整体師は、施術を通じて顧客の体のバランスを整え、不調の解消に導く仕事です。
「整体師の年収ってどれくらい?」
「収入を上げるにはどんな準備が必要?」
こんな疑問を抱いている人も多いかもしれません。
本記事では、整体師の平均年収や雇用形態・地域別の年収データ、給与を上げるコツなどを詳しく解説します。
-

稼げる人と稼げない人の特徴、年収アップを目指す際の注意点もお伝えするので、整体師に興味がある人はぜひ最後までご覧ください。
整体師の平均年収は331.4万円

整体師の平均年収は、約331.4万円です。
この数値は、「求人ボックス給料ナビ」に掲載されている「正社員の平均年収」と「アルバイト・パートの平均時給を年収に換算したもの」をもとに算出しました。
同条件で22歳から60歳まで38年間勤務した場合、整体師の生涯年収は約1億2,593万円になります。
なお、日本の給与所得者の平均年収478万円と比べると、整体師の平均年収は約147万円低い水準です。
要因として、基本給が低めに設定されていることや、歩合制などインセンティブの影響を受けやすいことが主な要因と考えられます。
参考:求人ボックス給料ナビ「整体師の仕事の年収・時給・給料(求人統計データ)」(参照 2026-04-14)
整体師の収入内訳
整体師の収入は、主に「基本給+賞与+各種手当」で構成されています。
各種手当には、以下のようなものがあります。
- 資格手当
- 役職手当
- 家賃手当
- 扶養手当
- 通勤手当 など
整体師には国家資格がなく無資格でも働けますが、スキルや実績によって収入に差が出やすい職種です。そのため、顧客満足度の向上や売上への貢献が評価され、民間資格であっても資格手当が支給されるケースがあります。
たとえば、日本MTC療術師協会の「整体師資格」や、日本セラピスト認定協会の「整体セラピスト資格」などの民間資格は、スキルの証明として評価されやすく、顧客からの信頼獲得や収入アップにつながります。
資格取得支援制度を設けている会社もあり、働きながらスキルを高めて収入アップを目指すことも可能です。
【雇用形態別】整体師の平均年収
整体師の平均年収は、雇用形態によって異なります。
下記の表では、雇用形態別の平均年収をまとめました。
アルバイトの平均年収は、『求人ボックス給料ナビ』に記載されている平均時給1,223円をもとに、「(時給×1日の労働時間8時間)×1年間の勤務日数240日」で算出しています。
| 雇用形態 | 平均年収 |
|---|---|
| 正社員 | 約428万円 |
| アルバイト | 約234万円 |
参考:求人ボックス給料ナビ「整体師の仕事の年収・時給・給料(求人統計データ)」(参照 2026-04-14)
正社員とアルバイト・パートの年収差は、約194万円です。
アルバイト・パートは短時間勤務になるケースも多く、実際の平均年収はさらに低くなる可能性があります。
一方で、独立・開業した整体師は収入の上限がありません。集客に成功すれば年収1,000万円以上を目指すことも可能です。
【地域別】整体師の平均年収
整体師の平均年収は、地域によって収入差が見られます。
下記の表は、東京都と政令指定都市がある道府県における整体師の平均年収を比較したものです。
なお、「アルバイト・パート」の年収も含めて算出しています。
| 都道府県 | 平均年収 |
|---|---|
| 東京都 | 約343.5万円 |
| 埼玉県 | 約338.8万円 |
| 千葉県 | 約350.8万円 |
| 神奈川県 | 約341.4万円 |
| 愛知県 | 約325.5万円 |
| 大阪府 | 約323.6万円 |
| 兵庫県 | 約326.9万円 |
| 福岡県 | 約301.2万円 |
参考:求人ボックス給料ナビ「整体師の仕事の年収・時給・給料(求人統計データ)」(参照 2026-04-20)
整体師の平均年収は、顧客数の多いエリアでは、来院機会が増えるため収入を伸ばしやすい傾向があります。
都市部は整体院の数が多く競争が激しい一方で、来院数を確保できれば収入アップが見込めます。一方、地方は顧客数が限られるため、安定的な収入を得るにはリピーター獲得の工夫が重要です。
整体師の平均年収が低いといわれる理由

