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WEBデザイナーになりたいけど稼げるかどうかが気になる。平均年収はどのぐらい?
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WEBデザイナーで年収アップをしたいけど、具体的にはどうすればいい?
この記事では、WEBデザイナーの平均的な年収について触れ、年齢や性別、住んでいる地域によって年収がどのような統計が出ているかを見ていきます。
また、WEBデザイナーとして稼げる人と、そうでない人の違いを比較し、年収を上げるためのコツもまとめています。
さらに、収入をアップさせるためのWEBデザイナーのためのおすすめ求人サイトや、未経験からでも年収1000万円を目指せる可能性についても紹介しますので、キャリアアップ・年収アップを望むWEBデザイナーの方はぜひご覧ください。
WEBデザイナーの平均年収は480万円
WEBデザイナーの平均年収はおよそ480万円です。この内訳は月給34.8万円、年間賞与は63.3万円として計算した場合の金額をもとに算出しています。
大学卒業後に22歳から60歳の定年まで同一企業に勤め続けると仮定した場合の単純計算では、WEBデザイナーの生涯年収は約1億8,240万円です。
また、WEBデザイナーの年収は55~59歳でピークを迎え、その時期の平均年収は約585.38万円というデータが出ています。
ただし、WEBデザイナーはフリーランスとして働いている人やパート・派遣社員・契約社員といった非正規労働者も多いため、人によってかなり年収差が出やすい職業であることには注意が必要です。
参考:職業情報提供サイト(日本版O-NET)jobtag「Webデザイナー」(参照 2024-2-4)
WEBデザイナーの収入内訳
会社員のWEBデザイナーの収入は基本給を中心に賞与や、通勤手当、時間外手当などの諸手当などで校正されています。
残業が多い企業の場合は、時間外手当が収入アップに大きく貢献するケースがあります。また、WEBデザイナーは技術職なので、専門性を高めるための資格を取得した場合、資格手当が別途で支給されることが多いです。
管理職に昇進すれば、基本給のベースが上がるだけでなく役職手当なども加わり、収入を増やせます。
ただし、WEBデザイナーの就職先の一つであるWEB制作会社などは、裁量労働制やみなし残業制度、年棒制などの制度をとっている企業が多いです。給与の仕組みや賞与の制度は企業によってもまちまちなので、入社前に就職先の給与制度について必ず確認しておいた方が良いでしょう。
そして、WEBデザイナーはフリーランスや非正規で働く人も増えていることから、かなり年収差が出やすい職業です。働き方や資格の有無、キャリアパスによって、収入の内訳も大きく変わる傾向が強い点も理解しておきましょう。
【年齢別】WEBデザイナーの平均年収
WEBデザイナーの年収は年齢を重ねるにつれ増加し、55~59歳でピークを迎えます。
年齢 | 平均年収 |
20~24歳 | 305.37万円 |
25~29歳 | 361.85万円 |
30~34歳 | 432.26万円 |
35~39歳 | 535.04万円 |
40~44歳 | 561.86万円 |
45~49歳 | 576.48万円 |
50~54歳 | 564.75万円 |
55~59歳 | 585.38万円 |
ただし、20代から30代までの年収の増加幅が大きいのに対し、40代以降の年収の増加幅は小さく、50~54歳では45~49歳の平均年収よりもやや年収が下がる傾向にあるというデータが出ています。
40代以降で大幅に年収アップするためには、それまでと同じように働き続けるだけではなく、資格を取得する、昇格する、転職するなどの工夫が必要になってきます。
【性別】WEBデザイナーの平均年収
WEBデザイナーの平均年収は、男女で大きく差が開いているのが実情です。
なお、それぞれの平均年収は「きまって支給する現金給与額×12カ月+年間賞与その他特別給与額」で算出しています。
性別 |
平均年収 (千円) |
きまって支給する現金給与額 (千円) |
年間賞与その他特別給与額 (千円) |
男女計 |
4806.4 |
347.8 |
632.8 |
男 |
5641 |
404.4 |
788.2 |
女 |
4093.1 |
299.4 |
500.3 |
全職種の給与所得者の平均年収が男性563万円、女性314万円なので、それと比較すると男女の賃金格差はまだ小さいと言うこともできますが、それでも男女で150万円以上の年収差があります。
これは、女性が結婚・出産・育児などでキャリアが一度途絶えてしまったり、短時間勤務の非正規としての働き方を選んだりする人が多い点などが主な理由として考えられます。
【地域別】WEBデザイナーの平均年収
WEBデザイナーの収入水準は、地域それぞれの経済状況や市場の需要などに応じても異なる傾向にあります。
東京都と政令指定都市のある道府県の平均年収を比べてみると、以下の通りです。
都道府県 |
平均年収 |
北海道 |
350.9万円 |
宮城県 |
316.8万円 |
東京都 |
527.8万円 |
埼玉県 |
444.7万円 |
千葉県 |
422.8万円 |
