関係に影響が出たりしないかについても考慮しましょう。
特に外部に迷惑がかかるミスだった場合、自社の信頼問題に関わるだけでなく、お金の損失にも関わってきます。小さなミスであっても将来的に大きな問題に発展するかもしれません。
-
ミスの程度に関係なく、社内外に迷惑をかけてしまう可能性がある場合は、速やかに報告するのがベストです。
自分でリカバリーできる範囲かどうか
ミスの内容と規模を把握して、自分一人で対処できる範囲かどうかも判断しましょう。
他の誰にも影響が出なかったり、すぐに対処できるものであったりする場合なら、わざわざ報告する必要はありません。
たとえば「コピーする資料の部数を間違えてしまった」「社内のミーティングで使用する書類で誤字があった」など、自分でリカバリーできるミスをいちいち報告すると、かえって忙しい上司に迷惑をかけてしまう可能性もあります。
ミスをしてしまったときは焦ってしまいますが、一旦落ち着いてから報告すべき内容かどうかを検討しましょう。
会社の信頼性に関わるかどうか
顧客対応、納期、契約関連など、会社の信用に直結する事案は、最優先で報告しなければなりません。
ミスを報告しなかったことが原因で、最悪の場合、取引先から契約を打ち切られてしまうケースもあります。
また、取引先が関わる案件や他社とチームで取り組む作業の場合、自分一人のミスであっても、最終的に責任を負うのはチームリーダーとなる上司なので、自分だけでなく上司の立場にも影響を及ぼすかもしれません。
取引先からは「会社やチームのミス」として捉えられてしまうため、一人だけの責任ではなくなります。会社の信頼を維持しながら問題解決に向けて行動するためにも、会社の信用に関わるミスは速やかに報告しましょう。
仕事のミスは恥ずかしくない!前向きに受け止める考え方

仕事のミスを「恥ずかしい」と感じて落ち込む人もいるかもしれませんが、決して恥ずかしいことではありません。
これからご紹介するミスを前向きに受け止める考え方を身につければ、気持ちが少し楽になるでしょう。
ミスのない完璧な人は存在しない
人は誰でもミスを経験しています。上司や先輩、優秀な成績を残している人たちでさえも、過去に多くの失敗を経験してきており、決して自分だけが劣っているわけではないのです。
そもそも一度もミスをした経験がない「完璧な人」は存在しません。そのため、ミスをしたからといって恥じる必要はありませんし、あなたがしてしまったミスも、過去に他の誰かがしている可能性もあります。
完璧であろうとする意識が強すぎると、ミスをしたときに自分の非を認められず、気づかないふりをしてしまうこともあります。誰しもミスを経験しながら成長しているので、「ミスをしているのは自分だけではない」と考えるようにしましょう。
ミスを認めること=責任感のある行動である
自分のミスを認めて上司に報告することは、責任感のある行動でもあります。自分の失敗を隠してそのままにするよりも、ミスをリカバリーしたり、再発防止に努めたりできれば、チームや会社にとってのプラスになります。
ミスをした事実よりも、ミスを隠した事実のほうが重大な問題で、ミスの隠ぺいによって周囲からの信頼を失うと、信頼を取り戻すのは簡単ではありません。
ミスは誰にでも起こるものなので、失敗を素直に認めて報告や対処に向けた行動をすれば、上司や同僚からは責任持って対応しているという信頼につながります。
信頼は「その後の対応」で取り戻せる
ミスをしてしまっても、その後の対応次第で挽回できる可能性があります。ミスを挽回できるように努力すれば、「誠実に取り組んでいる」という印象を与えられるため、周囲からの信頼を取り戻せるでしょう。
ミスは過去のものなので、ミスをしてしまったことを悔やんでも仕方ありません。大切なのは、「ミスに対して次にどう動くか」という考え方です。
原因を特定して誠実な態度で謝罪と反省を行い、再発防止に向けて対策を練りましょう。
-
迅速かつ適切に対処できれば、信頼を回復できるだけでなく、評価につながる可能性もあります。
成長のチャンスと捉える
失敗は次に活かすための学びを得る貴重な機会です。ミスをきっかけに自分の課題や改善点に気づけるかもしれません。
ミスの原因や背景を理解し、同じミスを繰り返さないように対策を考えることで、同じようなミスを防ぎやすくなり、業務の効率や質も向上します。
また、失敗を恥じるのではなく、成長のために必要な経験であると前向きに捉えると、気持ちも楽になりやすいです。周囲のサポートやフィードバックを活用すれば、さらに学びを深め、自己成長につなげていけるでしょう。
仕事のミスを繰り返さないために意識したいポイント