整体師の平均年収331.4万円は、日本全体の平均年収と比べて低い水準です。
整体師の年収が低いといわれる主な理由として、以下の3つが挙げられます。
- 基本給のベースが低い傾向にあるから
- 1日の施術人数に限界があるから
- 歩合率により給与が変動しやすいから
ここでは、それぞれの理由を詳しく解説します。
①基本給のベースが低い傾向にあるから
整体師の初任給は22万円前後といわれており、他の専門職と比較しても低い水準からキャリアがスタートします。
その背景には、整体業界が個人経営の小規模店舗中心で、人件費を抑えながら運営を維持していることが挙げられます。そのため、経験を積むまでの間は収入が安定しにくい傾向があるのです。
入社直後は指名客の獲得が難しいため、インセンティブによる収入アップも見込みにくく、昇給も緩やかなのも「年収が低い」といわれる理由の一つです。
②1日の施術人数に限界があるから
整体師が1日に施術できる人数は、15人〜20人程度が限界とされています。
整体師は施術に加えて、受付や予約管理などの業務を担うケースもあり、人手が少ない個人経営の整体院などでは、施術に十分な時間が割けないような日もあるでしょう。
このように「1日の施術人数に限界がある」=「1日あたりに稼げる金額に上限がある」ことも、年収が低いというイメージにつながっていると考えられます。
③歩合率により給与が変動しやすいから
整体師の給与体系は、基本給に加えて歩合制・出来高制を取り入れているケースが多く見られます。
歩合制・出来高制とは、指名数に応じて給与が上乗せされて支払われる仕組みのことです。
つまり「繁忙期は新規の指名客を獲得できた分たくさん稼げたが、閑散期は指名客が減って給料が下がってしまった」など、収入が安定しづらい傾向があります。
このような不安定さもまた、「年収が低い」といわれる原因になっていると考えられます。
整体師で稼げる人の特徴

整体師の平均年収は低いといわれる一方で、スキルや働き方によって高収入を実現している人もいます。
稼げる整体師には、以下のような特徴があります。
- 高い接客力でリピーターを増やせる人
- 資格取得など技術力向上に努められる人
- 独立・開業も視野に入れて働ける人
それぞれの特徴について、詳しく見ていきましょう。
①高い接客力でリピーターを増やせる人
高い接客力を持っている人は、整体師として稼げる傾向にあります。
技術力だけでなく、言葉遣いや気配りなど接客の質を高めることで、顧客から「また来たい」と思ってもらいやすくなり、リピート率の向上につながります。
リピート率の向上はインセンティブが増えるため、収入アップの基本です。
顧客の体に対する悩みにしっかり耳を傾け、適切な施術とアドバイスを提供して顧客満足度を高めれば、リピーターが増えて安定した収入につながります。
②資格取得など技術力向上に努められる人
技術力向上のために努力できる人も、稼ぎやすい傾向があります。
たとえば資格取得は、努力を証明する方法の一つです。整体師は無資格でも働けますが、資格を取得すれば手当が支給されて収入アップが見込める可能性もあるからです。
また、資格取得に向けて学ぶ姿勢は技術力の向上につながるだけでなく、顧客からの信頼獲得にも直結します。
特に、「柔道整復師」や「鍼灸師」といった国家資格を取得すれば、保険診療に対応できるため施術単価が上がり、稼ぎやすくなります。
③独立・開業も視野に入れて働ける人
独立・開業も視野に入れて働ける人は、将来的に大幅な年収アップを狙える可能性が高いです。
年収が低いといわれる整体師ですが、経営者として成功して年収1,000万円以上を稼ぐ人もいます。
一方で、事業が軌道に乗らなければ収入が安定しないリスクもあります。 そのため、経営者目線で効率的な運営を考え、地域や顧客のニーズに合ったサービスを提供できる人ほど、高収入を実現しやすいでしょう。
整体師で稼げない人の特徴