神奈川県 |
444.6万円 |
新潟県 |
337.3万円 |
静岡県 |
407.1万円 |
愛知県 |
425.9万円 |
京都府 |
538.1万円 |
大阪府 |
444.1万円 |
兵庫県 |
419.7万円 |
岡山県 |
419.2万円 |
広島県 |
577.7万円 |
福岡県 |
439.3万円 |
熊本県 |
318.4万円 |
平均年収が高い県と低い県とでは250万円以上の開きが出ています。
WEBデザイナーは在宅勤務がしやすく、どの地域に住んでいても従事できる可能性が高い職業ではあるものの、地域によって求人数や給与水準は異なります。収入アップを目指すのであれば、なるべく平均給与が高い傾向にある地域を選ぶのも選択肢の一つです。
WEBデザイナーの平均年収が低いと言われがちな理由
Webデザイナーの平均年収が低いと言われがちなのは、複数の要因が挙げられます。
- Webデザインしかできないデザイナーの需要が下がってきているから
- WEBデザイナー志望者が多く競争過多となっているから
- デザインは企業への貢献度が可視化されづらい分野だから
- パートやアルバイトで働いている人も多く年収を下げているから
まず、近年はWEBデザインのスキルのみを持つデザイナーに対する市場の需要が低くなってきていることが挙げられます。IT技術が成熟化している昨今は、WEBデザインスキルだけでなくプログラミングやWEBマーケディングといったスキルを併せ持つ人も多く、依頼されたデザインをただ作成するだけのデザイナーの需要は減っているのが実情です。
さらに、WEBデザイナーの数が増加し、市場内での競争が激しくなっていることも年収が低く抑えられてしまう要因です。多くのデザイナーが働き口を求めて競争しているので、企業はより低いコストでサービスを提供できる人材を選べる環境にあります。
また、最近はクラウドソーシングなどで低価格でWEBデザインの仕事を受ける人も増えており、どんどん競争相手が増えて仕事を奪い合っているような状況です。
そして、デザインの仕事は企業への貢献度が直接的に数字で示しにくいのも、WEBデザイナーの年収が低い理由の一つです。デザインの成果は売上や利益に直接的に結びついているのかどうか判断が難しい分野です。そのため、デザインの価値を理解している経営者層も少なく、「デザインだけにそんなにお金を使いたくない」「できるだけ安く受けてくれる会社に頼もう」と考えられてしまう傾向にあります。
パートタイムやアルバイトとして働くWebデザイナーが増えていることも、全体の平均年収を押し下げる一因です。近年は在宅勤務も一般化してきており、正社員ではなく非正規社員として自宅で勤務する人も珍しくはありません。
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以上のような理由からWEBデザイナーとして高収入を稼いでいる人がいる一方で、低収入の人も多く、全体の平均年収が低めに収まっているのです。
WEBデザイナーで稼げる人・稼げない人
WEBデザイナーはクリエイティブな仕事ではありますが、ただ自分の思い通りのデザインを作成すれば良いわけではありません。
クライアントの要望通りのデザインを作成する必要があるので、納期通りに取引先の希望に沿ったデザインを納品するのが仕事です。
そのため、成功するWEBデザイナーは以下の能力が求められます。
WEBデザイナーで稼ぐために求められる能力
- クライアントの要望やトレンドに沿ったデザインを作成できる技術力
- クライアントの要望をヒアリングできるコミュニケーション能力
- 納期通りにデザインや修正対応を行うためのスケジュール管理能力
- 修正対応や仕様変更などにスムーズに対応できる柔軟性や忍耐力
以上を踏まえてWEBデザイナーとして稼げる人・稼げない人の特徴を挙げると、以下になります。
稼げる人 |
稼げない人 |
新しい物や技術が好きな人 |
一人で仕事をするのが好きな人 |
ものづくりが好きな人 |
仕事に関する勉強が苦になる人 |
臨機応変に作業ができる人 |
地味な作業を疎かにする人 |
計画性を持って物事を進められる人 |
納期を守れない人 |
相手の意図をくみ取るのが得意な人 |
自分の意見を曲げることができない人 |
稼げるWEBデザイナーは、常に自分の技術や知識を取得しようとする向上心がある人ばかりです。
IT業界は日々技術が進化しており新しいツールがどんどん出てくるので、最新の技術や知識を持っていないと、クライアントに求められるデザインを作成することは難しくなります。商業用サイトのWEBデザインやロゴ、広告などはトレンドを意識する必要やデザインセンスなども常に磨いて置くのも重要です。
また、クライアントありきの仕事なので、納品物を期限内に完成させるためのスケジュール管理能力、締め切りや要求に耐える忍耐力も必要です。そして、クライアントやチームメンバーと効果的かつスムーズに仕事を進めるためのコミュニケーション能力、依頼のニーズを正確に把握するヒアリング能力も、高い収入を得るためには欠かせません。
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ここで挙げた特徴は社員として働く場合も、フリーランスとして独立して働く場合も共通している点と言えます!