業務の取り組み方や進め方を見直すと、ミスの再発を防げる可能性が高まります。
仕事のミスを繰り返さないために意識したいポイントは以下の5つです。
- 原因を振り返って整理する
- 作業手順や優先順位を明確にする
- 不安なときは周りの人にもチェックしてもらう
- 気持ちに余裕を持って仕事に取り組む
- 再発防止策はすぐ実行に移す
それぞれのポイントについて、詳しく解説します。
原因を振り返って整理する
ミスに気づいたときは、まずは「なぜミスをしてしまったのか」「どこに問題があったのか」など、ミスが起こった経緯を振り返り、原因を整理しましょう。
このとき、主観的に考えすぎてしまうと原因を正しく特定できない可能性があります。客観的な視点で、冷静に事実ベースで振り返ることがミスの防止につながります。
また、ミスをしたら内容・原因・改善策を記録しておくのがおすすめです。メモに残しておけば、次回以降のミスを防いで業務に取り組めるようになるでしょう。
作業手順や優先順位を明確にする
複数のタスクを同時に処理しようとすると、ミスが起こりやすくなります。タスクを細分化して「いつ・何を・どの順で」やるのかを明確にすることが大切です。
優先度を決めて順番に取り組んでいけば、「何から始めれば良いか」が明確になるため、業務を効率的に進められます。また、漏れや納期遅れなどの防止にもつながるでしょう。
あらかじめ今抱えている作業の優先順位を明確にしておけば、別の仕事を突然振られても慌てないので、落ち着いて対応できるようになります。
基本的には、締切が近いものや重要度・緊急性が高いものから取り組んでいきましょう。
不安なときは周りの人にもチェックしてもらう
自分だけで進めることに不安がある場合、同僚や上司など周囲の人にチェックしてもらうのが有効です。
例えば担当者2人でチェックを行う「ダブルチェック」を上司に提案し、業務のフローとして導入するのも良いでしょう。
どんなに気をつけていても、一人だけのチェックでは、すべて完璧に作業するのは難しいです。別の担当者に再度チェックしてもらえば、最初の担当者がミスを見落とした場合でも発見できる可能性が高くなります。
-
特にお金を扱うような絶対にミスが許されない業務は、ダブルチェックを実施するのがおすすめです。
気持ちに余裕を持って仕事に取り組む
スケジュールの詰め込みすぎや業務の抱え込みは、集中力を削ぐ原因になり、ミスを招く可能性が高まります。
疲労が溜まっている場合、適度な休憩を取って脳や体を休めることが大切です。休日は仕事を忘れてリフレッシュするのも有効なので、趣味や運動など、自分が息抜きできる方法を実行しましょう。
しっかり休憩を取ってリフレッシュできれば、気持ちに余裕を持って仕事に取り組めるようになります。結果的に集中力も維持しやすくなるため、ミスの防止につながります。
再発防止策はすぐ実行に移す
ミスをしてしまったときは、原因を分析して終わるのではなく、具体的な再発防止策を考えてすぐに実行に移すことが重要です。
業務で確認漏れや抜けがあった場合、チェックリストを作成して1項目ずつしっかりチェックをするのが有効です。納期に遅れが出てしまったら、カレンダーに期日を書き込み毎日確認する、スケジュールアプリのリマインド機能を使うなどの方法で同じミスを防げるでしょう。
また、同じミスが繰り返し発生しやすい業務があるなら、業務フローを見直してマニュアル化するという方法もあります。必要に応じて、全社的に業務体制を見直して改善に取り組むことが大切です。
仕事のミスは誰にでもある!気づかないふりをするのはやめよう

仕事でミスが発覚すると、「怒られたくない」「信用を失いたくない」といった理由から、気づかないふりをしてしまうこともあるでしょう。
しかし、ミスに気づかないふりをし続けると、チームや会社、取引先、顧客にまで悪影響を与える可能性があり、大きなトラブルに発展するリスクもあります。
「ミスがバレるかもしれない」という不安から、心理的負担がさらに大きくなり、業務に支障が出る可能性もあるため、ミスは早めに報告することが重要です。
ミスを報告する際は、状況や原因を整理して再発防止策とセットで伝えましょう。誠実な姿勢で対応すれば信頼を取り戻せる可能性が高まります。
ミスは誰もが経験することなので、自分のミスを認めて、勇気を出して報告しましょう。