整体師として思うように稼げない人には、いくつか共通した特徴があります。
昇給・収入アップにつながりにくい主な特徴は、以下の通りです。
- 顧客との関係構築を怠る人
- 技術力・知識のアップデートをしない人
- 安定志向で歩合のつかない環境に居続ける人
それぞれのポイントを詳しく解説します。
①顧客との関係構築を怠る人
顧客との関係構築や、満足度を上げるためのコミュニケーションを怠る人は稼ぎづらい可能性があります。
顧客に対して一方的に施術を行うだけでは、思うように満足度を上げられません。顧客が自分の体に対して抱えている悩みをきちんとヒアリングし、それに適した施術を行うことで、顧客とのあいだには良好な関係が構築されます。
顧客に寄り添う姿勢を持つことで信頼が高まり、リピート率や収入の向上につながるでしょう。
②技術力・知識のアップデートをしない人
整体の技術や知識は日々進化しているため、スキルのアップデートを怠る人は収入も頭打ちになる可能性があります。
体への悩みや不安は人それぞれ種類が異なります。一人ひとりに合った施術を行うには、これまでの技術だけに頼るのではなく、新しい技術・知識も取り入れていく必要があるでしょう。
学ぶ意欲がなければ顧客のニーズに応えられず、指名客を獲得できません。知識やスキルをアップデートし続けなければ、職場での評価も上がりにくく、結果的に稼ぎづらくなってしまいます。
③安定志向で歩合のつかない環境に居続ける人
「固定給のみ」の職場に居続けると、昇給のタイミング以外に収入を増やす方法がありません。そのため安定志向の人は、なかなか収入アップが見込めないでしょう。
反対に「歩合制」を導入する職場だと、施術件数や指名数に応じて収入が増えるため、自分の頑張り次第で収入を増やすことも可能です。
そのため、向上心や探究心が高く独立・開業に興味がある人や、日ごろから集客に関心を持っている人は、整体師として稼げる傾向があります。
整体師で年収・給与を上げるポイント

整体師として稼ぐには、「スキル向上」「職場選び 」が重要です。
収入アップにつながる主なポイントは、以下の通りです。
- リピート率を高めるための接客術を身につける
- 国家資格の取得を目指す
- 歩合率や基本給が高い職場へ転職する
それぞれのポイントについて詳しく解説します。
①リピート率を高めるための接客術を身につける
整体師の売上は、「単価(円)×来客数×1人当たりのリピート回数」で決まります。技術力を高めて顧客のリピート率を上げれば、その分売上を伸ばせるでしょう。
整体師は、顧客の悩みに寄り添い適切な施術を提案するだけでなく、緊張をほぐす声かけや丁寧なヒアリングなど、信頼関係を育むコミュニケーション能力も重要です。
施術中も顧客の反応を敏感にキャッチしつつ、リラックスした雰囲気を提供することで安心感を与えられ、「また来たい」と思ってもらいやすくなります。
②国家資格の取得を目指す
「柔道整復師」や「あん摩マッサージ指圧師」などの国家資格を取得すると、対応できる施術の幅が広がり、強みとしてアピールできます。
その結果、指名客の増加や客層の拡大につながるほか、資格手当の支給や昇進の機会も得やすく、収入アップが期待できるでしょう。
また、「リフレクソロジー」や「アロマテラピー」などの民間資格を取得すれば、さらなる単価アップにつながります。
③歩合率や基本給が高い職場へ転職する
整体師の初任給は22万円前後が相場です。年収アップを目指すのであれば、歩合率や基本給が高い職場への転職も視野に入れてみると良いでしょう。
特に、リラクゼーションサロンは歩合制が多いため、成果次第で収入を伸ばすことも可能です。
そのため、 基本給だけでなく歩合率や各種手当を含めた給与体系を比較し、自分に合った職場選びをするのが収入アップのポイントです。評価制度が明確な職場ほど努力が収入に反映されやすく、結果的に稼ぎやすい傾向があります。
整体師で年収アップを目指す際の注意点

整体師で年収アップを目指す際は、事前に理解しておきたい注意点があります。
「こんなはずじゃなかった」と後悔しないためにも、以下3つのポイントを押さえておきましょう。
- 継続して通うことのメリットを伝えられるようにする
- 国家資格の取得には2~3年程度の受講が必要
- 大手チェーンと個人経営の店舗の違いを知っておく
それぞれの注意点について詳しく解説します。
①継続して通うことのメリットを伝えられるようにする
初めて整体院に来た人の中には、次回の来院タイミングがわからない人もいます。そのため、こちらから次回予約を提案してリピート率の向上につなげましょう。
ただし、一方的な提案は「営業をかけられている」という印象を与えやすく、かえって顧客から敬遠されてしまう可能性があります。
強引な印象を与えないためには、「定期的に通うと不調を予防できる」など継続のメリットを伝えたうえで提案するのがポイントです。
②国家資格の取得には2~3年程度の受講が必要
国家資格を取得すれば年収アップが見込めますが、国が定めた認定スクールや専門学校、大学で2~3年程度学ぶ必要があります。
国家資格の取得は学費や時間の負担も大きいので、「本格的に医療分野で働きたい」「長く業界でキャリアを築きたい」と考える人に適しているでしょう。
一方、民間資格は通信講座や独学でも取得を目指すことができ、早ければ数ヶ月でスキルを習得できるものもあります。
将来のキャリアや学びたい分野に応じて、取得する資格を選ぶことが重要です。
③大手チェーンと個人経営の店舗の違いを知っておく
個人経営の治療院と大手チェーン店では、働き方や収入の仕組みが異なります。
大手チェーン店はマニュアルが整備されており、広告による集客力が高いのが特徴です。一方、個人経営は担当制で、一人ひとりに合わせた施術を提供しやすい傾向があります。
どちらが優れているかではなく、それぞれの特徴を理解したうえで、自分に合った環境選びが重要です。
自分に合う職場ほど長続きしやすく、結果的に収入の安定や向上にもつながります。
整体師で求人を探すのにおすすめのエージェント