WEBデザイナーで年収・給与を上げるポイント
続いて、WEBデザイナーで年収・給与を上げるためのポイントを解説していきます。WEBデザイナーで給与を上げるには、下記のような方法があります。
- WEBデザイン以外のスキルを身につける
- 年収の高い企業に転職する
- フリーランスに転身する
それぞれについて詳しく解説していきますので、WEBデザイナーで年収・給与を上げたい方は以下の方法をそれぞれ検討してみてください。
WEBデザイン以外のスキルを身につける
WEBデザイナーとして年収を上げるためには、WEBデザイン以外の知識や能力も身につけることが重要です。
たとえばWEBデザイナーとしてステップアップする際によく求められるスキルは以下のようなものがあります。
参考
・プログラミングスキル
・WEBマーケティングスキル
・UI・UXデザイン、設計スキル
・動画制作スキル
・マネジメントスキル
・ディレクションスキル
・営業スキル
プログラミングに関しては、HTMLやCSSだけでなく、JavaScriptやその他のフレームワークを理解し、使いこなせるようになることが望ましいです。デザインだけでなく実装の面でも貢献できるようになると、プロジェクトにおける自身の価値を高められます。
また、WEBマーケティングのスキルでは、SEO(検索エンジン最適化)やSEM(検索エンジンマーケティング)、SNSマーケティングなどの知識が求められます。
さらに、プロジェクトやチームの管理を行うマネジメント能力、プロジェクトのディレクションを行うディレクションの能力、クライアントとの交渉や案件獲得などを行う営業スキルなども、年収アップに直結するスキルです。
スキルが増えれば報酬単価が高い幅広い案件に携われるほか、昇給・昇格がしやすくなったり、上位職であるWEBディレクターやプロデューサーなどに転身したり、転職にも有利になったりするので、年収が上がるチャンスが増えます。
今後はAIのツールなどがさらに発達し、簡単なWEBデザインであればまったくの未経験者であってもすぐに作成できる時代が到来することが予想されます。WEBデザインしかできないデザイナーだと今後も需要がさらに減り給料が下がるおそれがあるので、できる限りスキルを広げていきましょう。
年収の高い企業に転職する
WEBデザイナーとして年収アップを目指すなら、高収入が期待できる企業へ転職することも一つの方法です。
参考
【年収が高い傾向にある企業】
・大手企業
・外資系企業
・広告代理店
・大都市圏の企業
特に大手企業などの利益率の高い業界トップの企業は、社員に対して豊富な給与や待遇を用意しているケースが多いため、より高い年収を目指しやすくなります。また、完全実力主義という風潮が強い外資系も年収が高い企業が多いです。
ただし、高収入の企業へ転職するためには、しっかりとした準備と努力が必要不可欠です。自分のスキルや実績をしっかりと整理してポートフォリオを充実させて、企業が求めている人材であることをわかりやすくアピールしなければなりません。
また、転職先の企業文化や働き方が自分に合っているかも重要なポイントです。ただ給料が高い企業を選ぶだけではなく、自分のキャリアプランや働き方に合った会社を選ぶことが、長く働き続ける上では必要不可欠なポイントです。合わない企業を選んで実績を出せないままに転職を繰り返してしまうと、転職市場での価値が下がってしまい、年収アップがどんどん難しくなってしまいます。
転職活動では情報収集と行動力が鍵を握るのでスキルを磨きながら市場の動向を把握し、積極的に動くことで理想の転職先を探しやすくなります。
フリーランスに転身する
WEBデザイナーとしてフリーランスに転身するという選択も、年収を大幅に上げる可能性があります。独立すれば、自分で仕事を選び、受けるプロジェクトの単価を自分で設定・交渉できるようになるため、効率的に収入を増やすことが可能です。
高いデザインスキルとマーケティング能力を持つWEBデザイナーは、年収1000万円以上を目指すことも夢ではありません。
しかし、フリーランスとして成功するためには、高いデザインスキルだけでなく、自己管理能力やコミュニケーションスキルが非常に重要になります。自分自身で案件を受注し、スケジュールを管理しながらプロジェクトの期限を守り、クライアントとの効果的なコミュニケーションを取る能力が求められるためです。
また、フリーランスの仕事は永続的に受けられる保証はないので、新しいクライアントを獲得するための営業力やマーケティングスキルがなければ収入が不安定になってしまい、かえって年収が落ちてしまうというリスクもあります。
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まずは副業として始めてみて、独立の目途が立ってから実行に移すのが無難かもしれません。
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WEBデザイナーで稼ぐにはスキルとキャリアアップが重要!
WEBデザイナーの年収は人によってかなり変わるので、全体を見ると決して高いとはいえない水準ではあります。また、WEBデザイナー志望の人は多いので競争率が高く、ただ依頼されたデザイン作成をこなしているだけでは、周りの人より年収をアップさせることが難しいというのが実情です。
そのような環境で年収アップを目指すためには、いかにスキルアップ・キャリアアップできるかが重要です。
WEBデザインだけでなくプログラミングやWEBマーケティングなどのスキルを身につけることで、昇給・昇格、年収の高い企業への転職、フリーランスへ転身などの選択肢が広がります。
スキルアップ・キャリアアップへの努力を怠らないことが、高収入を実現するための確実な道なので、年収アップを目指す方は今から計画を立てて動いていきましょう。