より良い環境・条件を求めて求人を探すなら、整体業界やリラクゼーション分野に特化した転職サービスを使うのがおすすめです。
ここでは、整体師の優良求人を多く掲載している転職エージェントを3つ紹介します。
| 転職エージェント名 | 詳細 |
|---|---|
| レバウェル治療家 | 「業界最大級の求人数」と「サポートの質の高さ」に定評があります。初めて転職する人にもおすすめです。 |
| リジョブ | 美容・ヘルスケア業界に特化した求人・転職情報サイトです。プロフィールを登録しておくだけで、企業からオファーが届きます。 |
| WELLジョブ | 業界のリアルな事情に精通したアドバイザーからサポートを受けられます。将来的なキャリア形成に不安がある人におすすめです。 |
業界特化型のサービスを利用することで、一般の求人サービスには出回らない非公開求人や好条件のレア求人にも出会いやすくなります。
また、転職サービスによっては、業界に精通したアドバイザーから応募書類の添削や条件交渉などのサポートを受けられる点も魅力です。
自分に合った職場を選べば、適性を活かして成果を上げやすく、年収アップにもつながるでしょう。
整体師と似た稼げる仕事3選

「整体師の仕事に興味があるけど、まだ少し迷っている」という場合は、整体師と共通点が多い別の仕事を検討してみるのも良いでしょう。
整体師と似た特徴を持ち、稼げる仕事は以下の3つです。
- パーソナルトレーナー
- セラピスト
- スポーツインストラクター
それぞれの仕事内容や特徴を詳しく解説します。
①パーソナルトレーナー
パーソナルトレーナーは、顧客の目標に合わせてトレーニングや食事をマンツーマンでサポートする仕事です。
ダイエットや筋力アップ、姿勢改善など幅広いニーズに対応するため、運動生理学や解剖学、栄養学といった専門知識が求められます。
体に関する知識を活かして顧客の悩みを解決に導く点は、整体師と共通しています。
歩合制を導入しているジムも多いため、指名や売上次第では年収400~600万円程度も狙えます。
②セラピスト
セラピストは、カウンセリングやエステ、アロマテラピーなどの施術を通して、顧客の心身の不調や美容の悩みを解消する仕事です。
主に、もみほぐしやボディケアを行う美容系と、心身のリフレッシュを目的とした心理系の2つに分けられます。
顧客を癒しながらサポートする点は整体師と共通しており、健康や美容に興味がある人に向いています。
また、セラピストは治療ではなく癒しを提供する職業なので、整体師ほど施術に強い力を必要とせず、肉体的な負担が少ないのも特徴です。
③スポーツインストラクター
スポーツインストラクターは、トレーニングマシンの正しい使い方を指導したり、ヨガやエアロビクスのスタジオレッスンを担当したりする仕事です。
近年の高齢化により、シニア層向けの健康維持や介護予防のニーズも高まっており、 将来性のある職業といえます。
特別な資格は必須ではないので参入しやすい一方、 運動の楽しさを教えるコミュニケーション力が求められます。
正社員として働く場合の平均年収は約400万円とされており、勤務先や経験によって収入に差が出るのが特徴です。
整体師で稼ぐにはスキルアップと環境選びが重要

整体師の平均年収は約331.4万円で、日本全体の平均年収478万円と比較して低めの水準です。
しかし、歩合制や資格手当を導入している職場も多く、工夫次第で平均以上の年収を目指すことは可能です。
整体師として収入アップを目指す際のポイントを振り返ります。
- リピート率を高めるための接客術を身につける
- 国家資格の取得を目指す
- 歩合率や基本給が高い職場へ転職する
技術力だけでなく、接客力やキャリア選択も収入に影響します。
長期的な視点でスキルと経験を積み重ね、自分に合った環境で着実にステップアップしていきましょう。

